見出し画像

#4 セクシュアリティとセンシュアリティ

こんにちは。Callaです。
5月10日、今日は母の日ですね。私は、この外出自粛中、毎日散歩を日課にしているという実家の両親へ、お揃いの活動量計を贈りました。普段は電話で連絡を取っているのですが、今回はビデオ通話で連絡をしてみたところ、私の顔を見るなり両親の顔がほころび、非常に喜んでくれました。こんなに喜んでくれるとは…、ビデオ通話機能の素晴らしさをここまで実感したのは初めてでした。今は大切な人の命を守るためにも会いに行くことはできませんが、コロナの影響が収束することを願い、収束したら実家に顔を出そうと思います。


先日、人生は、五感を発揮して、5つの感覚–眺める、香りをかぐ、音楽を聴く、食を味わう、触れる–のすべてを味わった方が豊かになるというフランス人の考え方をご紹介しましたが、今回は、ランジェリーとも深く関わり、感性を動かす”魅力”について考えていきたいと思います。

●セクシュアリティ(性的魅力)とセンシュアリティ(官能的魅力)

”魅力”と一言で言っても、さまざまな魅力や多様な価値観があると思いますが、一般的にランジェリーの形容表現でよく使われる”魅力”には、”性的魅力”を表すセクシュアリティと、”官能的魅力”を表すセンシュアリティという表現があります。
この2つの言葉の違いをご存知ですか?似ている言葉ですが、実は意味合いが全く異なります。

それでは、この2つの言葉の意味を詳しく見ていきましょう。

●セクシュアリティ(性的魅力 sexuality)

 セクシュアリティ(性的魅力 sexuality) –男性目線を刷り込まれているアメリカ女性
「セクシュアリティ」については、形容詞の「セクシー」を抜きにしては語れませんね。でも、「セクシーなランジェリー」という言葉、考えてみると、ちょっとおかしくないですか? だって、セクシーだと感じるのは男性。でも買うのは女性なんですから。
つまり、「セクシー」というのは要するに、男性が女性に対して感じるファンタジー、いえ、妄想。

●センシュアリティ(官能的魅力 sensuality)

センシュアリティ(官能的魅力 sensuality) –慎み深さと挑発のあいだで
アメリカの少女たちが、男性目線の広告に洗脳され、男性のため、ロマンスのためのランジェリー選びを学んでいくのに対し、ファッションの国フランスの少女たちは、自分の判断で、自分のために、ランジェリーを選ぶ習慣を身につけていきます。誘惑のためのときもあるけれど、男性のためではない。あくまでも主導権は女性の側にある!
フランス女性にとって、セックスはささいなこと。自分で決め、自分でコントロールできるもの。だから、ランジェリーをつけるのも、セックスが最優先の目的ではないのです。

(引用:「人生を美しく生きる女は、服の下から美しい」著=キャサリン・ケンプ-グリフィン) 

セクシュアリティ(性的魅力)とセンシュアリティ(官能的魅力)、このようにニュアンスが全く異なりますね!
さらにセンシュアリティ(官能的魅力)の語源を調べると、「sensation(感覚)の能力」を意味するラテン語「sensualitas」と、「知覚、感触」を意味するラテン語「sensus」から来ており、「senseation(感覚)の能力」とは、身体的な感覚で、五感のひとつが働いたときの体の反応を意味します。
センシュアリティ(官能的魅力)は、感覚を楽しむ能力のことなのですね!私も感覚を楽しむ能力を豊かにしていきたいです。

ランジェリーに必要なのは、セクシュアリティ(性的魅力)ではなく、センシュアリティ(官能的魅力)

私は、セクシュアリティ(性的魅力)は”他者へ依存する魅力”、センシュアリティ(官能的魅力)は”自身の内に宿る魅力”だと捉えています。そして、ランジェリーに必要なのは、セクシュアリティ(性的魅力)ではなく、センシュアリティ(官能的魅力)だと考えています。世の常識や他者からの”ウケ”に囚われ、媚びるのではなく、あくまでも自らが主体となり、自身の内なる感覚を楽しむこと、これはランジェリー に限らず、人生を彩る上で重要な概念だと思います。


最後に、フランスのランジェリーブランド”Aubade(オーバドゥ)”で20年以上も続く、人気の「魅惑のレッスン」をご紹介します。ここには、セクシュアリティ(性的魅力)ではなくセンシュアリティ(官能的魅力)、自らが内なる感覚を楽しみながら相手を魅了するセダクション(誘惑)のヒントがいっぱい詰まっているようです…。

ではまた。


Calla

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?