すぐにポンするトイトイ系女子から学んだ、人生で大切なこと
どうも!
世界とすべての人間に興味を持つひと@シリコンバレーです。
シリコンバレーに来て、ベンチャー・キャピタルの世界にどっぷりと浸り、はや2年半が経ちました。
最初は分からないことの連続で、スタートアップ(ベンチャー企業)や投資家と話をしていても、内容の半分も頭に入らない、ということがザラにありました。
英語はもちろんですが、そもそも「ターム」「ラウンド」「バリュエーション」「バーンレート」などなど、頻出する業界用語がよく分からなかった、というが大きいです。
それが2年半も経てば、さすがに分からないことはだいぶ無くなってくるわけで、成長を実感していたまさに最近のこと。
久しぶりに、「え、これは何を話しているんだ? 全然わからん(汗)」という場に直面したので、今日はその時のことについて書いてみたいと思います。
それは9月も終わりに差し掛かったある日の、飲みの席でのこと。
他社の日本人駐在員との懇親会で、仕事の話や生活の話なども一巡し、いい感じにお酒も回ってきた頃である。
相手方の一人が、「実はうちに雀卓があって、社内のメンバーでよくやってるんですよ。皆さんは、こっちで麻雀とかってやりますか?」と切り出した。
僕は生まれてこの方、1回も麻雀というものをやったことがない。
正直良いイメージがなかったのだ。
タバコ臭い、薄暗がりの中で何時間も雀卓に座る姿に、なんとなく不健康そうな印象があったし、貴重な学生時代を棒に振るっている友人を何人も見てきたから。
ところが、意外なことに、僕を除く全員がその話題に飛びついた。
同僚の一人が頓狂な声をあげて、
「え!家に雀卓あるんですか? めちゃめちゃ羨ましい!」
と言うと、そこからは麻雀の話題一色になった。
地獄の始まりである。
家に雀卓を持つというその人が、
「いやー、Aさん(相手方の若手女性)は、すぐにポンするんですよ」
と言えば、僕の同僚は、
「あ〜、トイトイ系でしょ?(笑) すぐに鳴いて、速攻で終わらせるタイプの」
と応ずる。
「わたし、ポン・チーの使い手なんです」と、笑いながらAさん。
ポン? チー?
ポン・チー・・・
チン・・・
いや!
どういうこと?? なんの話?!
会話に一人置いてきぼりになった僕は、即席の作り笑いを顔に貼り付けたまま、そっと席を立った。
トイレに立て篭もり、調べてみる。
「麻雀用語 ポン 意味」
麻雀用語辞典というサイトには、こう書いてある。
トイツ? ターチャ?? コーツ???
余計に分からなくなる。
まず、トイツってなんや!!
「麻雀用語 トイツ 意味」
・・・あかん。
1つ調べると、3つ分からないことが増える。
このサイトの管理人に、思い切りバカやろうと言いたい。
分からないことを調べている人に、分からない用語を使って説明してはいけない。
でも人生ってそういうものだ。
分かろうとするほどに、分からなくなっていくものなのだ。
早々にWebサイトは頼りにならないと結論づけた僕は、Chat GPT先生に聞いてみた。
すると、
と、そこそこ分かりやすく教えてくれた。
よりイメージを湧かせるために、画像も生成してみた。
「麻雀で、すぐにポンするトイトイ系女子」という、おそらくはGPT史上初であろうキーワードでの生成結果が、これだ。
うん、合ってるかは分からないが、なんかイメージは湧いた気がする(笑)
簡単にいうと、A子さんは大穴狙いではなく、速攻で勝負を決めにいくスタイルだということだろう。
クイズ・ミリオネアでいうと、1000万円を狙うのではなく、100万円くらいで上がってしまうタイプの、視聴者ウケがいいとは言えない堅実派といったところか。
ただ、これが分かったところで、会話の波に乗れるわけではない。
その後も、ハンチャンセンだの空ポンだの、ポン・チー・カンだの飛び交う用語に、僕は半チャーハンセットのクーポン券を思い浮かべながら、ひたすらにポカーンとしていた。
ついでにそういう僕の状況を、画像で生成してみた。
めちゃめちゃカオスな状況であったことだけでも、伝わってくれたら嬉しい。
という感じで、
久しぶりに「未知の世界に片足を踏み入れる」体験をさせてもらいました。
僕が今回、"すぐにポンするトイトイ系女子"から学んだことは、
初心に返れ!ということ。
思い返してみれば、シリコンバレーに来た当時は、すべてが新鮮で、知らないことだらけでした。
毎日のように言われていた言葉は、
Stay out of your comfort zone.
(ステイ・アウト・オブ・ユア・コンフォート・ゾーン)
Comfort Zone(コンフォート・ゾーン)は、自分にとって心地よい環境、慣れ親しんだ環境。
そこから飛び出していけ、ということ。
自分がまだ知らないことを知る、知らない人に出会う、やったことのないことに挑戦する。
それを面白がること。
それがシリコンバレー流のマインドセットだと。
その"教え"にしたがって、
毎日のように新しいことに挑戦したり、新しいことを学んできた2年半でした。
新しい人やスタートアップと毎日のように会い続けて、
投資や事業開発の世界に飛び込んで、
インシュアテック、サイバーセキュリティ、Web3.0、サステナビリティ・ファイナンス、人権デューデリジェンス・・・
さまざまな未知の領域に触れて、新鮮な驚きと学びに出会ってきました。
プライベートでも、現地のMeet Upで英語で仏教の話をするセミナーを開いてみたり、一番嫌いなスポーツであるゴルフを少し始めてみたり、カジノに挑戦したり、メキシコに行って現地人と交流したり。
ところが、気付かぬうちにその世界が、やがて僕自身のComfort Zoneになってしまっていたようです。
アメリカに来た初日、
Subwayでパンの種類を聞かれて、何も答えられなかったあの時の、
ぜんっぜん分からん!!!
というあの感じが、無くなってしまっていたようです。
初心に返り、Confort Zoneから飛び出していかねばと思いました。
どんなことをしようとしているか、また機会があれば共有したいと思います。
挑戦する全ての人へ。
Stay out of your fucking comfort zone!!
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