夏のオススメ。カルピス三昧おとな飲み。
夏休みにおばあちゃんのうちに行くと、一升瓶みたいなデカい瓶に入ったカルピスがあった。
外側は紙の包装。
氷の入ったコップに注がれるカルピス。
それはもう、子ども時代の贅沢だった。
猪が下校中に現れたほどの、ど田舎でやや禁欲的な子ども時代を過ごした私は大人になってからがまんを忘れていった。
朝寝坊。
夜更かし。
無駄遣い。
やけ食い。
そんな痛い経験を経て、はっちゃけたり無理のできないお年頃になっていった。
そして。
アラフォーにもなって大人気ない私は自分のためにカルピスを家の冷蔵庫に常備している。
子どもにも「カルピスいる?」とは聞いてあげるけど、自分で飲むのが主目的だ。子どもたちの好物とともにちゃっかり在庫は常にチェック。お中元やお歳暮のセール品をパトロール。
ここだけの話、子どもたちより自分のはかなり濃く作っている。子どもたちは1日1杯を目安としながら私はおかわり無制限だ。
カルピスは年がら年中飲んでいるけどやっぱりカルピスの季節は私の中では夏だ。
氷を入れたコップに注いでゴクゴク飲むときの幸せ。暑い夏のコンロでの料理も、大量にシンクに残る洗い物も、カルピスを飲みながらなら乗り切れる。キッチンカルピスドランカーである。
夏はソーダ割りもいい。
ひどい時は冷蔵庫を開けたままカルピスとソーダをコップに注ぎ閉めるが早いかわからぬ速さで飲み始める。
牛乳で割るとラッシーみたいな味になる。そこにマンゴージャムを入れてマンゴーラッシーにしてみたり。夏は夏野菜を使ったカレーをよく作るからカレーと一緒に飲むといい感じになる。
ヨーグルトに混ぜるのも美味しいし、凍らせても美味しいとパッケージに書いてあった。かき氷を作るマシンがあれば、かき氷にかけても良さそうだ。
小さな頃は1人で飲むことが叶わなかったカルピスがいつでも好きなときに好きなだけ飲める。大人って素晴らしい。
学校の勉強も習い事も、社会人になってからのつまらない出来事あれこれも、全て我慢してコツコツやってきた甲斐があったと思う。
ところで、私の子どもの頃にはなかったけど、カルピスも一回分のポーションがある。一本カルピスは多すぎるけどたまーに飲みたいという人もよいし、常温保存できるので職場でほっと一息カルピスを飲んだり、冬はホットカルピスなんかもいい。
代わりにあの茶色いデカい瓶はなくなってしまったのかと思ったら贈答用にだけあると知りほっとした。確かに、プラスチックだと威厳がない気がしてしまう。
時代と共に進化しつつ愛され続けるカルピス。
カルピスが冷蔵庫にあるうちは暑くてうだりそうな夏もなんとかなる。
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