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取材に至るまでのメカニズム

「住んでる地域に知人友人がたくさんいたんですか?あるいはマスコミや業界各方面に知り合いがたくさんいるんですか?」
と何度か訊かれたことがありますが、私は今のお店をやるにあたって2006年に初めて横浜に引っ越してきました。

つまり横浜は生まれ育ったところではなく、当然ながら当初ここでの知人友人はゼロからのスタートだったことを前置きに、早速「取材する側からのメカニズム」に参りましょう。

これまでに私の店が受けた一連の取材等を大別すると以下のようになります。

1.カフェ、喫茶関連の雑誌、専門誌
2.鉄道沿線情報誌、不動産パンレット、その他地域に根ざしたタウン誌
3.当店が所在する商店街が取り上げられている中での当店の紹介
4.新聞、書籍(雑誌ではなく「本」のほう)
5.テレビ
6.CM、ドラマ、映画、業界人のインタビュー場所
※これらは当店に対する取材ではなく、場所の提供です。

といったところでしょうか。

開業後しばらくしてこのうちの1〜3あたりにまず動きがありました。

「何故うちを知ったのか?」という来店動機ですが、大きく分けると、
・ネットで見た
・周辺を散策して見つけた
の2つなります(この際グレーゾーンは切り捨て、シンプルにいきます)。

「ネットで」というのは、検索や口コミサイト、当店のHP及び一般の方のブログ等いろんなものを参照しているようです。

ちなみに店舗は「SEOとしてお金をかけるべき」という話も聞きますが、私は全くやったことがありませんし、そもそもSEOというのも今これを書いている時に、「STO」で調べて間違って「もしかしてSEO?」とネットに言われる始末(笑)でして、そうだ、STOはプロレスの技だった!ってことくらいしか未だにピンと来ていません・・・。

おそらく取材班は検索上位からなどと安易なことではなく、何かひとつというよりも複数、様々な角度から検索していると思われます。

次に「周辺を散策して見つけた」についてですが、これはたまたま通りかかったというよりも、 まず取材対象となる地域や趣旨が決まっており、その中で実際にスタッフさんが足を使い直接見て回る、という手法です。
これはかなり原始的かつ泥臭い方法ですが、実は4.~6.といった大規模な企画であるほど実はこっちの地道な手法がとられる傾向にあります。

ある「散歩番組」に取り上げられた際に番組ディレクターに直接「どうやってうちを知ったか」を尋ねた際に帰ってきた返答は、「必ず自分の足を使って見て回ります。ネットや他人の言うことは信じません」 ということでした。

このような愚直にして原始的な方法には頭が下がる思いですが、やはり大半は、「ネットで確認してから」→「直接実際に目で確かめに来る」という順番になっています。

ここで重要な点はどうであれ最終的には「実際に目で確かめに来ている」という点です。 特に4.~6.のようなパターンはほぼ全てにおいて「事前潜入」が行われています。

最初は一般のお客さんとして来店し、一通り店内の様子を見て、後日(あるいはその日のうちに)改めてアポが入るという流れです。とても真っ当ですよね。
クチコミにせよネットにせよどこまで信じられるのか取材する側の人も当然不安なのです。

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