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手術の魅力と言語の魅力

ウエストランド井口さんがやめてほしい分析を
します。笑。

何故か今この時期にこのネタの話です。

キングオブコント2023の最終決戦、その
1本目に披露されたニッポンの社長の「手術」。

筆者は初めてキングオブコントでこの
ネタを観た際、いまいちハマりきれず、
なんとなくの雰囲気や明確なボケの箇所で
笑っていたのですが…

今改めてあのネタについて考えてみると、
絵面が先行しがちですが、言葉が凄い面白い
ことに気づいて。

医師が明らかに臓器を出し過ぎている。
しかしそれなのに患者は何故か普通に生きている。そんな患者から出てきた初めの言葉は
「出し過ぎちゃう?」
なのである。
本来もっと突っ込むべきところが
あるはずなのだが、
あえての「出し過ぎ」なのである。
あえてズラした秀逸なツッコミである。
これは改めてこのネタについて考えてみた時
度肝を抜かれたなぁ。

「出し過ぎちゃう?」というツッコミ、
文字だけでも充分に面白いけど、あの状況で
このツッコミだともっと面白味が増す。
思わずこっちも突っ込みたくなってしまう。

それともうひとつ、オチですね。
寄生獣みたいなのを摘出する医師。
慌てる患者。
それをなだめるように
「まぁ、あるやつです」
「ないやつやろ」

そもそもの会話が面白すぎるんですが、
この会話、言語の魅力みたいなものがぎゅっと
詰められたものだと思っていて。
説明するの本当に難しいんですけど、
この下りを思い出して、辻さん本当に天才だなと
思いました。
「あるやつ」「ないやつ」これもそもそもの
言語が面白く、絶妙に何言ってるか
わからないのに、また絶妙にわかってしまう。
魔法のような言葉。

最終決戦のカゲヤマ、サルゴリラの2本も
言語の笑いだと個人的に感じていて。

カゲヤマの溜めて溜めてからの
台詞としては特に面白いわけでもない
「僕はどうなるんですか」
状況次第ではあんなに面白くなるんだと。
言語の深さを感じました。
部屋の例えもとても良かったです。
そういえばこのネタも「ズレ」の笑いが
含まれていますね。

サルゴリラは1本目なんか言語ドストレートの
笑いで、「冬の筑波山」「夜の松本城」など、
こちらのツボをそこまでおかしいわけでもない
絶妙な言語で刺してきます。

凄すぎるなと思ったのは2本目で、
部活を辞めようとする高校球児を監督が
魚の例えで必死に説得します。
後半は…もう洗脳に近いです笑。

「俺は魚なのか..?」←一番好きなフレーズです

本当にシュチュエーションと言語だけの
シンプルな笑いなのに、更に言語は魚のみなのにここまで面白い。
魚という言葉を巧みに使い、様々な魚の語彙で
笑わせていく。徐々に笑いが広まっていって
後半はもう止まらない感じ気持ちよかったですね。

言語という魚()の凄さをキングオブコント2023で
思い知りました。と同時に言語という魚に
魅了されました。
ここまで深いなんて…
キングオブコント2023は、本当にお勧めです。
皆に見てほしい超面白いコンテンツです。
この機会に、是非。

初めて書いたnoteです。↓
https://note.com/calm_dietes890/n/nfed085c13326?sub_rt=share_pw



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