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45歳で家事・育児・仕事をしながら英検準1級を取った話があるんだが

中学3年のときに、受験対策で英検3級を取得。
そこから特に英語が話せるわけでもなく、
仕事で英語が必要な瞬間が訪れても、
しどろもどろに思いつく単語を並べて、
すぐに息切れ。

クライアントには気を遣われ、
苦笑顔の後輩に助け舟を出してもらい、
上司の呆れてる視線を一身に受ける。

もう、穴があったら入って一生出たくない。


私は死ぬまでこの調子なんだろうと思っていた。

思っていたんだけど。


出会ってしまった。

正気を失うほど英語を理解したい理由に。


そこから英語学習にズブズブに沼って、
元来のオタク気質が本領を発揮した結果、
英検準1級をもぎ取るに至った話が、ここにあります。


まず大事なのは「正気を失うこと」。


きっかけは、『シャーロック(SHERLOCK:英BBC)』でした。


このドラマ自体が相当深い沼だったのもあるけど、
私、主役を演じたベネディクト・カンバーバッチに、
文字どおり狂ってしまったんです。
(今はだいぶ冷静になりましたが……
もう夫公認の浮気だったし夫も一緒にベネを推してた)

彼の出ている映画を制覇し、
彼の名前で検索して動画を漁り、
彼の特集が組まれているなら海外の雑誌も買ってみたり。
そのうち、『ベネの声が聴きたい』ってなって、
映像作品は吹き替えでは観ない主義になってました。

そこで湧き起こったのが、


字幕めんどくせえな。


という気持ち。

目で字幕を追っかけてる暇があったら、
ベネの姿を凝視したいんです。
もう、1秒も見落としたくないわけですよ。


そしたらもう、解決策は一つしかなくて。

私が英語を理解できればいいんじゃん!



このたった一つの学習理由を手にしたことで、
私の怒涛の英語学習が始まりました。
それこそとりつかれたかのように。


正気じゃなかった日々、
私が何をしていたか、
いかにして英検準1級取得まで上りつめたか。

あくまで一個人の経験談として書いてみました。


英語学習迷子の、かつての私みたいなあなたの参考になればと思います。

・仕事や家事、育児で忙殺されてて勉強どころじゃない

・期限までになんとか英語のスキルアップをしなければいけない

・英語はやらないといけないけど記憶力がダウンしてきて絶望気味

・英語ができないことで恥をかいたことがある

・どうしても見たい動画に日本語字幕がなくて詰んだ

↑どれか1つでも当てはまってるあなた!かつての私と一緒です!!


大切なのはもちろん、
やるかやらないか。
そして、

いかに正気を失っていられるか。


正気を失っている状態を保っていさえすれば、
年齢とか時間とか関係ないです。
正気を失うきっかけは何でもいい。

恥かかされたあいつを見返してやりたいとか、

海外俳優のファンミで本人に直接話しかけたいとか、

とにかく自分を変えたいとか、

自分が狂える理由が1つあれば十分です。


とはいえ、これは何にでも言えることですが、

いつからだって遅くないけど、
やらなきゃ始まらない。


始めてみて「自分にはこれじゃない」って思ったら、
軌道修正すればいいんです。
私もいろんな方の学習方法をつまみ食いしまくりました。

さらにやっかいなことに、
やってるうちにふと正気を取り戻してしまう瞬間が訪れます。
私は2年の学習期間中、通算1年くらい、
ぱったりと勉強をやめた期間がありました。

楽しくなくなったんです。

楽しくないと、何事も身につきにくくなります。
自分事として考えられなくなるからです。
イヤイヤやる時間ほど無駄なものはないかもしれません。
そんなとき私は、いったん勉強から完全に手を放しました。

そして半年くらい経ち、
私はある日突然、
英語学習のステージに戻りました。
そしてそこから新しい気持ちで正気を失い、
一気に英検準1級取得まで駆け抜けました。

自分のメンタルには正直に従うこと。

これも一つのポイントです。

それまで蓄積した知識は、
そう簡単には失われません。
白紙に戻ることってないらしいです。

昔、英語の先生が言っていたことですが、
言語学習の記憶は、
脳の引き出しに常にしまい込まれているそうです。
必要な時にその引き出しをすぐに開けられないかもしれませんが、
引き出しを開けに行く作業を続けることで、
段々と思い出して言語を再び使えるようになるとか。

なので、
「アカーーーーン!!」
となったら一度やめても大丈夫。

それまでの努力はあなたを裏切りません。


そうそう、
私の経験談をお読みいただければわかるんですが、
あんまりお金がかかっていません。
自分のお小遣いってあんまりないので(笑)。


私がやったことその1・英語耳を自家栽培する。

とにかく英語を耳に慣らす。


スタートはここからでした。

通勤時間はもちろん、
家で掃除してる時間とか、
料理作ってるときとか、
英語のポッドキャストをよく聴いていました。
飽きっぽい性格なので、
複数の番組をつまみ食いして、
気分に合うものを数分ずつ聴いていました。

初心者でも楽しく聴けたのはこちら。


せやかて工藤、いきなり聴いてもわからへん。

そう思うでしょう。私も思いました。

しかし、こちらには「正気じゃない」という武器があります。

わかったふりしてとにかく聴き流していると、
リズムが身についていきました。
これは後々、英検2次の面接で役立つことになります。
なんかそれっぽく喋ってる感じが出せる(笑)。


しまいには寝る時にも英語を聴いてました。
よく眠れました(笑)。

あと、狂気だなって今にして思うのは、
ドラマ「SHERLOCK」のスクリプト(セリフ)をネットで調べて、
スマホでいつでも読めるようにしてたこと。
時々自分で音読してニヤニヤしてました(ド変態)。

度が過ぎる「好き」は人を狂わせるようです。

私がやったことその2・必要に迫られる。

英語学習を続けているうちに、
学習自体にハマってしまい、

「オラTOEICで腕試しすっぞ!」

「あの光の指す方向に英検があるのだ!」

みたいな発想になってきた私。


もはやベネがどうとかいうことが二の次になってしまい、

日本にいるのに英語を使わなければいけない状況に自分を追い込む

という、超ドMな方法に手を出しました。
(もちろんベネは大好きなので原語でDVDを見まくる生活は送っていた)

英語を理解しないといけない必要に迫られるには、
身の回りを英語で固める必要があります。
それはどうしたらいいか。

まず、

スマホの表示を英語にする。


これは英語力アップに抜群の効果を発揮したと思います。
いろんなサイトやアプリで使われる単語が、
TOEICや英検の必須単語にも出てきたんです。

iPhoneでの言語表示は、次の方法で変更できます。

設定→一般→言語と地域→言語を追加→英語を検索、選択→「英語を使用」をタップ


それから、

いろんなシステムをわざと英語で表示させる。


たとえば、駅の券売機。

まあだいたいこういうやつね

せっかくデフォで日本語表記になっているのを、
わざわざ「English」を選んで英語を理解しないといけない事態にする。

スーパーのセルフレジも、
旅行先で手にするパンフレットも、
わざわざ英語を選択する。

そうです。

必要に迫られた状況に陥れるんです、自分を。

これはかなり鍛えられました。
だって、

わかんなかったら無駄にお金が発生する。

これは失敗としてはちょっと大きい。
自分の後ろに行列ができてたらと思うと焦るし、
速く読み取って理解するにはちょうどいい訓練になりました。
ストレスも半端ないからあんまりしなかったけど。

さらに、

もっと自分を追い込む余裕があるなら、

今晩の献立を、英語のレシピで作る。

これはね、かなり責任重大。
たとえば、teaspoonが何かわからなかった時点で
分量不明のまま調理しないといけなくなる。
違う材料で作ってとんでもないブツに仕上がる可能性もある。
下手すると、家族の腹を満たしてやることができなくなる。


さあ、君もギャンブラーになろう!(自己責任でお願いします)


私がやったことその3・爆アガる。


誰が何でアガるかはわからないんですが、
私がアガったのは主に次の3つの方法でした。


①ポモドーロタイマーで細切れに集中する時間を作る

YouTubeで検索すると、いろんな動画が出てきますが、
私はカフェの雑音があるこの動画が好きでした。

ポモドーロタイマーとは、

25分とにかく集中→時間が来たらキリが悪くても絶対手を止めて5分休憩→25分集中→……

というサイクルを繰り返す方法。

私にはこのペースが合っていたんですが、
動画を検索すると45分バージョンとかも出てくるので、
そっちが体質的にフィットする人もいると思います。

英作文を制限時間内に書く練習をするのに、
この25分という時間がちょうどよかったし、
そんなにまとまって時間が取れるわけではないから、
1問だけやろう!と決めたらこの時間配分が絶妙にフィットしたわけです。

ちなみに英作文対策に使ってた参考書はこれ1冊。
問題量も多くて、
実際の出題内容にほぼヒットしていて、
音声データもリスニング対策を兼ねられる。
コスパってこのことよ、まじで。


②YouTuberの「一緒に勉強しよう動画」を流して一緒にやる

子供達の大好きなはじめしゃちょーのこの動画を流すと、
不思議と家に持ち帰った仕事がはかどったんですよね。
それを思い出して、
英語の勉強にもこちらの動画を活用させていただいていました。

目の前で人が勉強してると自分も、と思ってしまうのか、
「勉強してるのは私ひとりじゃない」という心強さがあるのか、

再生するととにかく勉強してしまう。

はじめしゃちょーに限らず、
「一緒に勉強しよう動画」は私の強い味方でした。

ちなみに、
子供達ははじめしゃちょーのチャンネルでこの勉強動画だけは絶対再生しません(笑)。



③荒療治をする。


ほかに、よく英語学習ブログなんかに紹介されてる方法もやってました。
たとえばこんな感じ。

  1. 単語帳1周ごとに表紙にかわいいシールを貼って何十周もやりこむ

  2. 英検対策動画で傾向を研究する(ざわさんの動画がめっちゃ有益)

  3. 英語が話せなくて恥をかいたことを思い出す


しかし、抜群に効果があったのは、私の場合は3。

それまでにかいてきた、英語にまつわるほぼ全ての恥を思い出すこと。

全身の血液が逆流するほど恥ずかしかった記憶を呼び覚まし、
暴れまわりたいほど悔しかった気持ちをわざと蘇らせて、
「もう2度とあんな思いはしたくない!!!」
って己を奮い立たせていました。


正気の沙汰ではないので、セルフ逆上もすんなりできます。




そもそもなぜ「準1級」だったのか。


それは、

1級ほど難しくなくて適度なハクがつき、

2級ほど誰でも持ってそうな資格ではないから

です。

息子の高校の英語の先生が準1級を持っていたりとか、
英検準1級所持者は一部の国立大学の入試で試験免除になるとか、
そういうレベルなので、まあ簡単じゃないとは思います。

が、無理筋ではないと、
自分に暗示をかけました。

正気でいたらそんな暗示にはかからない。


まとめ

時間のない大人の英語学習に必要な3つのマインド

はこちら。

1.正気を失い続ける
2.何でもやらなきゃ始まらない
3.自分のメンタルには正直に

まじこれ大切。


とにかく大事なのは「正気を失うこと」。
そして目を覚まさないこと(笑)。


ここで注意事項!


もしこの記事を読んで、
やってみようと思われた方にお伝えしたい。

ご紹介した学習方法を、全て一度にやらないでください。

多分パンクします。私はパンクします。
他に脳のリソースを割かないといけないことは日常生活にたくさんあります。
普通の人間の脳って、そんなに使えるメモリないんですよね。
外付けも存在しないし、メモリ増設もできない。

私がやってたのは、点滴学習。


点滴みたいに、ちょっとずつだけど、絶えず英語を自分に取り入れる。

負荷をかけすぎず、常に自分を催眠にかけてる状態です。
目を覚ましちゃいけないんで(笑)。



実は、
英検準1級を取って、
私は英語の学習をストップしました。
それまでとりつかれたかのように勉強していたので、
目標に到達した瞬間、
つきものが落ちちゃったんですね。


仕事でも、英語を使う機会はありません。

それでも、
いつ必要になっても大丈夫って思えるくらい、
英語学習の経験が今の私の自信を作っています。
自分に合う学習方法はわかっているので、
またトリガーを引かれたらいつでも正気を失う準備はできています。


次はあなたが正気を失って自信を手に入れる番です。


悔しかったこと、ないですか?
見返してやりたいヤツ、いませんか?
好きすぎて世界中追っかけまわしたい推し、いますよね?


ここまで読み切った、今この瞬間がスタートです。


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