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カフェの珈琲 その5

珈琲をいざ体験、学んでみて、

主たる専門店に行くとコーヒーを選ぶ場合、
・「国名」「農園名」+「焙煎の深さ」、
 たまに「説明」で表記されていること
・仮に同じ豆を使っていたとしても、
 「焙煎の深さ」すなわち珈琲の味は焙煎士さん次第で
 異なる仕上がりになる可能性があるということ
を知りました。

ということは
きちんと選びたいと思うと
お店の方とコミュニケーションするか、
ある程度の経験値を積むか、
国名とか農園名の字面から勘で選ぶしかない
という事に気づきました。

結果、そうは言ってもコーヒーではあるので、
「失敗した!」とはなりにくく、
選んでみたけれど結果はどれでも良かったと
なりやすいです。

そして、経験値を積むと言っても、
店ごとに焙煎先や抽出方法も違うとなってくるので、
お店を変えたら別物の体験になってしまいます。
ワインやお茶に比べると、味の変わる外部要因が多いんですね。

これは勿体無いと思いました。
選びにくい中から「なんとなく」選んでみたけれど、
その「なんとなく」のコーヒー体験が
蓄積されていかないような気がしたのです。
ささやかな違いなのかもしれませんが、
ちょっとコーヒーのことを知って選んでみたいという人の気持ちに
寄り添えていないように感じました。

そこで、お店で珈琲を提供するにあたっては
国名と農園名をメインにするのではなく、
実際に私たちが味わって感じた味、香りを
メニュー名にする事としました。
その方が私たちのお店の独自性が出ますし、
飲んだ方が選ぶ時も飲んだあとの印象も残るのではないか?
と考えました。

「あの時つむぐりで飲んだメロンの香りの珈琲」
というように。

味覚は人によって異なりますので、
その味を感じない、違うように感じる方もいると思います。
それはそれで良いのです。
「経験値」とか言ってきましたが、
皆が皆そういうことを求めているわけではない、
ただコーヒーを飲みたいだけなんだけど・・・
という人もたくさんいると思います。

大切なのは
目の前の一杯が美味しい
という事です。
可能であれば、
選ぶのを楽しんでほしい、
そしてじっくりその一杯と向き合っていただけたら
素敵な時間になりますよ
ということくらいです。

そしてどう感じたかをいらした友人、家族と
コミュニケーションのタネにしていただけたらと思います。
正解があるものではないので、
違いを感じて楽しんでいただきたいのです。

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