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どうする団塊ジュニア世代(その七)<違うそうじゃない>


リセット

敗戦後の第一次ベビーブームにより誕生した世代は「団塊世代」と呼ばれ、戦後日本の復興に大きな影響を与えました。

「団塊世代」は文化的、思想的な部分で共通しているという特徴を有しており、この特徴こそが戦後日本復興の大きな要因であると考えます。

私は戦後日本を早急に復興せさるため、何者かが恣意的に第一次ベビーブーマーを団塊化(以下『団塊生産計画』)させたのではと推察します。

あくまで個人的な見解です。
団塊Jr.世代が好きそうなネタを織り交ぜながら、脱線しまくりで進めていきますので、ホラ話と思って読んで下さい。

前回はGHQによる占領計画と「団塊世代」との関係性を説明をしたかったのですが、「私は歴史が好き」という話で終わってしまいました。


今回こそは説明するつもりです。

時は遡り1946年。
(ここからは完全にフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係のありようもありません、あしからず)

前々回で「君たちからパージね。」と言い捨てられた若干40歳の加藤法制局部長は、重大なミッションの報告で大日生命館に来ている。
加藤は『大日本帝国憲法 →  日本王国憲法』と書かれたメモをレイバンのサングラスが似合う最高司令官に差し出す。
「違う 違う そうじゃ そうじゃ無〜い」
人差し指を左右に振りながら最高司令官が激怒した。
加藤は何事も無かった様に「日本は植民地が無くなった訳で、帝国から王国に変える必要があるかと・・・」と無表情で回答する。
「違う 違う そうじゃ そうじゃ無〜い」
「名前を改正して欲しい訳じゃなくて、内容を根本的にリセットして」
「通訳の人、ちゃんと伝わってマスか?」
最高司令官は呆れている。
「のらりくらりと引き延ばせとの山本大臣からの命令だ」と加藤は心の中で念じ総司令官からの叱責を耐えている。
「もういいや、憲法はコッチで作るから」
「てか、原案、既にできているから」
今度は司令官が加藤に1枚のメモを差し出す。
①天皇制継続
②戦争放棄
③封建制廃止

『マッカーサー3原則』である。

MSK25

あっけに取られている加藤をよそに総司令官は、こう付け加える。
「既に3原則出来てるカラ、後は簡単だよネ」
「10日で完成させて」
無茶振りされた加藤は
「10日は短か過ぎます。今の憲法は10年以上かかってます」
「物理的に不可能です。方法があったら教えて欲しい」
と抵抗するが、それを聞いた総司令官はこう爽やかに答える。
「そんなのコピペ、コピペ」
再び呆気に取られる加藤の耳元で総司令官は何かを囁き、最後に、こう言い放ちどこかに去って行く。
「今回は特別チームMSK25を用意してるから大丈夫」
「憲法が出来るまで君のパージはお預けネ」

copy and paste

加藤は通訳のシノータという20歳そこそこの女性に大日生命館の別室に案内された。
別室にはリチャードいうチームリーダーが待ち受けており、
「ようこそ民政局憲法草案チームへ」
「メンバーが25人なので、通称MSK25だ。よろしくな」
妙に軽いノリで迎え入れられた加藤はミッションの内容をリーダーに話す。
「なるほどコピペね」「これなら10日も掛からないカモ」
リーダーは慌てない。
「メンバーも20歳台が大半で、たった25人で憲法を作るのか」
「しかもコピペって何だ」
と加藤の混乱が治らない中、背後から女性が声を掛けている。
「短い期間だけど宜しくね。私の得意分野はピアノ」
シノータの声である。
「この娘もメンバーなのか」
と呆気に取られる加藤をよそに
「今日から徹夜だ。気合い入れて行こー」
と学生のノリでリチャードがメンバーを鼓舞する。
「不安しかない」
加藤はそう思うことしか出来なかった。

かくしてMSK25による憲法草案作成が始まる。

物語シーンのみで終わってしまいますが、次回は、MSK25が、どのように憲法を作成していくのかを説明いたします。
<続く>





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