対人関係と自慢ごころ
関東に来て9年目に入った。
もうそんなに経つのかと、時の流れの速さを、それすなわち命の短さとも言えることを、感じた今日この頃。
今日は仕事の後にこっちに来てできた友人と2人で観劇に行った。気心知れた仲と言いたいほど楽にいられる、特に貴重な友人だ。
居酒屋で舞台の感想を話し合い、料理やお酒が美味しいなんてことを口々にこぼし、プライベートな話も少しだけ挟んだ。
終電間際の電車に乗り友人とは別れた。その電車の中での帰り道、ふと自分は対人関係に恵まれていると感じた。
上京したての頃、関東には友人など誰もいなかった。地元から上京した人もおらず、黒一点の中、大学院生活を送らねばならなかった。住んでいた地域も慣れるまでにもちろん時間が必要だった。今思うとやはりそういった環境のせいもあってか、23歳の当時の私は相当塞ぎ込んでいたように思う。
修士2年目は親に出してもらっている学費に見合うだけの学びを得ようと意地で頑張り、学べることは学びきってやろうと気持ちを切り替えて日々を送った。無事に修了し、そのまま病院勤務となった。
割愛するが色々あって今に至る。
演劇も再開し、細々と今も続けている。
誰も頼れる人がいなかった8年前。
今は、院の先輩や同期、劇団の仲間やWSで繋がった人達、職場の人達、近所の居酒屋で会う面々など、たくさんの繋がりができた。大学で同級生だった今となってはとても大事な友人もいる。
演劇やったり飲みに行ったり観劇したり旅行行ったり遊びに行ったり電話したりこれこれやるから一緒にやろうと声掛けてくれたり久々に気にかけて連絡くれる人もいたり。
仕事、人生、趣味、恋愛、哲学と話すことも人によって違って幅が広い。
なんだか幸せないまだなって思った。
以前、自身の幸せについて考えた時に、人との繋がりに答えが行き着いたことを思い出す。
もちろん、これら全てのベースは家族の支えあってのこと。
自慢したいくらいの人生に感じる。
そう、自慢したいんだ。
自分の人生を。
大きなことなんて何一つ成し遂げてもないけれど。
でも自分と関わってくれている人たちのことも本当に大好きで自慢したい。ひとりひとりのいいところを言えと言われてもすぐに言えるくらいだ。いや、それは言い過ぎかもしれないが言いすぎたくなるくらいの気持ちではある。
これからも大切にしたい人達。
どうかこれからもよろしく頼みたい。
そして好きなことを、やりたいことを、これからもやり続けようと思う。今ある関わりを大切にしたいのと、新たに出会える人達とのやりとりが楽しいがゆえ。
嫉妬されるべき人生を歩む。
追記
インプロと出会い、「YES and」を知って実践し始めたこと。それをベースに以前よりもその日その時々の気持ちを素直に表し伝えられるようになってきたこと。コミュニケーションにおいては相手の言葉や反応を必ず拾うことを心がけたこと。人間理解に努め始めたこと。取ってつけたものは一旦脇において人と関わること。自分のことより相手のことを知ろうとすること。
そういったことを意識してきた、できるようになった8年間でもある。
これは、否定から入る人や無視をしてくる人、厳しいだけの評価をしてくる人、専門性の影に人柄を隠す人、相手に関心がない人たちが私に教えてくれたことでもあったりする。
そういった意味でその人たちにも感謝しておきたい。
出会わなければ今の私はいないから。
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