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こちらから宣伝広告をすることなく、各種媒体に取り上げられる方法

「こんな店がここにありますよ、と不特定多数の人に知らしめること」を広告宣伝と呼ぶならば広告宣伝とは、とても大切なことです。

しかも、お店側がお金を出して宣伝広告をするよりも、雑誌やメディア、あるいはそのお店関係者以外の一般の人による推奨や紹介のほうが、人はそのお店に行ってみようと思うものですよね。

「当たり前だ、それが出来たら苦労しないんだよ、こっちだって宣伝費をかけたくてかけてるわけじゃないんだ」こういった店主魂の叫びは私も本当にわかっています。

というのも、まだ私のお店がオープンしたばかりの頃、業界手帳なるものを買って、マスコミや出版社に「こういうお店をはじめました」という案内FAXを手当たり次第にFAXしました(このことを以下「プレスリリース」と呼びます)。プレスリリースの反応結果は・・・。

皆無でした。はい、ただの1件もありませんでした。

だからプレスリリースなんか無駄だからやめたほうがよいということではなく、実際に効果があった例も聞きますし、電話(FAX)代だけで済むわけですし、やってみる価値はあると思います。ただ、自分のお店の場合、プレスリリースによって結果的に実を結ぶことが1件もなかったという事実だけ述べておきます。

さてそして、これも事実として、今となってはこれまでに本当に多くの各種媒体にうちのお店は取り上げられるようになりました。前にも述べたフレーズの繰り返しになりますが、このブログは自慢するところでも謙遜するところでもなく、あくまでも「開業指南書」です。

計測結果や実態を白日のもとに晒すことが、これから開業しようと考える人にとって何よりも安心材料になるのではないかと思っています。私自身、当初の全くの「梨の礫(なしのつぶて)」、「無反応」からの虚無感を味わい尽くした経験があるだけに、取材に来られたかたには「どういうきっかけで、何を見て、何で知って、うちの取材に来たのですか?」ということを必ず訊くようにしています。おかげでここに物凄い価値ある計測結果及び実態を報告することが出来ます。

取材に至るまでのメカニズムを述べる前に、店側が行う能動的な「仕掛け」について述べていきます。能動的な仕掛け?プレスリリース?そんな小手先のことではありません、いや、場合によってはもっと小手先のことかもしれません(笑)。

それは・・・
不特定多数の人に、「あなたのお店の特徴を究極に簡潔に説明してもらえるようにすること」です。

そのためにはまずこちら側が、「自分のお店の特徴を究極に簡潔に説明発信すること」です。
究極に簡潔に、とは具体的にどんな感じかと言いますと、文であれば文章ではなく「1文」、「1行」、言葉で発する場合、息継ぎ不要の長さ、せいぜい5秒以内程度。

自分の思いのたけを店で表現しようとしているわけですから、熱い思いやこだわりは多々あることでしょう(逆に、無いと困ります)。しかし、ここではその説明文言を残酷なまでにバッサリ削ぎ落として、それでいて店の特徴は絶妙に言い当てている核は残し、たとえば小学生の子供10人の伝言ゲームの10人目もほぼ正確に言えているくらいのことが究極に簡潔に説明発信するということです。

思いや表現を映画やドラマにするのではなく、3分の歌詞にするのでもなく、短歌でさえなく、そう、我が国古来からある、究極の簡潔表現、「俳句」の領域です。

具体的な話を私のお店に当てはめて述べます。

まず私のお店の二大特徴をある程度のボリュームで述べますと・・・

全生産量のうちごくわずか(3%以下)の世界最高品質のスペシャルティコーヒー豆だけを使用し、サイフォンで一杯ずつ淹れ、おひとり様に23gの豆を使い(※全国平均は10g)1.5杯分入ったサイフォンのまま提供します。

天井には空の絵が描いてあり、それを間接照明で26分周期で色を変え、茜色から夜空に変化します。店内には外灯も立っており、見上げると空がある、つまり店内なのに外にいるような気分になります。

というような文言になるでしょうか。
そこで・・・

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