[レース]野呂山GRANDヒルクライム 2023 一般男子A優勝
初勝利の夜。
罪悪感の無いアルコールによって炙り出された自己顕示欲と承認欲求。
滔々と書き連ねる場を求め、noteに。
まぁ同カテゴリー7人しか居ないんだけどね。
レース概要
広島は呉に位置する野呂山。
瀬戸内海国立公園としては、六甲山に次ぐ標高893mを誇る。
旧料金所跡から野呂高原ロッジ下までの約9.7kmを自転車で駆け上がる酔狂なイベント。
前日
テーパリング
黄金山でTT1本。
山頂に合わせて185bpmくらいまで追い込んでテーパリング完了。
洗車と計量
自転車から不要な装備を外し洗車、レース前にはマストな計量の儀へ。
気まぐれな我が家の荷物計りは6.1~6.4kg程を指し示す。
自転車はメンタルスポーツなので6.1kgであることを妄信する。
食事
食事は消化に良い白米中心、夕食時はミニ餡パン(こし餡)を2つ追加。
カーボローディングは不要でも、しっかり食べた方が精神衛生上良いと思う。
当日
アクセス
5:00起床。
ヤクルト1000も金グリも空しく、中途覚醒ばかりで質の悪い睡眠。
富士ヒル同様、メンタルが弱すぎて睡眠に影響する体たらく。
いっそ少しお酒飲んだ方が良いまである?
朝食は餡パン(こし餡)2個と焼きおにぎり、ヨーグルト。
レンタカーで7:20頃受付会場に着。
ヤリスクロス、後席フラットにならない?なりませんか。
スタート地点まで
受付済ませてアップ、と行きたいが会場周辺は走行禁止とのこと。
イナーメのマッサージオイルを塗ったくって身体が冷えないことを祈る。
空気圧は前後共に25Cの6.8。
2週間ぶりのカフェイン、エスタロンモカをレッドブルで流し込む。
在庫のβアラニンとMeitan 2RUN、アミノバイタル赤青、ピクノレーサーをちゃんぽん摂取。
有効性はさて置き、今飲まなきゃ来年まで寝かせるしかない。
我ながら身体に悪そう。
開会式前にショップのメンバーで集まって簡単に決起集会。
集団に属してイベントに出るのは初めてなので、結構楽しい。
同カテゴリーを走る人が居ないのは残念。
開会式を終え、
混走する一般男子Bクラスとアップがてらスタート地点まで移動。
先導がダンシングで意外とグイグイ登るので、
マイペースに165bpmくらいまで上げてアップ完了。
チャンピオン、レディース、中高生クラスを見送り、スタートに備える。
気付いたら最後尾に位置取り。
何度レース出てもこの瞬間は周囲全員が爆速の鬼つよクライマーに見える。
レース開始
あらぬ妄想
スタートの合図と共に、A・B混走で30名弱が一斉に飛び出す。
ラップを切りながら、10度の試走を重ねて綿密に練った作戦を反芻する。
今回はスタート直後とロータリー手前の直線、鉢巻き付近がキツく、
残りは6%程で強弱を繰り返すレイアウト。
ロータリーからゴールまでは更に5%弱まで落ちるイメージ。
中間地点の鉢巻きまでは175bpm程度を維持、誰かと競るようなら、ドラフティングが弱くなるロータリー手前の直線で一気に引き剝がして、エアロポジションでの独走を狙う作戦。
まさにパーフェクト。
開幕、即死
蓋を開けてみるとびっくり。
周りのカチ上げに呑まれて鉢巻き手前までAve.5倍、最大心拍に近い195bpmに到達。
10分で作戦崩壊。なぜこうも学習しないのか。石鎚を思い出せ。
どこまで心肺が保ってくれるか、デスレースと化したことに気付く。
最後列からスタートした分、鉢巻きまで上がってくる間にドロップしてくる人が多数。
5倍を刻みながらも有難くコバンザメ走法を繰り返してエアロを吸い取り、着実にランクアップを図る。
斜度が緩み始める頃には人数が絞られ、Bクラストップがかなり先行(そのまま最後まで逃げ切って圧勝)、AのトップにBの2番手が付かず離れずする感じに。
20mほど遅れて1人で追走するも、じわじわと離され苦しい展開。
4.6倍くらいは出ているが追いつけず気持ちが揺らぐ。
天命に導かれる
50mくらい離されて5km地点を通過。
表彰台は上がれそうだから良いかー、と諦めかけた時、後方から予想だにしなかったBの選手による追い上げ。
まさに僥倖。神の采配。青天の霹靂。
これ幸いとばかりに付かせてもらい、即席ローテを構築。
2人で2,3回ローテを回し、ロータリー手前の直線が視界に入る頃Bの2番手をパス。
更に先を行くAクラストップを目掛けて直線区間を低めのケイデンス(当社比)で踏みつける。
一騎打ち
直線を抜ける頃、かろうじてAクラス先頭をキャッチ。
思わず「追い付いて来ました!」と声をかける。
今回一番楽しかった瞬間。
若干足を緩めつつも並走して最後の勝負に備える。
スリッピーなロータリーを慎重に抜け、ラスト1kmの緩斜面へ侵入すると同時にアタックの応酬。
スプリントの練習はしていないので逃げ切りでしか勝ち目は無いと判断。
抜きつ抜かれつを繰り返し5mほど引き離した場面でゴールが見えた瞬間、気持ちが切れる。
最後の追い上げに反応できず、脚も回らず2着に沈む。
ラスト1kmはAve.5倍以上、
最大心拍も198bpmまで更新してたので本当に限界。
全区間の平均心拍は190bpm。
間違いなく過去最高に辛い戦いだった。
ゴール後
互いの健闘を称えあい、握手を交わす。
生涯でこんな経験するとは思いもよらなんだ。
Bクラスを独走で圧勝した方と、
中高生クラスを上位でゴールした方も加え、4人でサービスの料理を囲む。牛肉と豚肉の違いも判らない馬鹿なんでも美味しく食べられる特技で、猪も違和感なく頂きました。
慮外のリザルト
一息付く頃にリザルトが貼り出される。
目を疑う。1位。
待機列最後尾からのスタートにより、ネットタイムで逆転していた。
嬉しくはあるものの、ゴールラインで負けたのは事実。
申し訳なさもあり素直には喜べず。
試合に勝って勝負に負けるとはこれのことか。
他カテゴリーのゴール、表彰式を待つ間に普段のトレーニングや機材、登り方などを情報交換。
自転車にあらゆるリソースを注ぎ込む人間ばかりなので内容が濃い。
リアルでパワトレ用語を共通言語とした会話は初めてかもしれない。
総括
レースの内容は正直お粗末に過ぎるなと。
30代以上のカテゴリーならこのタイムでは勝てなかったし、最後の勝負も確かに負けだった。
ただ二度と勝てる気がしないどんな形であれ1位を取って表彰される経験はそうそう無いので、この際開き直って素直に受け取ることにします。
じゃんけん大会では大本命地酒を逃すも箸置を入手。
ただラストのジビエと宿泊券にエントリー権残すべきだったのが悔やまれる。
ゴール後に交流してくれた強い人達と、
一緒に参加したショップのメンバー、
そして苦しい時に追い付いて来てローテ組んでくれた方に御礼を。
また何かの機会にお会いできれば。
来シーズン、後味の良い勝ち方を目指してまたzwiftに励みます。
使用機材
SPECIALIZED S-WORKS AETHOS
R9270 DURA-ACE
DURA-ACE C36
MAXXIS HIGH ROAD SL 25C CL
Cyclami TPU
Favero Assioma Uno
TNI LiteFly
bryton Rider320
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?