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ゲームプランナーってどんな仕事?どんな能力が必要?向いている人は?ゲームプランナー経験者に聞いてみた!大解剖―山中拓也編【後編】
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ゲームプランナーってどんな仕事?どんな能力が必要?向いている人は?ゲームプランナー経験者に聞いてみた!大解剖―山中拓也編【後編】

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後編は「ゲームプランナー」の業務や能力などについて!

 
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ゲームプランナーという職種は、一見すると何をしているのかわかりにくい仕事だと思います。さらにいえば、ソーシャル、コンシューマー、開発、パブリッシャー、企画&開発などなど、実はその会社によっても、プランナーの中身が違ってきたりします。

今回は、開発職のゲームプランナーを経験された山中拓也さんにお話を聞いて、その職種について大解剖🍴してきました!どうぞ、お楽しみください。


【忙しい人用】この記事で知れること👀
①ゲームプランナーはデザイナーやプログラマーがする事以外をする何でも屋

②必要なのは、コミュ力&言語化能力&その場での解決能力

③向いてる人は「言語化できる能力がある人」。

👇ゲーム企業の就活などについて知れる大ボリュームの「前編」は、こちら👀


ゲームプランナー=何でも屋!

─それでは、続いて、ゲームプランナーの実務のお話について、どのような経験をされたのか年次別に教えていただけると幸いです!

山中さん:はい。入った会社で、(ゲームに)全ての関わってる人数は100人ぐらいで、役割として僕はプランナーとして業務をスタートしています。一年目にやったことは、複雑なんですけど、実際の格闘団体のゲーム化なので、版権管理とか、そういう版権元の会社とのやりとりとか(をしてました。)それが、しかも英語で海外の団体なので、格闘選手のトランクスに貼られているステッカーとかって全部スポンサーなわけですよね。そういうものをきちんと管理して、画像データとかを集めて…(などの)データの管理から始めました。

─そんな細かいことまでやるんですか!?

山中さん:やりますね。物によって。だからですね、プランナーっていうのは、プログラマーとデザイナーがすること以外全部仕事です。雑用とかも含めて。

─何年くらいされていたんですか?

山中さん:3年間ぐらいしていたのかなあ。その間に2作関わっていて。 1作目でそういう雑用関係があった後に、2作目では1モードというか、そういうものをある程度、仕様を切る立場になったっていうところですね。

必要なのはコミュ力&伝える力&その場で解決能力?実務からわかった必須能力!

─先ほどの実務経験の中で、辛いことはありましたか?

山中さん:使われている用語がわからないんですよ。「ポリゴンの頂点数がどうとかよくわからないんですけど」ってなってるわけですよ。もう宇宙のことを話しているっていう感覚、それが序盤はめちゃめちゃきつかったですね。なんとなくそう仕事しながら、勉強して、知識を得て、「あれってそういうことだったんだ。」っていうのが、実務レベルまで達するまでは結構メンタルはしんどいっすね。

─どうやって勉強されたんですか?

山中さん:僕は、1個上の先輩とかがある程度仲良くしてくれてたんで、もう聞きまくりましたけどね。そういう意味でも、知識の不足を補うにはコミュニケーションが一番大事だなっていうのは思います。(さらにいうと)これがまた、ゲーム会社によって使われている用語だったり、専門用語だったりとかが違う可能性があるんですよ。

─業界で、専門用語は、統一されていないんですね😲

山中さん:そう。だから、UI(ユーザーインターフェース)とか、の呼び方にもいろいろあってそうだな…僕が行った会社では、ヘッドアップディスプレイって呼んでいて。これはもうね、長年続いているゲーム会社、それぞれの秘伝のタレみたいな状態になっているので(聞かないと分かんない)。例えば、転職とかすると、また違う場合がある。

─そうなんですね!?二年目で辛かったのは、仕様書ですか?

山中さん:そうですね。こっからはゲームの面白さに責任を持つ恐怖です。「仕様を切る」ということは仕様書にOKが出てしまったら、それをもとに開発が進んでいくんですね。

実際にプログラマーとかが作ってみて、「これおかしくね?これできなくね?出来上がってきたものみたいなこれ面白くなくね?」ってなってきたときの恐怖っていうのは、多分体験しないとわからないというか。「仕様書直させてください」みたいなものも発生したりとか、「いや、これ面白くなるはずなんですよね」っていうところとか。

実際にそれを作ってみたときと、自分が仕様書でイメージしたものの相違点が発生したときに、恐ろしいことになる。そして、無限に直せるわけではなくて、スケジュールがあるので、これでいくしかない、とか、これを、この形のベースを崩さぬまま良いものにするしかないねとか(が発生する。)

そういったときにこれがお客さんに届いちゃうんだなっていうところとかを実際に体験したのはそこら辺かもしれないです。

─割と頻繁にあるってことですよね?

山中さん:ありますよ。ベストの状況で、物が作れるっていうのは、実際はあんまりないかなっていうのありますね。

─なるほど!ということは、プランナーってその場での解決能力も必要ということですかね?

山中さん:そう、必要です。最初に作った仕様書通りに全てうまくいって何の問題もないなんてことは僕はあんまり見たことないです。実際に作っていく中で、「こういう問題が発生する。」「他のセクションとの干渉があるね」とか、そういうもの(状況)の中でいろんな選択肢の中で最適解だと思われるものを選択して判断していくっていうのも必要かなと。

─ありがとうございます!お話しを聞いていると、ものをつくっていると予期せぬトラブルが、多発しているようですが、そういう場合に必要なスキルとか、もってるといい能力ってなんですか?

山中さん:コミュニケーション能力と、あとは、頭のなか(で考えていること)を言語化する能力…頭のなかで、今抱えているストレスとか面白いこととか、問題だと思っていることをちゃんと伝える能力でなんとかなっているたかなぁと。それは今もなんですけど。

─それって、どんなトレーニングをしたら身に付くんですか?

山中さん:どうなんでしょうね。多分、僕は、経験上自分の頭の中を、言葉にすることっていうのを日常的にしていたので。おそらく心理に興味があったからってのも多分ルーツとしてあるとは思うんですよ。

相手のモヤモヤっていうのをちゃんと言葉にしてあげるというか。カウンセリングの仕事って、みんな自分の気持ちを言葉にできないから悩んじゃうんですよ。自分の気持ちが正体不明だから、モヤモヤしちゃってるのをお話していく中で、今こういう言葉が出てきて、こういう言葉が出てきたけど、それって繋げるときにはこういうことに悩んでるってことなのかなあっていうのを組み立ててあげるのが僕はカウンセリングだと思ってるんですけど。

そういうのを常に自分に対してもしてるんだと思うんです。

─なるほど、それでいくと、常日頃、疑問に思ってることを、疑問のままで終わらせずに、何が疑問でどうすればいいのかっていうところをきっちり言葉で組み立てるっていうことをトレーニング方法としてやっておくといいって感じですか?

山中さん:そう。例えば映画見るとかゲームやるとかでも、面白いをちゃんと言語化するっていうのは大事かなと。面白かったって、ああよかったなあっていうものをちゃんと言葉にして、どういう仕組みで、自分はこれ面白いと思ったかっていうところまで落とし込む癖をつけると実際に面白いことを考えましょうという時にそれを逆にするだけなので、ある程度やりやすいかなと思います。

ゲームプランナーに向いてる人は…?

─お話を聞く限り、色んな能力が(プランナーには)必要だと思うのですが、ゲームプランナーに向いている人はどんな人なんでしょう?

山中さん:(まず、)メンタルが強い人だろうな。何を目指しているのかにもよるんですけど。プランナーがゴールなのか。プランナーの先に、ディレクターやプロデューサーを見ているのか。

─ディレクターやプロデューサーも見ている人でプランナーに向いている人はどんな人ですかね?

言語化の能力がない(人は向いてない。)自分の思ってることを、紙でも言葉でも表現したときに、そこから何%磨耗するかっていう話だと思うんですよ。そこが限りなく100%思ったことと、口に出したことがほぼ100%同じ内容が言える人は向いてる。

頭の中を、言葉とか表現で70%ぐらいしか出せない人っていうのは結構しんどいなと。思ってることをきちんと言葉でそのまま伝え表現できるかどうかな。

それは多分物を作る上でもコミュニケーションスルーでも、例えば出世する上でもう必要なことかなと思いますね。

(なので、)ある程度喋るプロである必要があるんじゃないのかなって思います。

─というと?

山中さん:外向けの喋りじゃなくてもチーム内での喋りというか、デザイナーが今何を持ってるか、プログラマーは何を持ってるか。プログラマー・デザイナーが全部正直に何かを言ってくれるっていうのはあり得ないので、ある程度自分から踏み込んで、聞いていかなきゃいけない。

─確かに、踏み込んで聞いていけるだけの雰囲気とか関係作りっていうのは結構重要なんじゃないかなっていうのは、私自身もいろいろやっていて思います。ほっといたら進捗成果物とか来ないですよね。

山中さん:来ない。人間はさぼるものです。やっぱりね人間がやることなんで。これはね、好きな人のための方が力を発揮されるんですよ。絶対に確かに嫌いな人のためには力を発揮できないので。

─その(好きな人の)母数を自分なりにちょっといろいろコミュニケーションとって増やしておいた方が有利だよねって感じですよね。

山中さん:そうですね。なんか別に面白いもんさえ、作れば仲良くしなくていいじゃんって思うと思うんだけども、結局面白いものを作るためには、ある程度仲の良さとか意思疎通のしやすさっていうのは、実際みんなで作る時に、変わってくるよねって思いますね。

─ありがとうございました!

今回は、全2回に渡ってゲームプランナーのお話を聞いてきました!皆さんのお役に立てれば幸いです。このnoteでは、こんな具合に不定期に様々なテーマで取材した内容を掲載していきます。それでは、次回、また会いましょう。

Interviewee

山中拓也

ゲームプロデューサーを務めつつ、脚本など多方面でマルチに活躍中。四年制総合大学で心理学を学ぶ。卒業後、開発系のゲーム会社へと入社。その後、転職を経て、現在はフリー。「カリギュラ」や「ミルグラム」など数々のプロジェクトを手掛けている。

Graphic design

パンチ

広告会社で働きながら絵を描くグラフィックデザイナー。美しい色合いのグラデーションや、反射で表現された唯一無二のイラストレーションは圧巻。tarou2氏の同人誌やDUSTCELL Exhibition「白炎」のキーヴィジュアルなどを手掛けている。


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こういうの見たいとか聞きたいとか、なんでもない出来事とか日々の悩みとかなんでもいいのでそういうのをぜひ聞かせていただけると嬉しいです。

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色んな職種の方を過去の経験までさかのぼって”大解剖”していき、職種やその人についての"理解"が深まり、 新たな”魅力”が発見できる、そんな記事を不定期で投稿します。