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不妊治療とキャリア~結婚初期

不妊治療と仕事については
多かれ少なかれ誰しもがぶつかる壁だと思います。
働くことは嫌いではなかった私ですが
転勤族の妻であることと不妊治療をしたことで
キャリアアップが叶わなかったお話です。

まずは前編。


産休・育休はとっておきたい

私は大学卒業後、新卒で金融関係の企業に就職しました。
金融にとても興味があったわけではなかったのですが
その会社の雰囲気が自分に合っていることを感じて入社しました。
当時は就職氷河期真っただ中。
その中で「ここでこの人たちと働きたい」と思える会社と
ご縁があったことは幸運でした。

就職から5年ほどたったころ結婚をしました。
当時の私は激務で朝7時前に家を出て帰宅は22時を過ぎる毎日。
昼ごはんも食べられないような業務量でした。
平日はクタクタ、土日はたまった家事をこなす日々で
新婚当時の記憶はあまりありません。

今思えば、こんな生活を送っていたら
妊娠なんてできないですよね。

トイレさえ行けずに膀胱炎になったり
仕事が辛すぎて抑うつ状態になるのを感じながら
必死に働いていました。

「もう辞めたい…」と思いながらも
「ここまで来たんだから産休育休まではがんばろう」と
目論んでいました。

不妊治療で先輩が退職

仕事の多忙さにかまけて妊活は中途半端。
「まぁ、そのうちね」という感じでした。
周囲は結婚・出産ラッシュで
焦る気持ちがなかったと言えばうそになりますが
日々の暮らしだけで精いっぱい。

そんな時、職場の先輩が
不妊治療のために退職をすることを知りました。

「やっぱり子どもができなくて悩む人いるんだな」
「不妊治療って仕事をしながらは難しいんだな」

何となく不妊治療という言葉が
心にひっかかった瞬間でもありました。

とはいえ本当に自分も本格的な不妊治療をするとは
この時は想像していませんでした。

キャリアアップしたのに退職

「なかなか妊娠しないものだなぁ」と思いながら
結婚して1年半が経過。

不妊治療のために退職した先輩のことが
たまに頭をよぎりつつ
仕事に追われる毎日。

「そろそろ検査だけでも行った方がいいのかな」
なんて思っていた矢先に
私は異動になりました。
希望していた職種へのキャリアアップの異動、
しかも今までのように朝から晩まで休みなしの職場ではなく
落ち着いて業務に取り組み、残業も少なめ。

仕事にワクワクしつつも
プライベートに目を向けるいい時期かもしれないと
思っていました。

そしてその異動から1か月後、
今度は夫が転勤になりました。
当時関西に住んでいましたが転勤先は首都圏。

こうしてあっけなく夢の産休育休をとることなく
私は夫に帯同するために退職、引越をすることになり
妊活開始もどんどん後回しになってしまうのでした。



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