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認知症と支える人

もう最近では珍しい言葉ではない認知症
その詳細を知る機会もずいぶん増えています

3人に1人、4人に1人が高齢者になると言われて
どう面倒を見たらいいのかと
頭を抱えている人もいることでしょう

しかし認知機能というのは
早期発見で回復することもあるものです

初期症状は?リハビリは?
どんな対応ができるのか?

亡くなる前に気になっていても
わからないことが多いと手が出せません…

当ブログはそんな方へ向けて
まずは”本当の基礎”から書いていきます!



《加齢による物忘れと認知症》

できないことが増えたように感じても
それが加齢による自然なものなのか
認知症と判するべきものなのか
素人目にはわからないものです

認知症の診断には、診断基準とガイドラインがあり
カウンセリングや検査の項目もたくさんあります

これはつまり、認知症が
”疾患”の1種でもあるということ

ただ”忘れっぽくなった”だけでは
認知症にはあたらないのです

しかし一方で認知症の初期症状と
加齢による諸症状の見分けが付きにくいのも事実

支える側から見てどんな違いに気づけるのか
少しまとめてみたいと思います



《よくある”初期症状”》

よく挙げられる症状が”物忘れ”ですね

認知症のなかでもわかりやすく、
またついつい自分でも”歳で~”なんて言いませんか?

①買い物に来たのに買いに来た物が思い出せない
②立ち上がった瞬間に次の行動予定を忘れる
③一緒に行った旅行の話ができない
④買い置きがあるのに同じものを買ってしまった

これらはあなた自身にも身に覚えがあって
なんなら今日もあったりしたのでは?

これらの症状は加齢による物忘れでしょうか?
はたまた認知症による記憶障害でしょうか?

加齢による物忘れの場合は
ヒントがあれば思い出せます

①の場合なら”野菜じゃなかった?”と言われて
②なら”玄関いくって言ってなかった?”とか
③の時は”ホラ、あの海が見える店で…”だとか
④は頻度によりけりですが”あったかも?”と思ったりします

何かしらのヒントや周りの人の言葉で
思い出せるのが加齢による物忘れです

対して認知症の方は前後記憶どころか
行動丸ごとの記憶がなくなったりします

①ならそもそも店に来た理由を忘れる
②は座っていたことを忘れる
③だと旅行に行った覚えがない
④同じものを繰り返し買い過ぎても気づかない

こんなに違いがあるとなれば
日常会話の中で見分けることもできそうですね

また一瞬の健忘ならば年齢に関係なく起こりますが
若年性アルツハイマー病というものがあるように
頻発やその違いで見分けることができます



《支える人は見守ること》

では支える人として初期症状に気づいたとして
どのように本人の環境を整えたらいいでしょう?

本当に初期症状の段階では
まだ本人の意識がしっかりしていて
認知症の疑いをかけられることすら
嫌がるかもしれません

そうなれば病院に連れていくのも至難の業…

とはいえ物忘れがひどくなってきたからと
ひとりで出かけさせなかったり
メモを書いておつかいのようにしたり
行動に制限をかけたりするのは
オススメできない対策方法です

というのも認知症にいたる本人の中では
それまでの自分通りの意識であり
生活スタイルのつもりだからです

それがだんだんと周りの反応に違和感が出て
さらに身近な人から子ども扱いでもされたら
”私はちゃんとしてるのに!”となっても仕方ないでしょう

であれば、

・出かける時はついていく
・メモを書くのは本人に任せる
・買いミスがありそうならフォローをする
・趣味や散歩などは継続させる

あたりではいかがでしょうか?

また年齢によって健康診断の際に
認知症に関わる検査を追加することもできます

行動の機会や範囲を狭めてしまうと
それだけ本人の意思や思考は動かなくなり
認知症をより進めてしまう原因になります

また初期症状のみで不安だというだけでも
利用できるサポートやサービスがありますから
自宅や自分が面倒をみなければと
背負い込む必要もありません

ただ身近な人として
本人の話や言い分を聞いてあげるだけでも
”支え”になれます

認知機能障害による散財や
同じものをやたらと買ってくるなどは
”同じものを同じと認識する能力”が
落ちているからかもしれません

なかった気がする、と思うと
買っておかなきゃという責任感だけが
本人の中ではたらいてしまうのです


一緒に暮らしていたり
支えることを考えていると気になりますが
”本人が安心するためのルーティン”として
放置してあげるという手も
立派な”支え方”だと思います



《まとめ》

認知症の初期症状で周りとの温度差を感じると
わからないなりに戸惑い、内向的になります

コミュニケーションが減った、食い違いが増えた

そういった積み重ねが本人に意地を張らせて
認知機能障害を進行させてしまうことも

こんな状態では、と本人が殻を作ってしまう前に
支える人が知識をつけておきましょう

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