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貴方たちの光を
貴方たちをそっと包み込むように抱きしめたたい
貴方たちの凍って固まった指先をひとつひとつ、ひらきたい
貴方たちの隣に素足で地べたに座って、私のブランケット肩にかけてあげて私の体温をうつしたい
貴方たちの両の指先きゅぅとにぎって額をつけて大丈夫と呟きたい
貴方たちに溢れる愛を伝えたい
貴方たちは遠く、いつ、涙が溢れるのか私は分からなくて
貴方たちにどうしたら私の体温を分けられるのか
貴方たちにどうやったら私の見る貴方たちの中に宿るこの美しき希望の光を見せられるのか
私は必死に薄い氷の膜の先に届くよう
せめて叫び、手を伸ばす
言葉が届くように
言葉を選び抜いて
薄い氷の膜の隙間を突き刺すように
鋭利な優しい矢をつくって
言葉の矢をつくって
貴方たちに届きますようにと祈りを込め
貴方たちが居るだけで
貴方たちが有るだけで
貴方たちが笑うだけで
私は無限の力を得て
私は悠久の時を得て
ただ輪廻のように貴方たちに還してゆきたいだけ
出来得ることなら、貴方たちの頭を抱え、抱きしめ
私のぬるい体温と鼓動で子守唄を聴かせて
ただ静かな眠りに誘い全てを飲み込めたらよいけれど
声で文字で姿で私が与えられるもの全て
全ての幸福をどうか、貴方たちに。
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