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一粒で三度美味しいホラー?(レビュー:『リゾートバイト』)

オススメ度:★★★☆☆

大学に通う内田桜(伊原六花)は引っ込み思案の性格でなかなか周りに溶けこめない生活を送っていた。幼馴染で同じ大学に通う真中聡(藤原大祐)がそんな桜を気分転換のために同じく幼馴染の華村希美(秋田汐梨)を誘い、旅行を兼ねてとある島にある旅館でアルバイトすることに。桜たちが働くことになった旅館は夫婦とフリーターの岩崎で営んでいた。ただ、旅館の主人・健介(坪内守)が足を怪我したことで桜たちをバイトとして雇うことなる。本格的なシーズン前でもあり、十分な休憩時間があった桜たちはリゾート地を楽しむことができ、その中で桜も自然と笑顔を取り戻してゆく。そんなある日、桜は女将の真樹子(佐伯日菜子)が毎晩、深夜にひっそりと廊下を歩き、食事を運んでいる姿を目撃し、言い知れぬ不安を抱く。

 本作は劇場公開時からずっと楽しみにしていた。都市伝説きさらぎ駅を、なぜかループモノのRTAとして実写映画化した鬼才、永江二朗監督の作品だからだ。

(未見の方はぜひ。一見の価値ある作品だ)

 その永江監督が、同じく2ちゃんねるオカルト板から引っ張ってきて実写化したのが、今回の『リゾートバイト』である。一体どんなトンチキなアレンジをしてくるのか、期待せざるを得ないではないか。

 そして、結論としては十分にトンチキであった。


 個人的には満足度は高く、星4評価でもいいのだが、この評価は明らかに私の趣味の偏りに起因するものだ。一般的な視聴者の感覚を重視し、オススメ度という点ではあえて星3とした。『きさらぎ駅』と比べてもだいぶ「サービス精神」に寄った作品と言えるだろう。

 なお、原作の『リゾートバイト』はこちらから読める。

 さて、本作だが、中盤から、その展開にビックリしてしまったのだけれど、なんと

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