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「風の寄り道」

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無意識の歴史。
運営しているクリエイター

#幻想

本棚整理

新しい本を手に入れれば、それは当然、床や机の上に投げ置かれたままであってはならず、どこか…

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初期衝動

自らに湧き起こる衝動を飼いならそうとして、抑えようとしても、その反発のために自分自身がと…

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余命

ときどき私はあとどれだけの時間を生きることができるのだろうと不安な気持ちになることがあり…

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散文表現

いつの間にか月日は流れて、私が自分の思いを文章として発信し始めて、半年が過ぎました。他の…

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静かな生活

可能ならば、静かで落ち着いた生活をしたいものだと私は思います。争いごとがなく、淡々と過ぎ…

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ささくれ

食器を洗っていたら、冷たい水が指に沁みた。寒く、肌が乾燥する時期には、特に覚えのある、こ…

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日没

夕陽を浴びながら、無意味な一日を過ごしてしまったと思うことがあります。太陽が地平線の向こうに沈んでいくにつれて、その日がまだ過ぎていないにも関わらず、どこか懐かしく感じられて、もっと良い一日の過ごし方があったのではないかと漠然と悔やむことがしばしばあります。目に映る物が黄昏の色に染め上げられて、私自身の手も足も既に遠い思い出の中にあるかのようなころ、もう少しもすれば暗い闇が辺りの風景を飲み尽して、いよいよ太陽の明かりに頼ることができなくなるようなころ、一日のことをつい考えてし

同語反復

いつか自己紹介の場面で、座右の銘は何かと問われたことがあります。当時、私は答えに窮し…

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細密画

私は視力が弱く、普段から近い距離の物しか見えないのですが、鮮明に見える視野が狭いと、それ…

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殖産興業

 新しい本を読もうと探すと、世の中の危機について訴えている作品に出遭うことが増えました。…

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解体の芸術

 街を歩けば、いつのまにか見慣れた景色も変化しつつあるのだと感じます。ふと思い出した大き…

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黙過

 日頃から様々な情報に接していると、 毎日どこかで何か大きな過ちが起きていることを知るこ…

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感情の追伸

日々の随想を綴っていると、しばしば書き上げてから、どうしてもその内容に収まり切らない…

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反悲劇

 日頃から私は理性的な調和を以て生活しようとしているのですが、そのように心掛けると何か満たされない感情を自らに感じます。どこからか隙間風が吹き抜けていくような───ふと心にぽっかりと穴が空いたような、そのような感覚に囚われることがあります。その感覚は何か自分の中から埋め合わせのできない大切な感情を失ってしまったかのような冷たさがあり、そのことに自分自身で気づくとき、私は温かな感情を少しだけ思い出そうと試みます。  現在、私は主体的な自由が許され、またそのように生きることが推