架け橋の言葉、分断の言葉
呼び止められて、なにか聞かれて、答えたらすぐそっぽを向かれた、そんな始まりだった気がする。
それがかちんときたのか、その時にはもう怒鳴っていた。内容はよく覚えていない。けれど、ひとしきり言った後で、その人は「僕はずっと変わっていない」と一言。わたしは言う、「でもあの時から変わった。わたしはそれを方針を変えたのだと思うようにしていた」と。その瞬間の、自分を守るための言葉を吐いたなという感覚が生生しく残っている。その人は答えなかった。しばらくして口を開いたのはわたしのほうだった。