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Jリーグへのゴールラインテクノロジー導入プラン。「選手も費用を負担するべき」かもしれない

にんげんだもの。

Jリーグ開幕戦のサンフレッチェ広島対北海道コンサドーレ札幌の試合で発生した誤審が大きな話題になっています。

川村拓夢選手のヘディングシュートがゴールラインを超えるか超えないか…のところでGK菅野孝憲選手に掻き出された場面。本来なら得点が認められるべき事象だったにもかかわらず、VARのレビューでもノーゴールの判定になrました。

これを受けてJリーグは担当審判らの試合割り当てをしばらく取りやめて研修などを行う意向を示しています。

また、VARのように人の目を介するものではなく、機械的にゴールを判定するGLT(ゴールラインテクノロジー)の導入を進めてはどうか?という意見も。ただ、正確な判定ができる一方でコストがかかり、スタジアムの形状にも影響されるため、Jリーグでの導入は難しいとチェアマンは結論付けています。

一方で選手の立場からは「審判も罰金処分などのリスクを背負うべき」という声もありました。

確かに審判の判定によって選手の給与が変わってくる…というのは間違いありません。

ただその一方で、審判は選手のように「好成績を収めれば給与が何倍にも上がる」という契約体系ではありませんし、ではお金をもらっていないアマチュア審判はミスしてもノーダメージでいいのか?という話にもなります。

そこでふと逆に考えてみるとですね。「選手の給与が変わるから、審判のジャッジが正確に行われなければならない」のならば、

選手も判定の正確性向上のために費用を負担するべきなのでは?

ゴールラインテクノロジーを導入するためには10億円ほどかかる、と野々村チェアマンは仰っています。

プレミアリーグがゴールラインテクノロジーの一つであるホークアイ・システムを導入した際、1会場につき25万ポンドが費やされたそうです。

これが日本円にしておよそ4000万円ですから、今後J1が20クラブになることを考えれば単純計算で8億円ほど。付随するコストも含めて10億というのはかなり正確な概算だと思われます。

そして、一方J1リーグの選手の2023年度推定総年俸は212億9920万円です。これが18クラブでの値ですから、20クラブになれば220億円くらいにはなるでしょう。

つまり、J1の選手が年俸の20分の1を正確な判定を行うために提供すれば、ゴールラインテクノロジー(機材だけ)が導入できる

…というのはあまりにも乱暴なお話ですけどもね!

おそらくスタジアム改修なども含めれば一時的にもっとお金がかかるでしょうし、一方で導入してしまえば徐々にランニングコストだけになっていくわけで、毎年固定された支出額にはならないですもんね。

ちなみに僕はもともと「VARは権限の移譲がないからそんなに意味ない」と思ってましたので、ゴールラインテクノロジーやチャレンジシステム推進派です。

それはともかく、TOTOやWINNERも含めて「事象に対する正確な結果」がよりいっそう求められる時代でもありますので。

ある意味直接の利害関係者である選手も、今や審判のために負担をしなければならないのかもしれないなあと思った次第であります。もちろん、これが正しい方法だ!と言いたいわけではないですよ。こういう考え方もあるよな、と。

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