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4.大腿骨頸部骨折

2012/8/15に頭を怪我してからは一切車の運転が出来なくなり、江原医院への通院は3週間毎に私が送迎することとなっていた。これは4ヶ月ほど続くことになるが、自分で歩くのもやっとという状況。頭の怪我で応急処置後病院から帰るとき、タクシードライバーに「介護タクシーの方が良いんじゃないですか」と言われたこと等を鑑みれば、おそらく要介護2ぐらいまでの状況になっていたのだろう。そんな状況であったが、江原一也医師から要介護認定や障害者認定の話は一切出てこなかったという。


尻餅をつき?大腿骨頸部骨折の重傷に…

2013/12/16、父は近くのコンビニでワインを買ってきてもらって夕食時に飲んでいる。もうその辺にした方が良い、といわれても大丈夫だよ、といって人のいうことを聞かない。処方されている薬(ビ・シフロール錠、パーキンソン病の薬)は薬の効き目を強くすることがあるので、医師の許可があるまではアルコールは控えるように注意書きがある。しかし本人は軽く考えているのか、飲みたいという気持ちを抑えられないのか、もう一杯だけ、もう一杯だけと注いでは飲んでいた。
この病気の特徴は転んで骨折などの大事故に繋がりやすい、ということである。
2013/12/17午前中、突然、1階からドスン!という音が聞こえた。何事か、と思って行って見ると、床に座り込んだまま、「歩けないんだよ」と言い出した。
このときは分からなかったが、尻餅をついて骨折してしまったらしかったのだ。しかし私も母も、そして本人も実は大腿骨頸部骨折という大事故になっていたことはこのときまだ分からなかった。そして時間が経つにつれて、ちょっとでも動かすと盛んに痛がるようになる。
翌日(2013/12/18)になっても痛みが治まることはなく、ちょっとでも動かすと悲鳴を上げて痛がるようになり、救急車呼ぼうか、ということになったが、何より本人に大事だという自覚がない。やっと渋々という状況で救急車を要請。電話に出た隊員は「これは整形外科だね」と告げた。3分ほどで救急車がやってきて、再び同乗することになったが、どこの病院にいいか聞かれる。かかりつけの医院の近くの方が良いか、と聞かれるが、ただでさえ江原医院まで行くのは距離があって大変なのも実感している。そういうことから、近隣の病院を希望した。
骨折すると熱が上がってくるらしく、やや発熱もしている。1日我慢してたの、とも言われる。やはりすぐ救急用要請するべきだったのだろう。搬送されたところは東埼玉合病院。

整形外科に即刻入院となる

レントゲンなどの検査の後救急科の医師に呼ばれるが、診断は大腿骨頸部骨折。レントゲン写真は骨折しているのがはっきり分かる。このまま入院することになる。まさか骨折という大事故とは思わなかったので、入院と言われたときは驚いたが、医師からは「手術しないと歩けなくなっちゃうよ」と言われる。どのくらいの期間になるのかは「3ヶ月以上はどこの病院も置いてくれないよ」とのこと。このときにエイズ検査の同意書にサインするように求められた。
大腿骨頸部骨折は普通の人では交通事故に遭ったとか、高いところから落ちたとかいう場合でもなければ起こることはない。パーキンソン病関連疾患だとこのような事故に遭遇しやすいのだ。自然にくっつくのが難しいため、現代では人工関節に置換する手術を行うのが普通である。
入院する部屋は個室である。どこの病院でも入院当初は数日間個室に入り、その後大部屋に移るようになっている。
入院時は書類があり、こんなに書かなくてはならないのか、と思うほどである。入院申込書(要保証人の欄あり)の他にも、自己申告書、看護計画書、手術・麻酔・検査・治療に対する説明書、個室使用の等多数である。
寝間着やタオルは契約業者のレンタルがあるということなのでそれを申し込む。
手術は何とか年内(2013/12/25)に行えるとのことだが、それまでの間大部屋が開かず1週間前後、個室(1日9,660円)に泊められることとなった。
一旦自宅に戻り、改めて病院へ入院に必要なもの(主に洗面具)を持っていき、その日は終わった。後日入院保証金(50,000円)と保証人が記名した入院申込書を預けることとなる。
以降、入院している間はずっと面会へ訪れたが(面会時間は午後13:00~20:00まで)、看護師が言うには毎日面会に来る家族は珍しいとか。駐車場は時間決めだからあまり長居はできずせいぜい1時間前後だった。
住民税非課税世帯という事情から、年内に限定額認定書を役所へ行って手続き。住民税非課税世帯の場合は限度額24,800円ということだが、食費/室料は別途かかる。限度額認定証も年内に病院側に提示して治療費の限度額は何とか24,800円に抑えることはできた。

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