群馬から生まれる世界人材-TAKASAKA2!の朝活『農村から、世界へ』参加レポート-
先日、早起きをしてTAKASAKA2!に参加してきました。
このイベントをざっくりと紹介すると、高崎駅西口にあるたかさき書斎という場所で毎月第2月曜日に開かれているトークセッションです。毎回異なるゲストがスピーカーとなり、まちと地域の魅力について語り合う朝活の場となっています。
※詳しくはFacebookページをご覧ください。
私自身、地域おこし協力隊として久米島に行ったことをきっかけに地方や地域コミュニティには興味があったのですが、いざお店を始めると日々の業務に追われてインプットがなかなかできずに悩んでいたのですが…知人に紹介してもらい、勇気だして朝活チャレンジさせてもらいました。
結論から言うと、とても早起きしてよかったです。
と、いうわけで今回はうちのお店のことではなく店主がプライベートとして参加してきたイベントのレポートを備忘録としてまとめようと思います。
テーマは「農村から、世界へ」
今回のスピーカーは甘楽富岡の地で「自然塾寺子屋」を創業された、矢島亮一さん。自然塾寺子屋は「グローバル農業交流センター」として、JICA海外研修員受入、学生や一般社会人対象の海外農村スタディーツアーといった世界各地で活躍する農業人材育成事業などを行っています。さらに「古民家かふぇ信州屋」を運営。町内の人と来訪者の人を結ぶ複合施設として喫茶スペース、イベントスペースを提供しています。
こうした国際協力の組織は数多く存在しますが、そのほとんどが利便性の高い首都圏に拠点を構えています。そんななか「地方だからこそできる」にこだわっているのが自然塾寺子屋さんです。活動から23年、その道はなかなかに険しかったとのこと。
(こちらの本にもいろいろのっているらしい)
そんな組織で代表を務める矢島さんのお話。
とても濃くてすべてをまとめるのは難しいので、当日のスライドと簡単なメモでまとめていきます。
発展途上国から学べること、地方だからできること
学校教育がない発展途上国では文字がないから言葉で伝えていく(口承伝承文化)→記憶のさせ方が違う→村にある物語を先輩達が伝える文化→日本でも明治維新前は教育文化がなかったから同じだった。
新しい箱を作る箱物行政みたいなものではなく、リノベーションのような温故知新こそが新しい考え方なのでは。
迫り来る危機に対して直感で命を失わない行動を取る力、若い人たちが挑戦心をもって進んでいく力が必要→これを培うには人とのつながりから多くを学べる過疎地域が向いている。「町の人事部」機能が重要となるが、農業にかかわらず担い手不足は深刻。
甘楽に移住して活躍する地方人材が多くいる。農業の欠点:人を雇って賃金を払うのが難しい世界、その分補助金を得ることができるのはメリットだが…分単位で利益を出すような計算をするノウハウが構築されない。
外(国内外人材)が入ってきたときも寄り添えるようなら環境を作ってきた。それでも(経歴的に)優秀な人が来ると「なんでこんなところに?訳あり?」って言われることがある。そんなことないって説明するのに時間がかかるのは23年たった今でもある話。
企業と組んでグローバル人材が安心して暮らせる環境づくりをしているが、何か地域問題があるたびにグローバル人材に責任を押し付けられることがある(ごみ捨てなど、こまかなことで)。そんななかで日本は選ばれない国になってきている(倍率10倍から2倍)。そうなると今きている人たちに頑張ってもらうしかないけど理解がされない。
事業継承には資産譲渡など、さまざまな権利問題が発生する。ここに関しては私たちではできないので行政に協力しながら進めていきたい。じぶんたちが描く未来に理解をしてくれたのは群馬の町村の中でも甘楽だけだった。
グローバルもローカルも変わらん
1時間のトークセッション。
久しぶりにローカル話が聞けて本当に楽しかったです。あの場にいた人たちとももっと話せたら面白いなぁ。(次はもうちょっと時間に余裕もっていきます)。
グローバルな問題もその土地の人からしたらローカルな問題。さらに土地に根付く一次産業の事業継承には資産が絡む、というお話が心に刺さりました。行政頼むぜ。本当に。
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