やりたいことより売れる事を考える。

自分の店を持つことが夢や目標になっている人は沢山居ると思いますが、僕もその内の一人です。

サラリーマンではありますが、長年飲食業を続けてきて、新店舗を立ち上げたり、高利益を出したり、逆に笑えない額の赤字を出したりもしてきました。

また所属しているのは大手企業ではなく、名も知れぬ中小企業で完全なバックアップもなければマニュアルもありません。

数字の管理はされているけれど、半分放置です。大手が動物園としたら僕が居るのはサファリパークみたいな所です。

そのおかげで非常に苦しい時もありましたが、経験値だけは同じ境遇の人の数倍は得ていると思います。

今の企業に入社したのが20歳でしたが、入社した頃から独立志向は強かったと思います。
当時は30歳までに独立したいなと口に出していましたが、30歳になった当時は実際の所、どうすべきか迷っていました。

正直上手くやれる未来が見えませんでした。

会社が用意してくれている舞台でいつでもどこでも成功させられる自信があったなら早々に独立していたと思いますが、上手くいったり、いかなかったり、要は運が良いか悪いかで成果が決まっていた様なものなので、自分の実力は不足しているんじゃないかと考えていました。

実際に今から思うと実力不足だなと心から思います。あの時焦って独立しなくて良かった。

そしてここからがタイトルの内容になるんですが、僕がこの20年で学んだ事は、

売れなければ意味が無い

という事です。

これは分かってる人は分かってると思います。

夢や目標を叶えられる時が来たならやりたいこと全部載せにしたいでしょう。自分のしたい様に出来るんですから。

でも、その自分のしたいことがお客さんの欲しい物や事なのかは別です。需要が無い、少ない物を広げる事って非常に時間とお金がかかります。

その時間とお金が無いなら大人しく需要がある場所に向かった方がいいです。どうしても需要が少ない事がしたいならまず稼いでからそれを投資しないといけません。

理想より現実

僕の様な庶民はまず自分の飯を食うことを目標に2年後独立します。コーヒー屋ではなくコーヒー豆屋です。

これは話が違うぞ、と思った方は正しいです。どう考えても豆屋よりコーヒー屋の方が需要があります。

それなのになぜコーヒー屋ではなく豆屋にしようと思ったのか?

一人でコーヒー屋は限界があるから

コーヒー屋に限らず飲食業の多くは注文が入ってから作り始めるので非常に効率が悪い業態です。

それなのにコーヒーと軽食で1000円と数百円が相場です。これで利益率が高いなら良いんですが、そうもいきません。

コーヒーは利益率は高いんです。でも一杯千円、二千円で売れる物では無く数百円なので利益も数百円です。一日何時間売らないといけないのかという事になってきます。

そうなるとフードも提供して客単価を上げないといけません。フードを提供するということは在庫を持たないといけないし、下手すりゃロスも覚悟しないといけません。大した資金力を持たない個人には死活問題なんです。

さらに一人で対応出来る客数には限界がありますし、ギリギリでやってると今度は接客がおろそかになってしまいます。

ブランドも知名度も無い店でだだだだ注文を捌いてるだけだといつかは行き詰まります。余裕を持ってお客さんが何を思ってるか、どこを見てるかさり気なく注意を払っておかないといけません。

今なんとなく考えただけでもこれだけ出てきましたが、これをクリアしても一人で対応出来る客数の売上だと生活が苦しいはずです。

なので個人的に喫茶、カフェではなく豆屋なんです。

それと料理を作るより

豆を焙煎してる方が楽しい

といのも理由の一つです。

豆屋をやったとしても上手くいくかどうかは分かりませんが、理想より現実という考えは強く持っておくべきなんですが、

ひとつまみ程度は自分のやりたいことをやる。

という甘えももって人生楽しみたいと思います。

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