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39歳のハローワーク⑧最終章は自由への幕開けなのだ

 社員のエリちゃんがいなくなって、オーナーからパワハラを受けて、夫と揉めているうちに、私が決めていた39歳のハローワークの3年間というリミットは切れていたのだった。

変わったこと、変わらないこと

 この3年間で、私が目標としていた「物語を書いてお金を稼ぐ」と言うのは結局果たせなかった。作品はいくつか書いてみたけれど、どうしても完結しないのだ、、、
 アイデアノートを書きためたり、引き続き日記を書いたり、いろんな本を読んでみたり、物語を書くための話の組み立て方など色々自分なりに調べて実行したりしたものの、どうしてもお話が進まないのだった、、、これはやっぱり「才能がない」ってやつなのか?
 けれど正直なところ、私はまだ諦めていない。だって書きたいことはあるし、もうほとんど頭の中で出来上がっているんだもの、あとほんの少しで完成するのに諦めるのはもったいないと思う。私は一つのことを習得するのに人の3倍くらい時間がかかったりする(逆に人の3倍早く習得できるものもあるが)。
 物語を書くことはすぐお金にならなくても、もうしばらく挑戦を続けていきたいと思っている。

 一方で、美術モデルの仕事はすごく順調に進んでいる。指名の数もまだ増え続けていて、日程が被ったりして断らなければならない事態まで出てきた。けれどそれで生活して行けるほどは稼げない。それが美術モデルと言う職業、、、。
 しかももう40歳でさすがに裸婦モデルをするモチベーションを維持するのが難しくなって来たので、予定通りに裸婦の仕事は引退することにして、今、最後の裸婦の長期の仕事に挑んでいるところ。これが終わったら、以後は着衣専門のモデルとして、仕事をいただける限りは続けていこうと思うし、自分でデッサン会を主催するのもありなのかもしれないとは思っている。デッサン会を主催するというのは、フリーランスのモデルさんは結構やっているのだ、私は事務所所属だけれども。

40歳からの展望

 『39歳のハローワーク』という個人的なプロジェクトは、自分にとってはすごく充実した内容になったと思う。結果的に目標としていたところへは辿り着けなかったけれども、自分というものをよく見つめることができたし、何かに向けて努力するということについてすごく深めることができた。挑戦しただけの甲斐はあった。
 『努力は報われない』と嘆く人がいるけれど、たしかに他人に勝とうとする努力は報われないことがしばしばある。大きな才能の前では、才能を持たない者の努力などまったくの無力なのだ。
 けれど、努力して昨日の自分自身を超えることはできる。そして案外これをやっている人は少ないと思う。みんな文句を言いながらも今の暮らしに甘んじていて、そしてそれでいて結構幸せそうだ。
 私は文句を言わなくてもいい世界で暮らしたい。ただそれだけ。自分の人生は自分で決めたい。夫にいちいちお伺いをたて、養ってもらっているんだから文句言えないでしょ、なんて言われるような生き方はもうまっぴら。

こんな私に何ができるんだろう

 偉そうに言っても、所詮私は『社会不適合者』なのだ、「みんな」みたいに器用には生きてゆけない。働きたくないし。バイトもやめて、実は先日noteに書いていた、仲間ができたという習い事も行かなくなってしまったから、また私は孤独になりつつある。
 だから今また自分の中で色々なことが急降下しているところなのだ。そういう時、人は希望が見えなくなる。もう生きていけないと思うし、何をやってもうまくいかないと思ってしまう。
 そういう時はちょっと休む。休むことって本当に大事だと、ここ最近で気づいた。どれだけ上手に休めるのかで人生も変わると思う。
 自分のからだやこころは、頭で思っている以上に自分のものではない(と岡田斗司夫さんが言っていたw)。
 今日も不登校の息子が家で癇癪を起こすので私もストレスで起き上がれないくらい疲弊していたんだけど、さっき息子が友達の家に遊びに行ったのでポテチとパピコを買ってきてひとりで食べながらこれを書いている。
 今の私にできることは、まず休むことだ。それはカッコよくいえば、明日への準備運動なのだ。

明日も生きてゆくために、おやつと昼寝は必須

 そんなわけで39歳のハローワークという小さなプロジェクトはサクセスストーリーにはならず、さらりと終わりをむかえたのでした。
 この3年間で学んだこと、それは、『私は私、他の何者にもなれない』ということ。どんなに頑張ってみても、誰かみたいにはなれない。私らしく生きるより他に道はないのだ。
 そして『人生における成功、それがお金ではない』ということもわかった。大事なのは精神的な満足を手に入れること。(これが難題ではあるが)

 これらは当たり前のようで私には答えを出すのにすごく時間のかかる問題だった。それがわかっただけでも人生の指針がはっきりして、ずいぶんらくになったと思う。

 負けないぞ、絶対に。生きづらい自分でも生きやすい世界を手に入れるぞ。そしてわがままに生きるぞ。(さっきまで死にたいと思っていたのに、おやつを食べたら元気が出てきた。人間は単純な生き物なのだ)

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