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「ストレスを力に変える教科書」ざっくりまとめ

こんにちは。今日は最近読んだ本のアウトプットをしようと思います。

この本以外に自殺希少地域の書籍も読んだのですが、ストレスに対する対処法としてどちらも共通点があるように感じました。
そのうち自殺希少地域の本のまとめも書きたいなと思ってます。

読むきっかけ

TEDの「ストレスと友達になる方法」というケニー・マクゴニガルさんのスピーチを見たのがきっかけで「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」という本を知りました。

TEDのスピーチの全体の内容としては興味深かったのですが、私の頭がアホなのか翻訳が難しいのか、ところどころ理解しづらい部分がありました。

ざっくりな内容は「ストレスが身体に悪影響を及ぼす」のではなく、「ストレスは身体に悪いものだと思うことが身体に悪影響を及ぼす」ことを発見したという話し。

この動画で分かりずらいことを理解したいのと、もっと詳しく知りたかったので「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」を読むに至りました。

著者は動画でスピーチしてる女性です。

図書館で借りることができて良かった。(私が住んでいる自治体は蔵書数が多いのでありがたい)

「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」とは

ストレスとうまく付き合っていくための実践的なガイドブック

2種類のエクササイズがあります。

・ストレスを見直す
・ストレスを力に変える

実践用のエクササイズと研究内容、いくつもの具体的なストーリーがちりばめられています。

著者はスタンフォード大学で健康心理学の博士号を取得している方で、研究結果に基づき科学的な観点で説明していますのでしっかりした内容だと思います。

文章は難しくなく読みやすかったです。

1「ストレスを見直す」

①すべては思い込み(「ストレスは役に立つ」と思うと現実もそうなる)

マインドセットをうまく使う

思い込み(マインドセット)が強化されると、考え方も感情も人生に対する向き合い方もことごとく左右される。

「ストレスは役立つ」というマインドセット

・ストレスがあったほうが、パフォーマンスや生産性が向上する
・ストレスがあったほうが、健康や活力の向上に役立つ
・ストレスがあったほうが、学習や成長に役立つ
・ストレスにはよい効果があるため利用すべきだ

②ストレス反応を最大の見方にする(レジリエンスを強化する)

ストレス反応はレジリエンスのために体に備わってる機能である。

レジリエンスとは困難や脅威に直面している状況に対して、「うまく適応できる能力」「うまく適応していく過程」「適応した結果」を意味する言葉

ストレス反応による様々なストレスホルモンは考え方を変えれば健康に害を及ぼすのではなく、身体によい影響を与える。

③ストレスの欠如は人を不幸にする(忙しい人ほど満足度が高い)

退屈は死亡リスクを高める

・ストレスを避けようとしていると、心身の疲労困憊につながる可能性がある

2「ストレスを力に変える」

ストレスに強くなるとは

ストレスを感じた時に「勇気」や「人とのつながり」や「成長」という人間ならではの底力を自分のなかに呼び覚ますこと
ストレスを避けることではなく、ストレスを経験するなかで自分自身を積極的に変えていくこと


ストレスに強くなる方法

①向きあう(不安は困難に対処するのに役立つ)

ストレスに抵抗するのをやめて受け入れる(不安は興奮のしるし、脳と体が力を出そうとして頑張っている)。

プレッシャーのせいでストレスを感じる時「チャレンジ反応」と「闘争・逃走反応(脅威反応)」が起こるが「チャレンジ反応」を起こしやすくさせることが鍵。

「チャレンジ反応」を起こしやすくするには

「プレッシャーに対処できる自信を持てるかどうか」にかかっている。
自分の個人的な強みを認識すること。
「体が助けてくれる」と考える。
「自分には人生の困難な問題に対処できる力がある」という自信を持つ。

③つながる(いたわりがレジリエンスを生む)

他者をいたわると「恐怖」が弱まり、「希望」が生まれる。

「思いやり・絆反応」(恐怖を弱め、希望を強めるための生物学的状態のこと)は脳の3つのシステムを活性化させる

社会的交流ケアシステム:オキシトシンによって調整される。恐怖より勇気が勝つ。思いやり、相手への信頼の気持ちが強まる。
報酬システム:神経伝達物質ドーパミンを分泌する。恐怖よりやる気が勝つ。
調律システム:神経伝達物質セロトニンによって作動する。知覚や直感、自制心が強くなる。

※辛いことを避けていると行動できなくなる→「思いやりの崩壊」

時間がない、あせっている時こそ、積極的に誰かの手助けをすることで「思いやり・絆反応」をもたらすレジリエンスを手に入れることができる。

③成長する(逆境があなたを強くする)

・どんな試練も乗り越えられれば、人はさらに強くなる
・「成長思考」を育む
・挫折は避けられないものだと考える
・逆境の良い面を見つめる

④おわりに(新しい考え方はひっそりと根を下ろす)

ストレスが害になる場合、以下の3つがあてはまる

1.自分はストレスに対して無力だと感じる
2.ストレスのせいで自分は孤立している
3.このストレスは無意味で自分の意志に反している

このような考え方をやめる。またはもし上記のような思考に陥った時にストレスに対する考え方を変えることで害にならなくなる。

ストレス目標を設定してみる(ストレスをポジティブにとらえて1年の「ストレス目標」を決める)

1.「この1年でどのように成長したいか」を考える
2.その目標を達成するために、やりがいがあると同時に難易度の高いプロジェクトを計画する

個人の利益や成功を超えた目標を作る。
「自分よりも大きな目標に貢献する」と考える。

「自分はコミュニティのなかでどんな役割を果たすべきかー自分はどんな風に貢献したいのか、どんな変化をもたらしたいのか」ということを考えて目標にする。

※「自分のための目標」を追求すると孤独感が強まる。

読後の感想

これを読んでストレスが減ることはありませんが、ストレスの受け止め方を変えられることができると思いました。

この本を生かすかどうかは結局は本人次第になりますが、ストレスでしんどい人にはおすすめできるかな。

あと今後身内の死など覚悟しておかねばならないストレスを見越してこういうことを知識として知っておくのも良いと感じました。

ところで私はHSP気質のせいかストレスを感じることが多いです。職場でのハラスメントが起こってショックを受けた時に自分が行動したことは、まず近しい人に相談しました。これはこの本でいう「思いやり・絆反応」が出たのだと思います。

その後勇気を出して会社に申し立てをしました。自分では意識してませんでしたが、ストレスに向き合ってたんだなあという気づきができた本でした!

そしてこの本を読んだ後にTEDの動画を改めて見たらスピーチの内容がよく理解できました(^^)

最後までお読みいただきありがとうございました。




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