見出し画像

昼下がりの電車にて

6月に入った。今日は暑い。
日差しが夏を帯びてる感じ。

仕事が早く終わって久しぶりにガラガラの電車に乗った。

昔から昼下がりのバスや電車が好き。
窓から差し込む日の暖かさを感じられるから。


今日も本を読んでいたら、突然日が差し込んできた。トンネルを抜けた瞬間、本の文字に光が当たった。
その瞬間がなんだか妙に嬉しかった。

今日読んでいたのは、まっすぐで暖かな日の光がよく似合う本だったからかもしれない。

本を読むということは、だれかの声を聞くということに似ている。
なにをしゃべっているかというその内容よりも、大きな声か、小さな声か、やさしい声か、さみしい声か、そういうことに注意を払う。
大きな声や、流暢な語りでは伝えられないことがある。

島田潤一郎『長い読書』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?