将棋がスキ!日曜の昼下がりのNHK将棋トーナメント。好きなものは好きと言っていいんだよ。
日曜日のひととき、NHK杯でお楽しみください。
そんなアナウンスがまだ耳に残っている。
20代後半、仕事で平日疲れ切ってしまい、土日はのんびり起きてきてダラダラ過ごしていた。掃除洗濯したらもう昼だ。ついてるテレビはNHK。
今でこそ子どもたちを保育園に送り出すタイマーと化しているEテレ。
独身時代もずっとNHKファンだった。グランジュテとかSwitchインタビューとかドキュメント72時間とかトップランナーとか。かなり昔だけど、海外で働く女性が出てくるアナザースカイの一般人版みたいな番組があった。名前、なんだったけな。とにかくNHKが好きだった。今も好きだけど子育てフェーズに入りテレビを見る時間は皆無になってしまった。
それで冒頭の決まり文句。
テレビで手軽に見られる将棋対局、NHK杯。
私は、ずっと将棋に憧れている。
自分は指せないに等しいのに、男女問わず指す人を見るとめちゃくちゃかっこいいと思う。
考えてる姿も、指している手つきも。
解説の人たちが口だけで今後盤面がどうなるかを描写するのも。
特に好きなのは、感想戦で〇〇の局面から、と指定した場所にコマ送りして指し直す、あの棋譜を自然と再現したり巻き戻す場面だ。
1人だけの部屋でNHK杯を見ながら、かっこいいなあ〜とうっとり見ていたものだ。
楽しくはあるけど、この地味な日曜の過ごし方をなんとなく人には言えず、趣味を聞かれたら、家庭菜園などと言っていた(ベランダで紫蘇を育てていただけ)。
いっとき、付き合っていた彼が将棋が指せると言うので教えてもらおうと思って、安い将棋盤と駒を買った。その彼とはあまり長続きしなかったが、将棋盤と駒は後生大事に今も保管してあった。
ところで。
息子は凝り性なタイプだ。
素質がある、そんな気がしていつか将棋か囲碁をやる気になるのを待っていた。
保育園でお友達と将棋を指していると聞いた私。それとなく、「ママは教えるほどできないから、将棋を教えてくれる先生のところに習いに行きたい?」と聞くと習いたいと言う。夫が教室を探してくれたらなんとチャリ圏内にあり早速行ってみることに。
とんとん拍子で息子は将棋ビギナーになり、自宅ではiPadに入れたアプリで将棋を嗜んでいる。
息子にせがまれ私も、夫も、相手をすることが出てきた。これはきっと良い流れだ。
暑さ寒さ、またコロナの流行などに心折れて、日曜日の昼までダラダラ過ごす日も多い。
そんな時、NHK杯を見ながら、次の手はどーだこーだと話していると一気に充実した時間になる、気がする。
日曜日のひとときをNHK杯で楽しむ日がついに来たのだ!
独身時代の私に言ってあげたい。
別にできなくても、将棋が好きって言っていいよって。