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カフェ開業で僕が払った実際の費用

カフェの開業を目指す方で、特に気になるのが、開業費用だと思います。
開業費用に関しては物件の状態や立地もまちまちなので、一概にいくらかかる、とは言えませんが僕が開業した際の費用を公開しようと思います。

ちなみに僕のお店は、都内、家賃11万円、駅乗降客数3万人、駅徒歩3分程度の立地ですが、メインの通りからは外れて、二等立地となります。

さて、飲食店開業の費用は以下の通り。

  1. 物件取得費

  2. 内外装費

  3. 什器備品費

  4. 食材費

  5. その他運転資金

そして、大きなウェイトを占めるのが、1番から3番の費用です。

1.物件取得費 80万円(税込)

物件取得費は分解すると、礼金、仲介手数料、保証金の3つに分けられます。僕の場合は、礼金11万円、仲介手数料11万円、保証金55万円、その他諸費用(保険等)で3万円程度。合計80万円となります。

礼金は大家さんに払うお金、
仲介手数料は不動産屋に払うお金、
保証金は、賃貸で言う所の敷金です。

保証金に関しては、一旦預けておくので返却がされますが、「償却」というものがあり、預けた保証金の中から大家さんに一部取られてしまいます。
僕の場合は、保証金55万円のうち償却22万円なので、33万円は僕のところに返却され、22万円は戻ってこないお金となります。

ただ、返却されるとは言え、それは退店する時なので、実際に戻ってくるはずの33万円は死に金となりますので、お店を営業している間は運転資金に回すこと等はできません。

さて、この物件取得費の保証金ですが、物件によって大きく変わります。
一般的には、家賃の半年から1年分が保証金となります。
家賃が高い所ほど、保証金の金額は上がっていく印象です。
保証金が1年だった場合に、それだけで100万円を超えていくのはよくあります。もちろん保証金は低ければ低い方が良いので、物件を選ぶ時の一つの選択肢になるかと思います。

2.内外装費 280万円(税込)

さて、僕の物件は約8坪となります。
つまり、1坪あたりの単価は35万円になります。
一般的に飲食店の坪単価の費用は30万円から50万円と言われ、小さな坪数のお店は高くなる傾向があります。
そう考えると少し安く抑えられたと思っています。

知り合った設計の方が、ご自身でもDIYができる方で、

・大工さんほどの綺麗な仕上げにはならない
・一人でほとんど施工するので、日数がかかる。

この条件でよければ安くやれます、とのことで依頼しました。

僕は3社に相見積もりしたのですが、その際の判断基準は、また別の記事で書こうと思います。

物件の状態は主に3種類

居抜き物件(前に入居していた飲食店の厨房設備や内装が残っている物件)とスケルトン(コンクリートのみのまっさらな状態)の2つと、それ以外に「半居抜き物件」と呼ぶべきなのでしょうか、トイレやエアコン、給排水のみが残っている物件が存在します。

居抜き物件の造作譲渡料

居抜き物件は、うまくやれば、看板変えるだけで営業できちゃう物件なんかも存在して、上手く活用すれば費用を大きく抑えることができます。ただ、状態の良い物件は、造作譲渡料と言う内外装や厨房機器を譲り受ける際に譲渡料を請求してくる物件があります。

造作譲渡料で100万円とかかかるのであれば、その費用は絶対に払ってはいけません。
造作譲渡は、交渉で1/10以下に値切ることができますし、全く支払う価値はありません。だったら、スケルトンで自身の好きなレイアウトにした方が良いです。

そもそも前の所有者の立場からすると、退店するのであればスケルトンに戻す原状回復が基本ですので、0円で内装や什器を後の入居者に譲って、原状回復費用を回避できるだけでも前の所有者からしたら有難い話です。
僕も物件探しをしていて、200万とか、400万とかザラにありました。

おすすめは半居抜き物件

費用がかかる順だと
スケルトン>半居抜き物件>居抜き物件
逆に、自由度が高いのも
スケルトン>半居抜き物件>居抜き物件
となります。

僕の場合は、半居抜き物件でしたが、トイレ、エアコンのみが残っていて、給水と排水は店舗に引き込まれている状態でした。
この状態で自由にレイアウトできないのは、トイレの位置です。逆に言えば、それ以外のレイアウトは自由にできて、給排水の工事費用は避けることができました。

避けるべき物件

僕個人の所感としては、居抜き物件は避けた方が無難です。
自由にレイアウトできないというのは、致命的です。

ちなみにですが、僕は半居抜きで開業してほぼ自由にレイアウトしましたが、その後にも収納スペースや、作業導線の改善の為に、1年後、120万程かけて改装をしています。そのくらい、お客様の導線や自身の作業導線というのは大切にしています。つまり、居抜きだと、そこの自由度がほぼ0からスタートするので、長い目で見ると、売上の遺失や余計な費用がかかってしまうことになります。

そして、カフェ開業を目指すのであれば、特に危険な物件があります。

それは、カフェの居抜き物件です。
一見、矛盾しているようですが、デメリットが二つあります。
1.カフェの需要が無いから撤退している。
2.前の潰れたカフェの印象を引き継いでしまう。

SNSが普及した今、自身の発信でお店が簡単に認知されるようになりました。
しかしながら、SNSを使わない層も一定数います。経験が浅い方は、特に難しい戦いになると思います。

長くなりましたが、上記の理由により、僕は半居抜き物件をおすすめします。

什器備品費 103万円(税込)

これに関しては、カフェは比較的費用が抑えられる業態だと思います。
ちなみに僕の大きな買い物は、

  1. 焙煎機 45万

  2. コールドテーブル(冷蔵2面、冷凍1面) 12万

  3. 製氷機 11万

  4. オーブン 4万

  5. テーブル4台、椅子15脚 11万円 

  6. 浄水器10万円

計約93万円

そこに、ケトルや、お皿、コーヒーカップ、グラス、などの小物で10万程度がかかっていますので、約103万円程。

開業後に、焙煎機はさらに一台追加していますが、開業時点での費用はこの程度です。

ちなみに、開業当初は電子レンジも用意していましたが、使わないので中古ショップに売ってしまいました、今は調理器具はケトルとオーブンのみです。

ほぼワンオペでの営業の為、業務内容はシンプルに珈琲を楽しむお店としてコンセプトしています。

合計463万円

僕の場合、一番お金をかけているのは内外装費用、次に焙煎機となります。
焙煎機は追加した分も踏まえると、500万円あればオープンはできますね。
ここに、仕入れの費用で、20万円程、運転資金として100万円程でしょうか。

ざっくりですが、余裕を持って700万円程度が最低限の資金ではないでしょうか。

融資を受けるとすれば、250万円の貯蓄があれば、500万円の融資を受けることができますので、250万円の貯蓄を目標にまずは計画を立ててみてはどうでしょう。

本記事は以上となります。
最後までお読み頂きありがとうございます。

                       まっつー@経営者2年目


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