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バイトを始めた時の話

バイトをすることにした。

まさかの不動産系ということで、しかも営業の真似事をやるということで。私は怖気づいたけど、その頃には自分ができつつあった。興味が出たことは全部突っ込んでみようと大学生活において目標を掲げて、私はわくわくしていた。怖気づくよりもそっちのほうが強かった。

となればメイクだ、と私は思った。ジーンズとシャツは似合わないことはよく分かった。さらりとした着こなしは似合わないから、不本意ながら、自分の丸顔に合うメイクをすることにした。そろそろ自分がわかってきた。背が低いので、かっこいいお姉さんは無理だ。顔も丸いので、しゅっとはできない。綺麗系も厳しい。切ない。私は深津絵里が大好きなので、深津絵里のきれいさを真似できないのはとっても悲しかった。可愛い系しかないらしい。そんなに可愛くもないんだけど。かわいいといえば我が家のふわふわだけど、キャバリアの可愛さはメイクでは作れない。このあたりでかなり妥協している。

しかし、これだけ妥協したけどまだ問題があった。メイクなどほとんどしたことがない。一応、大学に入ってすぐ、ある程度は買った。やってみたけれど、取ろうとしている資格が多すぎて、そんなことをしている場合ではなくなっていた。そのまま1年が経った。

メイク系のユーチューバーは好きだ。でもそれとこれとは別問題だった。私が好きなのはメイクをしてはいるけれど雑談のほうが楽しいような人たち。お話がうまい人って大好きだから、どうしてもそうなる。けれどお話を聞いていてはメイクは上達しなかったし、結局私のお手本はアイシャドウの裏に書いてある小さな説明書きくらいだった。そんなところから始めることにした。

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