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固いオクラと旬の話(5/17の日記)

この日の写真を見ながら思い出したが、前日のこの日のお弁当のおかずを作ったのだった。ポテトサラダと、オクラを焼いたやつ。
オクラを調理するのが初めてだったのに全く調べようとしなかったので、かろうじて焼き目の付いた噛み切れないオクラができあがった。切るのも面倒だったのでそのまま詰めた。やあ、思い出せて良かった。

この日のアルバイトはいつもより遅い時間からのスタートで、電車の時間が難しく、結構ギリギリで着くことになった。涼しくいるための電車移動でもあったのに、結局急ぐことになってバイトを始める前から汗だくで暑かった。昼休憩は16時ぐらいになった。さくらんぼをもらった。これも旬らしい。家族にお弁当の写真を送ったらそう返事が返ってきた。

帰りの電車で本を読み進めて、部屋に返って風呂に入りながら一冊読み終わった。先日の日記に書いた短編集を全部。
一番楽しみにしていた、現代文の模擬試験で知った話もやっと最後まで読めた。すごくすごく良かった。
下の日記でこの本との出会いを書いています。

あらすじは記憶の通りだった。すごくはしょって言うと、男子学生がバザーに出品するものを持って行き、会場で出会った女性の役員のことが気になる。女性の方も男子学生に好い印象を持つ、といった始まりだ。

「このまま別れたらただの他人になってしまう」と惜しむ気持ちがよく分かって、好きだと互いに言わないのに気になっているのが分かる描写が綺麗だと思った。相手の行動を咎めるような言葉も全部好意の裏返しだと、言葉を受けた側も分かっているのが良い。奥ゆかしいという言葉を頭の中に浮かべていた。話のオチがないような文章なのが、この二人の関係がそんな距離感のまま続くのかなと思わせてくれる。期待していた以上の話だった。

スマホの無い時代の、やりとりのもどかしさのようなものに強い憧れを感じた。手紙を送るか、家の電話で家族に呼び出してもらうか。直接会う機会を設けようとしなければ、そのまま疎遠になってしまう感じ。現代でもそうなのかもしれないけど、二人のような直接想いを伝える気持ちの強さを、私も誰かに向けてみたいと思った。

どの話も面白く、憧れるような話で全部楽しめた。もっと時代背景や文化や当時の当たり前を知っていれば、もっと楽しめたのかなとちょっとだけ残念に思った。当時は乗馬クラブなるものがあったらしい。私は社交界に行ったことが無いから、挨拶やダンスのルールを知らない。バザーも私の知っているバザーとちょびっとだけ違った。

この作者のエッセイ集のようなものも併せて読んでいるので、またそれの感想も書きたい。
この日はこの小説にうっとりして、学校の課題に取り組むのが遅くなり、睡眠時間を削りながらやっと完成させて提出した。
うまくいっているといいな~と思いながら気絶するように寝た。起きたらアルバイトに行かなくてはならないのが心配だった。

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