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記憶の光芒と極光の箱舟――初めて買ったCDと好きな漫画

前置きが長いですが好きなコンテンツを語っているオタクを見る優しい目で見てください。

心の大掃除

小学4年生の頃、何気なく流れたEテレのアニメを見た。先週が初回だったらしいけど、まあ話にはついていけないでしょうなんて思いながら。
その当時は確か、午後5時30分に土曜がバクマン、日曜日がファイ・ブレインがやってた時代で、バクマンを見た流れからなんとなく見ただけだったかもしれない。

何だこれ。何言ってんのかさっぱりわかんないけどなんか面白い。ハチャメチャだな。なんでもありか?!ドユコト?!

私のアニメ「日常」との出会いです。

当時小学生だった私は当然財力もなく(今もありませんが)親に買ってもらった日常の単行本1巻をひたすら読み返しました。あとで2~5巻も買ってもらってるんですけど。

中学生になった私は単行本6巻(BOOKOFFで買った)以降や「ニコニコ動画」「youtube」(ま、まあ違法アップロードだったんですけど、当時は法律が緩かったです)でさらに日常の沼へとはまっていきました。そしてTwitter。これの存在も大きい。初めて作ったアカウントで一番最初にフォローした公式はあらゐけいいち先生じゃないでしょうか?

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▲あらゐ先生のTwitter(https://twitter.com/himaraya/)のアイコン。

繋がりと出会い

小学校の頃の友達にはあまり「日常」が通じなかったんですけど、中学に上がって通じる人が(かなり)増えました。その繋がりで友達になった子(そういえばTwitterのFFでした)に中3の夏、8月の頭ぐらいでしたが、ある曲をお勧めしてもらったんです。

当時の(私の)インターネット環境は「図書館のパソコン」か「学校のパソコン」しかなく、図書館のPCは音を出せませんし学校は夏休みでしたから、その曲はまあ記憶に留めておく程度で、なんなら歌っている人の名前すらちゃんと覚えていませんでした。

諸事情で(学校の)PCを割と自由に使えるようになった10月、当時気に入ったアニメ「3月のライオン」の主題歌を聞いてみようと思い立ちます。ついでに、その年の学園祭のテーマソングになっていた割と好きな感じの曲と、夏にお勧めされたあの曲も。

ここでやっと知ります。「天体観測」と「ray」、「アンサー」「ファイター」が同じバンドの曲だったことを。その名も「BUMP OF CHICKEN」。

ナイフ

その時からすっかりBUMPのとりこになっていました。明るい雰囲気のメロディーなのにずっしりと刺して来る重い歌詞。重い話や重い曲は苦手だったのですが、彼らの曲は例外でした。それはきっと「『大事な何か』を伝えてくれている」ということを感じたからだと思います。

後から思い返せば天体観測自体はもっと前から知っていたはずなんですけど、再認識したのは本当にその時です。

中3の2~3月には、CDを借りてきました。
「RAY」と「BUMP OF CHICKEN Ⅰ[1999-2004]」
ちょうどrayと天体観測が入っているCDです。当然のごとく嵌る。特に「サザンクロス」「トーチ」「ガラスのブルース」「K」「Stage of the Ground」は即嵌りました。

Next Stage

高1になって、BUMPと日常両方とも通じる友達に会いました。同じ部活だったんですけど。近所の図書館――つまり私のBUMPきっかけの地ですね――に「jupiter」「ユグドラシル」があったことを知ります。早速借りて聞いたのですが、これも聴けば聴くほどハマる始末です。全然飽きない。正直異常な気もする。

これだけハマったのにBUMPのCDを持っていませんでした。いっぱいBUMP聴きたい。でもお金がない(深刻)。

記憶の光芒

高1の秋、2ヶ月分くらいかな?のお小遣いを持って隣町のBOOKOFFに出かけました。いくらで売っているかはわからないけど、買って帰れた方がいいので。もちろん自転車。

2900円強。ほぼ3000円。1か月。即決するにはちょっと高いなぁ。でも買っちゃおう!特装版だし。

人生で初めて(中古の)CDを買った瞬間です。買ったのは「RAY」。rayは一番のお気に入りでしたし、特典映像も気になったので。

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▲RAYのジャケット。印象的な羽根。rayの仮題は記憶の光芒らしいです。

特典DVDを見た感想。(Youtubeにもあるけど)MVがよい。そしてライブ映像!ニュースで見るちょこっとだけの映像でしかライブを知らなかった私を、現地参戦欲で満たすには十二分、いや百二十分くらいはありました。実際DVDに入る映像も120分くらいですし(そうじゃない)。

ファンの一体感、ライブ開演前のドキドキ、BUMPの4人の迫力、会場の熱気までもが画面越しに写されているような気がして、「自分もこの場に行きたい!」と強く願うようになりました。

「イマというほうき星?」「「「今も一人追いかけている!!!」」」

BUMPはファンのことを大切にしてくれている、そう思わないではいられない映像でした。

そこから少しずつBOOKOFFでBUMPのアルバムを集めていきました。といっても田舎だったのであまり手に入らなかったんですけど。Butterfliesは限定版を買いました。COSMONAUTやFLAME VEIN+1も集めていきました。時々親の力を頼ったりしてますけど。

余談。

feat.

一部の人にはお馴染みで、そうでない人にはお馴染みじゃないんだろうけど、ある人の楽曲にゲストで参加する人がいるとfeat.で表記します。

BUMP OF CHICKEN「ray」feat. HATSUNE MIKU

友達と一緒に買った、人生初の配信限定シングルです。通常盤にはないハモり方が好き。とりあえずYoutubeのリンクを貼っておきます。

閑話休題。

災いの箱と、一等星

高2の初めごろから「重神機パンドーラ」が放送されました。OPEDはBUMPの「シリウス」「Spica」。さらに9月ごろに久々に出た(らしい)Mステで「話がしたいよ」を聞いて、次のアルバムが待ち遠しくなりました。シングルも。デジタルだけじゃなくてリアル円盤を出して!でもさすがにシングルが出たらこの3曲のうち1曲はB面か収録されないんだろうな、という話も友達としていましたけど。

そんなことを言っていたら(言っていた)、11月にシングルが発売されました。その名も(?)「話がしたいよ/シリウス/Spica」。新曲がこれでもかと詰め込まれたまさかのトリプルA面。買わないはずがないでしょう?予約。購入。決断までも決断からも早かった。

シングルも集め始めました。どうも「HAPPY」だけなかなか見つかりませんでしたが。そうこうしているうちに高3になって、新アルバムの告知「aurora arc」、ツアー「aurora ark」。

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▲aurora arc初回限定盤。ちゃんとお小遣いを貯めた。
すごい行きたかった。でもさすがにお小遣いから出せるような金額じゃないのでツアーは見送ってます。でもアルバムは買いました。

直前に学園祭があったんですけど、どんな重労働も、「3日後にAurora arcを買うんだ!」という強烈な謎モチベーションで乗り切っています。

Aurora arc(とその後買ったアルバム)はRAYとかのアルバム古参組(?)と一緒に受験勉強期の私を強力にサポートしてくれました。それはもう、強力に。
多分BUMPがいなかったら私はとうの昔に死んでいます。身体的にも精神的にも。


一つだけ 一つだけ その腕でギュッと抱えて離すな

BUMP OF CHICKENは常に進化しています。インディース時代の粗削りさも、jupiterやユグドラシルのような尖っていたころも、Orbital periodやCOSMONAUTのような宇宙あふれるサウンドも、RAYやButterflies、Aurora arcの時代の先を行くような曲たちも、みんな「同じ人が作っているのに全然違う曲」になっています。プレゼント⇔Opening, Endingやガラスのブルースでは歌い方、演奏の仕方にも違いがあります。
それでも、落ち込んだ時には、道に迷ったときには、つらい時には、楽しい時には、いつも彼らの歌があって、私に寄り添ってくれて、私を導いてくれました。それこそ、「まるで自分のために書いてくれたんじゃないか」と思うほどに、彼らの歌が私の生きる道を照らしてくれたんです。

それはきっと、彼らが「変わり続けている」のに「変わらない」ものを持っているからだと思います。最初に出会った「天体観測」と「ray」の発表時期は13年開いていますが、音色やメロディ、経歴も違うのに、曲や歌詞に同一性を感じます。一番根元の大事なことは変わらずに持ち続けていてくれていたこと、結局はこれが私がBUMPを好きになった理由にもなっています。

凄い語ってしまった。でもまだ書き足りないな。そのくらいBUMPは私の思い出だけじゃなくて性格や精神面まで深く関わっています。


日常は東日本大震災の直後に放送されて「心の大掃除」と称されました

冒頭の日常の話は何か意味があったのか、って?
ちゃんとあったじゃないですか。

多分日常に出会ってなかったらBUMPにも出会えていません。私はここにいないしこんな文章も書いていません。それとは別に日常が私の人生にもたらしてくれたものもたくさんあるんです。でもまたそれは違う機会に多分書くと思います。ちらっと出てきた3月のライオンは将棋をやっていた影響で見ましたが、日常と同じように将棋と出会ってなかったら、あるいは3月のライオンを知らなかったらやっぱりBUMPには出会えないで、私はここにいないでしょう。

私が言いたかったことは、全く別に見えるコンテンツからでも趣味の輪が広がることがある、ということです。

現にBUMPが主題歌を歌った影響でグラブルを始めましたし、グラブルを始めたころにコラボをしていたのでデレマスも始めました。(受験期にやることではないです。)

新世界

新しいものに出会うことは自分の視点を増やします。視界を広げます。より鮮やかに、あるいは柔らかく、鋭く、明るくします。

昔からいる場所は居心地がいいけれど、進まなきゃいけない時が来るんです。そんな時に、触れ合ったものと、人と、思い出はきっと、自分に進む勇気をくれます。

BUMP OF CHICKENの4人がそう教えてくれましたから。



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