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明石元二郎の諜報飯【短編小説】

000  落花流水

母さんがふかしてくれた芋が好きだった。
兄さんと三人で頭がよくなるようにと天神様のとこに行って、一緒に食べた梅ヶ枝餅がうまかった。
でも、母さんが針仕事で忙しい中、正月に材料かきあつめて作ってくれた雑煮には敵わない。

今はもう母さんはいないけれど、みんなで食べたうまかもんを、僕は一生忘れない。

 
  一九○二年九月某日

 パリに来て一年弱が経った。今日の晩飯には何を食おうか考えていると、
「明石さん、軍令です」
 一緒に赴任してきた馴染みの部下だった。
「うん」
 渡された手紙を封切ると、中には転任のしらせが入っていた。
 パリに来て一年弱、次はロシアに行けということだった。慌ただしいことこの上ないが、この動乱の時代なら仕方ないだろう。
「承知した」
 上着のポケットから手帳をとりだし、僕はまじまじとそれを見た。
 これは子供の頃からこつこつと書きためた、うまかったものを記した日記のようなものだ。決めて毎日書いているわけではなかったが、もう三十年近くも書きためている。
 学生時代なら―桔梗屋のきんつば、頭巾に隠して持ち込んだスイカ、瓶詰めの酒…
 ……ぐぅうう……
 自分でも驚くほどの腹の虫だ。
 思い出したら無償に腹が減ってきたのだ。時間はまだ朝の十時前―朝飯を食ったばかりだというのに。
 しかたなく、上着の内ポケットから葉巻をとりくわえる。チッとマッチを擦り火をつけて大きく吸い込むと、煙の向こうに過去やら未来やらが走馬灯のように見える気がした。
「燃える街…ロシアか、日本か…」
 やがて煙が散ってしまうと、窓辺には秋の白白とした朝の光がさわやかに差し込んでいた。

 気負っても仕方ない。

“働きながら遊び、働きながら飲む“

それが僕のモットーだ。


001 安酒場とボルシチ
 
一九○二年十一月某日サンクトペテルブルグにて。

 静かな街だ。
 外を見ると空は暗かった。
 ここ数日で得た情報を紙面にまとめ終えると、腹ごしらえしようとぼろい借家を出た。まだ日の入り前だったが、この国特有の夜の淋しさと寒さがじわじわとにじりよってきていた。
 ロシアの長い冬は始まったばかりで、空はいつも薄曇りだった。街の真ん中には聖イサアク大聖堂が天を支えるみたいにそびえ立っている。
 寒さで人々が肩をすくめ足元に目を落としながら歩く中、見上げるものがあるのはいいことだと思う。どんな境遇の中にも、目指すものがあればそれだけで人生は変わってくる。
 年明けに日英同盟が集結されて、任命を受けて僕はフランスからやってきた。
 アジアだけでなくて、世界中に火薬のにおいが立ち込める。
「すんっ」
 鼻を強くすすると、寒さで鼻の奥がつんとした。
僕の名前は、明石元二郎という。しがない軍人だ。
 福岡で生まれて、十二歳で上京して陸軍士官学校に入り、あっという間に年月が流れた。自分の年齢がもう四十にさしかかっているなんて驚きだし、不思議だった。気持ちは田舎の原っぱでとんぼをを追いかけていた幼いあの日となんにも変わっていないというのに。
僕が陸軍武官としてロシアに着いたのは先月、九月のことだった。日本のこの時期とくらべるとロシアはだいぶ寒くって、もともと九州生まれの僕は鼻先が冷気に触れただけでぐっと顔が固まるようだった。
 初めてウォトカを飲んだときは喉が焼けるようだったが、慣れてしまえばどうってことはない。くぁっと胃から上がってくる熱さがたまらなく心地良いのだった。
 子供の頃は酒と香の物があんなに嫌いだったのに、不思議なものだ。今では一人で酒場に出かけることもよくある。もちろん、情報収集も兼ねてだが。仕事は遊びながらするものだと、僕は思う。ふざけてるわけじゃない。遊びとはいつだって真剣なのだ。
 男の単身赴任、自炊することはほとんどない。今夜もひとりぶらぶらとロシアの寒さと空腹をしのげる場所を探すのだ。そういえば、先日知り合ったイギリス諜報員のシドニー・ライリーに良い店があると教えてもらったのだった。
「行ってみるか…」
 僕は冷える手をはぁっと息を吐きあたためながら、肩をちぢめて店まで急いだ。
 
 
 “ギェスティア ”と店名が書かれた看板の下にある地下への階段を降りると、小さな扉がある。扉はその大きさとは裏腹に、どっしりとした重かった。
 見た目はものすごくあやしくて、それこそマフィアや人目をはばかるような職業のものたちが溢れていそうな店構えだが、扉に手をかけるといかにここが多くの人々に愛されているかがわかる。
 ドアノブも、緑色の錆が出ているほどに使い込まれていた。蝶番はやっとの想いでその重い扉と建物とをつなぎとめ、扉の表面には多数の傷があれども、古い木のいい色が出ている。きっと、長い年月を経てこうなったのだろう。
扉を開くと、決してこぎれいとは言えないような店内にぎゅっと、カウンターと丸いテーブル席が二つがあって、それに合わせて人々も狭そうに身を縮め、思い思いに飲んでいた。
カウンターの中ではいつものように店主が難しい顔で新聞を読んでいる。まるで商売をする気がない。
「気に入らないなら帰れ」とでも言いたげに、その頑固そうな目でこっちをちらりと見た。その無愛想さが、僕にとって気楽で居心地がいい。
「ウォトカと、ボルシチ。黒パンもつけてくれ」
店主は返事もせず新聞を置くと、ようやくゆっくりと動き始めた。よくこんな風で店主が務まるものだと思うけれど、つねに大体六割くらいは席が埋まっているのだ。みんながここを選ぶ理由があるのだろう。
「アバズレーエフ」
一人で酒場にいると、聞き慣れた声が入り口の方からした。アバズレーエフというのは僕が自分でつけた偽名だ。
 振り向くと飲み仲間のボレアスが立っていた。こいつはここで初めてできた飲み仲間だった。外の寒さをものともせずに、彼は腹がでかすぎて外套の前ボタンが止まらずに開けっ放しだった。
 こいつはものすごい大酒飲みで、しかも前菜であるザクースキをまるっと一皿、一人で平らげてしまうほどの大食漢なのだ。あれは、五、六人分はあったと思う。彼はその名の通り、北から吹き荒ぶ突風のような勢いで酒も、食い物もたいらげた。その姿は惚れ惚れするほどだが、それにみとれては食いっぱぐれてしまうから、みんな必死に自分の分を先に取り分けるのだ。互いの飯をいたずらで取り合った士官学校時代の食事時を思い浮かべて、懐かしさに目を細めた。
「おう、また会ったな」僕は言った。
「相変わらずぼろぼろの服なんか着て。せっかくの美形が台無しだぞ」
 彼はにやにやと冗談を言った。いつもぼろぼろなのは嘘じゃないが、彼に言われるのは心外だった。
「僕は美形なんかじゃあないよ。それに服には頓着がないんだ」
適当に受け流すとボレアスが『ああ』とも『ううん』ともつかない声を出しながら隣に立つ。そしてカウンターにその大きなお腹を押しつけながら
「ウォトカと、これとこれ」
と彼が指差すと、店主は返事もせず無愛想に“コンッ”とコップを出しそこに“お水ちゃん”を注いだ。
「友情に」
と、彼が言い、それに合わせてグラスを上げ、乾杯をする。カチンという音は、静かに語り合う男たちの重たいコートに吸い込まれて言った。
グラスの中身を一気に水のごとく飲み干すとすぐ、ボレアスは店主の前にグラスを置き、二杯目を催促した。僕も続けて同じようにカウンターにグラスを置く。そして次が出てくるのを待ちながら、先に頼んでいたボルシチををすすった。
 この血のように真っ赤な色はスビョークラという砂糖大根が出している色らしい。最初に見たときはあまりに赤くて血が入っているのかと思い、思わず店主の顔をじっと見てしまったくらいだ。してやったり、と嬉しそうににやにやと僕を見る彼の目が今でも忘れられない。
 人参やキャベツ、他はあまりものの野菜がたくさん入っていて、味付けはかなりシンプルだ。塩と胡椒と、真ん中にスメタナをスプーン一杯分くらい落として、それを混ぜて食べる。そうすると、血のような真っ赤な色が鮮やかなピンク色になるのだ。それに黒パンを浸し食べる。酸味のある黒パンに、スメタナでまろやかになったスープがよく染み込む。
 この店の少ないメニューの中でも僕は、この真っ赤なスープを気に入っていた。ロシア料理はとてもシンプルで、日本の田舎料理にもなんとなく似ている気がした。冬が長いため、保存しやすい発酵食品が多いのも親近感が湧く。
 この街で暮らす外国人―できればロシア政府に反感を持った革命活動家―を調査するついでに飯屋を探していて、辿り着いたのがこの酒場だったのだ。
僕は自他ともに認める酒好きではあるが、ロシアの有名な銘柄なんてわからないので、適当に棚に置いてある瓶を指差して出てきた。それがウォトカだった。それで酒が出てくるのを待っていると、隣で立ち飲みしていたボレアスに話しかけられたのだ。その時つまみにと頼んだのも、ボルシチだった。その赤さはまるで、これから自分がすることのために流される血のようだと思った。
 ―注文しまったからにはやむを得まい。
 そわそわしながら器を左手に持ち、底に沈んだもうほとんど形のないじゃがいもを匙でかき集めた。
 ―お。
 目をつぶって思い切って口に入れて驚いた。
 うまかったのだ。
塩と胡椒だけの汁ではあるが、スビョークラの甘さがそれによって引き立ち、とても良い出汁になっている。それからこの味にはまって、僕は新しい店に行くたびにボルシチを頼むようになった。
本当にあっというまに一ヶ月経ってしまった。少しはここの暮らしも馴染んできたが…酒のグラスを眺めながら物思いにふけった。
「お前がここに来てもう一ヶ月くらいになるのか?」
「そうだっけかな。覚えてない」
 肝心なこと意外は右から左にどんどん抜けて落ちていく。余計なことをすぐ忘れられるのは特技だ。
「少しくらいはこっちの生活にもなれたか?ここは楽しむことと言ったら、酒を飲むことくらいしかないだろう。飯もだいたい冷めてるし。とはいえ、小さい頃からそれで育った俺にとっては、母親が作ったものはなんだってご馳走だけどな」
一通り喋り終わると、彼は小さなきゅうりの漬物を口に放り込んだ。
「おい、店主、俺ぁ今日給料日だったんだ。そのピローグ、一切れこいつに切り分けてくれ。おごりだ」
ボレアスがそういうと、店主はでんとまるい大きなパンのようなものにナイフを入れ、皿に乗せた。これは東京での修学中に食べたあんパンに形が似ていた。しかし、大きさはその四倍ほどあると思う。
などと考えているとボレアスが話を始めた。
「これはな、祭りとかの時に家で食べるんだが、こういう安酒場や大衆食堂でも人気なんだ。大方、昨日全然客がこなくて残り物で作ったんだろうがな、そういうのが逆にうまいんだ」
悪口とも文句ともつかないような言葉を聞き流しながら、亭主はカウンターにその残り物パンを置いた。
一切れ、と言いつつもなかなかの大きさがある。断面を見ると、どうやら魚だとか野菜とか、後は米か、何か穀物のようなものも見える。ごった煮感が満載だが、だいぶ腹持ちが良さそうである。ロシアの魔法にかかっているのか、見ているとどんどんうまそうに見えてくる。旅先ではなんでもうまく感じるものだ。
「これとシチーやボルシチをいっしょに食うと最高なんだ」
そう言いながら、ボレアスはもういっぱいウォトカを亭主に催促した。
残り物の詰め合わせと言っていたのを思いだし、少し気後れしながらフォークを手に取り小さく切って口に運ぶ。
 ―おお……。
「…うまかぁ…」
思わず田舎言葉が出た。
 やや冷めてしまってはいるが、肉と玉ねぎときのこ、それにキャベツが入ってその汁が生地によく染みている。肉は、多分ひつじだと思う。やっぱり味付けはシンプルで、塩胡椒のみのようだ。言われた通りにボルシチも一緒に食べると、汁を吸い込んだ生地が口の中でほぐれていく食感がさらによい。
「どうだ、ほれ。これも、ぐいっと」
いつのまにか、飲み干したはずの俺のグラスにもウォトカがなみなみと注がれていた。そして、言われるがままに、一気にそれを飲み干す。羊肉の臭みが酒の風味と一緒に鼻から抜けていき、それがくせになる。気のせいじゃなく、本当にうまい。
「ああ、うまい。ウォトカにもよく合うな」
ウォトカを飲むと腹が熱くなり心地が良い。それでまた一口、ピローグを食べたくなる。そして少し覚めたボルシチを一口すする。そして、またウォトカだ。止まらない。
これまで勉強だとか仕事だとかで色々な場所に行きその度に、食べたことのない料理や食材に出会うのがとても楽しかった。
 感心するのは、やっぱり、その土地の気候や土によって調理法が変わったり、不毛の地ではできるだけ手に入れた食材を長持ちさせるにはどうするかと、色々な知恵が土地の者たちに備わり、橙受け継がれているところだ。それを思うと、自分が生まれた場所はかなり恵まれているのだなあ、と、親に感謝せざるを得なかった。

 僕の父は―あまり思い出したくない話だが、若くして自ら腹を切って死んでしまった。切腹と聞くと潔さを感じるけれど、端に言えば自殺だ。
 その時僕は三才であり兄だってまだ六歳だった。その時は人が死ぬということがピンと来ず、もう父に会えないということくらいしかわかっていなかったと思う。でもそれでも、成長するにつれ家族から、周りから、父の話が出るたびに『ああ、そういうことだったのか』と、状況が少しず飲めてきた。
それから、母はものすごくよく、熱心に僕と兄を育ててくれたと思う。十四歳で母親が死んだ時は、驚くばかりで数日間はそれを受け止めきれなかった。一度受け止めてしまうと悲しみが怒涛のように溢れてきて仕方がなかった。それから逃れるために、僕は部屋にこもり読書をし、詩歌を作ることに夢中になった。
 まだ完全に悲しみが癒えたわけではないけれど、思い出すと切なくもなつかしい。親をなくした淋しさからは、自分がいくつになっても逃れられることはないと思う。
それでも僕は生きなければならないし、自分が目指すものもあった。母が女手ひとつで僕と兄を立派に育ててくれた、それを無駄にするわけにはいかない。僕の全ては母の教育から始まったと言っても過言ではないのだ。
 そんなことを考えながらピローグを食べていると、
「俺の母親がさ、ばあちゃんから受け継いだ味だって言って、祭りの度にピローグ作ってくれてさ。そう、ザクースカも食いきれないくらい作ってくれた。どこの家でも祭りの時はそういう風に祝うんだが、でもちゃんと“家庭の味“っていうのがあるのよ。それで、他のも食ってみて、いや、たしかにうまいんだが『ああ、やっぱりうちのが一番だ』って思うんだ」
ボレアスがそう言った。どこでもどこの国にいても、お袋の味というのは特別なのだ。
 僕は受け継がれてきたこのありがたい味を出来るだけよく噛んで食べた。噛めば噛むほど、素材の味が楽しい。味の強い羊肉さながら、しいたけのうまみもよくでている。逆に、肉の匂いが強いからこそ、こう言ったシンプルな組み合わせがぐっとくるのかもしれない。この、周りのパンのような部分も、日本ではあまりない食感だと思う。外側には焼き目がしっかりつき、かりっとしている。そこはせんべいのようでうまい。欠けて皿に落ちた部分をぽりぽり食べる。
そしてまた、ボルシチを一口。
「うん、うまい」
再びそう言うと、
「そうだろう、そうだろう」
ボレアスはウォトカを片手に喜んだ。

「今日は結構飲んだな。そろそろ帰る」
「ええ~、まだ夜はこれからじゃねえか。もっと色々話そうぜ」
 俺が言うとボレアスは子供のように駄々をこねた。
「すまん、野暮用があってな。僕も名残惜しいさ。ボレアス、うまかったよ、ありがとう。またな」
「…おう、またな」
彼はぶうぶう文句を言ってはいたが、いつも先に帰る俺を気持ちよく見送ってくれる。まるで春の変わり目に吹く、最後の北風のように。
 
 夜道を一人で歩いていると、僕は“諜報員、明石元二郎”に戻る。
 僕の仕事はロシアで内紛を起こさせて日本を戦争で勝利に導くことだ。日本国民として成功すればそれはとても名誉ではあるが、必ず大きな犠牲が付いて回ることはわかっている。そこでボレアスたちの顔が浮かぶ。
―それでも…。
それでも、偽善だとしても、目の前にいる者たちのことはできる限り大切にしたい。たとえ、直接にしろ間接的にしろ、自分が相手を殺してしまうことになったとしても…。
仮の住まいに着くと、先日雇った世話係のばあさんがドアの前で待ち構えていた。帰る時間なので駄賃をくれという。
そんな時間かと思い、ズボンのポケットに手を突っ込む。さっき酒場で支払った分のお釣りの中から、今日の給料をばあさんに渡した。
 ばあさんは
「どうも」
と大して嬉しくもなさそうに礼を言い、暗くなった通りの向こうへと消えていった。
部屋に入ると、テーブルの上には冷めたキャベツのスープと、申し訳程度に数切れ、黒パンが皿の上に乗っていた。パンは買ってきたのか、自分で焼いたのかは分からなかったが、どちらにせよありがたかった。
母親が置き手紙といっしょに昔、おやつに焼いた芋を用意してくれていたことを思い出すと、冷えた部屋の中で少しだけ温かい気持ちになった。

「…しばらくは足を使って情報収集だな…」
 元気のいいやつらとつながることができればいいのだが……。
 外套も脱がずにベッドにどすっと腰掛ける。
 ―山懸さんは面倒見はいいが何せ真面目すぎて融通がきかないところがある。必要なことはこちらの意図をしっかり伝えなければ……それにはやはり情報の裏付けが必要か…。動きの活発な信用できる片腕も欲しい…関係者が増えれば情報はもれやすいが、協力者は必要だ。
今にもばらばらになりそうな古い椅子をひき、腰掛ける。考え事をしていたら、なんだか酔いが覚めてまた腹が減ってきてしまった。
 ばあさんが作ってくれた“シチー”に黒パンを少し浸し、むしゃりとかぶりつく。
 ―あまり時間はないが、急いても仕方ない。今夜はもう寝てしまおう。
 食べ残しと脱ぎ散らかした服はそのままに、俺は冷えたベッドにもぐりこんだ。

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