見出し画像

とある高専団体の闇

この記事は諸事情あって寝かせていたものだが、もうそろそろ1年が経とうとしているので一部を修正して公開する。とある高専団体の闇についてである。

・2020年4月、高専界隈に大量送信された謎のメール

それは昨年4月末のことだった。とある筋から、「高専界隈に、とんでもない量の怪しいメールがばら撒かれている」という情報が寄せられた。調べてみると、全く同じ文面の投稿が某所に上がっていた。このような文面である。

画像1

画像2

文面からするとコロナウイルスに関する勉強会であり、世界中のコロナ患者のデータを計測し続けている(?)ウェアラブル機器を紹介するという。文面の末尾にはzoom会議のURLが添付されていた。

主催団体は「日本の○○を考える会」であり、一見高専関係には見えなかった。しかし主催者を検索した瞬間、筆者はこれが因縁の相手と繋がっていることを理解した。

この主催者S氏は高専生・OBの団体Kの代表理事でもあり、この団体Kの初代事務局長が、誰あろうマルチ商法連載の最初に登場した隠れマルチ商法販売員Cだったのである。随分楽しませてくれるものだ。

画像3

怪しいものを感じた筆者は、早速勉強会に登壇していた人物について調べることにした。

・複数のマルチ商法との関わりが窺えるK氏

この勉強会には、「日本の○○を考える会」代表S氏の他、医療関係と思われるB氏(男性)、ウェアラブル機器を取り扱っているというK氏(女性)の2名が登壇しており、筆者はまずK氏(女性)について調べることにした。
氏のfacebookページを覗いた筆者は、すぐにこの勉強会の目的を察した。

画像4

トップイメージに書かれている「vyvo」。これはスマートウォッチのMLMである。以前はワールドグローバルネットワークという名前で活動量計タイプのウェアラブルデバイスを売っていた(勿論MLMで)のでこちらで知っている方もいるだろう。つまり、コロナ禍を利用してMLM製品を売るのがこの勉強会の目的だったと考えられる(少なくともK氏にとっては)。

そしてさらに、K氏FacebookのカスタムURLを見た筆者は別のMLMとの関係も示す文字列を発見した。

画像5

MORINDAはノニジュースのMLMである。複数のMLMを掛け持ちする、あるいは渡り歩く人物は少なくなく、K氏もそのタイプなのだろう。

・代替医療とマルチ商法に関わるB氏

そして医療系の雰囲気を出していたB氏。こちらはマルチ商法の他、代替医療との関わりもあった。

氏はナチュロパス(自然療法)のサロンを経営しており、スピリチュアルヒーリングや旧ソ連で開発されたという(スピリチュアル界隈ではメインストリームたる米国への反発からか、ソ連やロシア発の機器をよく見かける)スクエナーセラピーによる治療を行っていた。

画像6

どちらも代替療法やスピリチュアルセラピーに類するものだ。B氏は医師免許は取得していない。そして、B氏を検索して最初に出てくるのがこのページだった。

画像7

マルチ商法を観察している人ならすぐに分かるであろう、某ハーブティーのMLMである(最近亡くなった若手俳優Mの家族が取り組んでいたことでも知られ、ガンが治ったなどという体験談が堂々とHPに記載されている)。これは単なる広告協力かもしれないが、B氏も何らかのMLMと関わっている可能性が高い。
B氏は代替医療やスピリチュアルからマルチ商法へと繋がったタイプと推測される。スピリチュアル・疑似科学・陰謀論・マルチ商法が全て繋がっているのはこちらでも書いた。この界隈を一度調べ始めると、隣接する領域にどんどんと繋がっていく。

・団体が利用しているECサイトもMLM系

そして、この団体が利用していたECサイトもMLM系だった。団体Kは定期的にイベントを行っており、そのチケット販売に使われているのがTというECプラットフォームだった。

画像8

このECプラットフォームには「おすそわけ」というシステムがあり、消費者同士の他、ショップ同士でも勧誘した相手の売上に応じてポイント還元がされるシステムがネットワークビジネスに類似しているため反発する利用者も存在する
それもそのはず、このプラットフォームの代表は元々ECサイトのマルチ商法Dに関わっていた人物であり、このシステムもそこから発案したものと推測される。

・浮かび上がる真の目的

画像9

事務局長をはじめとした多くのメンバーがマルチ商法に関わっており、購買に利用しているECプラットフォームもMLM系…ここから何が推測されるだろうか?
この団体はマルチ商法のフロント団体であり、度々行われたイベントも全て勧誘目的だったのではないだろうか。

事実、高専界隈のチャンネルからも同様の注意喚起が行われており、「イベントが全体的に胡散臭い」「他団体のイベントに来てはとんでもない量のビラをばらまく」「高専団体と言いつつ参加者のほとんどが年配のOB」という指摘がされていた。

筆者はマルチ商法自体を否定するものではない。ここで言いたいのは「隠すな」ということである。勧誘目的であれば、「この団体は高専団体ですが、真の目的はマルチ商法の勧誘なので、興味のある方は是非おいで下さい。」と堂々と書いておけば良い。ただそれだけのことだ。

高専生各位には隠れた目的を持つ団体に取り込まれないよう注意して頂きたいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?