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情緒不安定との戦い

病院で胎児の心拍が確認でき、ついに母子手帳を手にした。
医師からも「週数的にそろそろつわりがくるでしょう」と言われ、朝起きたら食べ物を受け付けなくなっているかもしれない、外出先で気分が悪くなるかもしれないと内心ドキドキする毎日。
しかし幸いなことに、食べ物や匂いがダメになることはなかった。体温が高くなって毎日とにかく眠たいが、リモートで働いているため日中も堂々と昼寝をして過ごすことができた。

一方、メンタル不調がとにかくすごかった。やばかった(笑)。

前回記載した通りお酒とは無縁。
寿司や刺身も食べたいなと思いつつ、ナマモノということで基本的には避けていた。しょうがないなと思いつつ少しがっかり。

春頃から定期的にやっていたランニングはお休み。数週間前いつものように被ったランニングキャップ。しばらく使わないため、ぶら下がっている姿を見てまたがっかり。そして味覚が変わったのか、急に甘いものが食べたくなり、体重が緩やかに確実に増えていく焦り。

少しでも食事が楽しめるようにと買ったノンアルのビールも1本飲み切れるかどうか。どう頑張っても味がノンアルなんだよ・・グビグビ飲めないよ・・やっぱりビールがいいよ・・とイライラ。

見た目は変わらず、中身が確実に変わり始めている。なんで私だけ我慢しなきゃいけないのかイライラがどんどん募ってくる。
「今だけだ」とか「変化を楽しもう」とかよく聞くけど、そんなこと言ってられない(笑)

イライラが頻繁に自分から出入りするようになったと同じぐらい、不安も感じるようになった。初期の頃は妊婦健診も4週間に1回なので、「お腹の子はちゃんと元気なのか」「次の妊婦健診で何か発覚したらどうしよう」「そもそも出産、子育てを私がちゃんとできるのか」と、ことあるごとに不安を感じる。イライラと不安が基本セットになっているのだ。強烈だ。

加えて厄介だったのは、身近な夫に対して湧いてくるイライラだった。
彼が自分のことに時間や労力を割いている姿を見ると、ソファでひたすら横になっている自分がダメ人間のレッテルを貼られたように感じる。2人の子供なはずなのに、なんで私たちの間にはできることの差があるんだろう・・。
そんな焦りのような嫉妬のような、とにかく理不尽な理由を見つけてはイライラが吹きこぼれているような状態。日中はニコニコしていたのに夕方になると豹変するなんてこと、2日に1回はあった(笑)。ほんとにごめんね。

そうなる原因はホルモンバランスが乱れであるとわかっているけど、なんだかんだ一番辛かった。調子が良いときは前向きな、優しい気持ちになるのに、些細なことがきっかけで急変する自分自身にも疲れていた。私にとってのつわりは、情緒不安定さとの戦いだった。

こうやって振り返ると、当時はやばい奴だったと思う。性格が悪すぎたとも思う。
ただただ、この被害を全面に受けつつ根気強く支えてくれた夫に感謝しかない。



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