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「カフェを赤字にせずに長く続かせるための方法は存在する!?」

私は飲食店コンサルタントでもなければカフェプランナーでもありません。
現役の店主として毎日現場にいる立場からこれを書いているだけでして、さらに私が現在やっているお店は10坪ちょっとの狭いお店です。

最初にテレビや雑誌で見てから来店されたお客様からはよく「もっと広いお店かと思いました」と言われます。店舗のキャパも店の売上もそんなに大きいわけでもなく、何を偉そうに述べているのかと本当に思いますが、ひとつだけ私が自分のお店の経営で誇れることがあります。

それは、開業してから今に至るまで一度も赤字になった月がないということです。

なんだか地味な自慢ですが、お店をやろうとするにあたって当初私が目標に立てたことが、「赤字にならずに長くつづける」でした。やっぱり地味ですね・・・。

地味ではあるのですが、お店をやる人(全ての商売、会社経営全般含む)にとって、最初にして最大の課題はまず「赤字にしない」ことだというのは多くの経営者にとっても異論はないでしょう。

私のお店はサイレントプレオープン期間が3週間ほどあり、この月は半月営業のためカウントしないことにしたならば、本オープンから現在に至るまでの約12年間は有難いことに全て黒字です。「絶対に赤字にならない方法」というものがあれば苦労はしませんし、あれば私が教えてほしいくらいです。つまり私にはわかりません。

しかし、幸いに黒字になっているお店をその状態で出来るだけ「長く続かせる」ことはひょっとしたら方法論的に存在するのではないかと思い、自分なりにその方法を考え、実践して、しかもそれが比較的上手くいっていることがあるので、今回はそれをお話します。いろんなものに当てはまる「ライフサイクル」という考えがあります。宇宙の法則的に、ありとあらゆるものへの応用が可能なこの考えは、 信じてみる価値があると思っていました。簡単に言うと・・・。

「立ち上がりから隆盛までと、隆盛から衰退までのスピードはだいたい同じ」ということです。

つまり、じんわりゆっくり盛り上がっていったものは、 滅ぶのもじんわりゆっくり滅んでいくということです。つまり目標が「長く続けること」であるならば、なるべく衰退スピードを遅らせること。そのためにはなるべく成長スピードも飛ばしすぎないこと。イケイケの馬がいて、その騎手が一緒になってイケイケでムチを叩くのではなく、敢えて我慢を強いる手綱操作をするように・・。これを実際に店舗経営の現場で私が実践してみたケースを述べてみます。

先ほど赤字になった月がないと言いましたが、対前年比という話でいえば、創業年よりも2年目、2年目よりも3年目と、前年比はもちろんのこと、全ての「前【月】比」でも増収増益でした。

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