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Weekly FE名古屋2021-22 #9

今週のTopics

① OTの末に悔しい敗戦も、翌日にリベンジして東西首位決戦へ
② 勝手に選ぶB2月間MVP(11月)
③ エヴァンス ルーク日本代表デビュー!

OTの末に悔しい敗戦も、翌日にリベンジして東西首位決戦へ

 今節の相手は佐賀バルーナーズ
 結果だけを見ると黒星先行で西地区の5位と苦戦していますが、外国籍選手3人が揃わない時期も長かった中で香川や西宮、熊本、仙台からも勝利を挙げており、実力的にはもっと上の順位にいてもおかしくないチームです。さらには茨城から西川貴之が加入して、さあいよいよ上位進出をといったところ。FE名古屋としては、エヴァンス ルークを欠く中で厳しい戦いになるのは試合前からわかっていたことでした。
 結果としては、Game1はオーバータイム(延長)にもつれ込む死闘の末に悔しい敗戦となり、Game2ではそのリベンジを果たす形となりました。Game1でも一時は13点差をつけてリードしていただけにふたつ勝ちたかったところではありますが、最低限の結果は残したと言えるのではないでしょうか。

 個々の選手でいうと、まずは石川海斗の活躍が目立ちました。Game1,2ともに17得点で、アシストは7本と9本。Game1のオーバータイムに持ち込む3Pや、Game2でパプ月瑠を翻弄するドライブとそこからのアシストなど、これぞ石川海斗といったプレーの数々を見せてくれました。Game1はオーバータイムで勝ち切れず、佐賀を石川海斗被害者の会に入会させ損ねた感はありますが、佐賀ブースターは相当肝を冷やしたものと思います。
 石川に関しては開幕当初よりもだいぶチームに馴染んできた印象で、10月は平均8.3得点3.1アシストだったのが、11月は平均9.3得点6.8アシストまで数字を伸ばしています。気が付けば、B2のアシストランキングでも日本人1位(全体7位)に上がってきました。このままの勢いで、今季もB2のKINGになってほしいですね。

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(写真提供:マメちゃんさん(@natsuki30en))

 また、絶賛覚醒中の林瑛司は攻守にいい働きをしていましたし、今節は野﨑零也もそれを上回る活躍を見せてくれました。相馬卓弥が怪我明けで鹿野洵生がベンチ外というこの状況で若い力が躍動してくれると、チームとしては非常に助かります。
 Game2では笹山貴哉が試合途中で痛めてロッカールームに下がってしまいましたが、代わりに出場した宮崎恭行がさすがのスリーポイント2本を決めてくれました。笹山の怪我の具合がわかりませんが、それによっては宮崎の出場時間も伸びてくると思うので、活躍に期待したいと思います。

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(写真提供:マメちゃんさん(@natsuki30en))

 さて、次節は香川ファイブアローズとの東西首位決戦となります。香川は前節欠場していたアンガス・ブラントが出場できるのかわかりませんが、いずれにしても強敵であることには変わりありません。特に香川の心臓でもある兒玉貴通は、古巣相手に燃えるタイプの選手です。FE名古屋としては、代表合宿から帰ってくるであろうルークも含め、全員が自らの役割を遂行していい試合をしてほしいと思います。

勝手に選ぶB2月間MVP(11月)

 今節で11月も終わりということで、今月もまたB2月間MVPを勝手に選出してみました。ちなみに10月のB2月間MVPは、東地区:アイザック・バッツ(越谷)、西地区:レイナルド・ガルシア(佐賀)でした。

B2月間MVP(東地区)

 ジェイソン・ウォッシュバーン(福島)

11月の1試合平均成績
 18.8得点 8.1リバウンド 1.3ブロック FG成功率58.4%

 東京Zとの2試合の後、FE名古屋、西宮、熊本、仙台と続く難敵揃いの11月を7勝2敗で終える原動力となりました。昨季は、よくいえば爆発力がある、悪くいえば不安定なチームという印象のあった福島ファイヤーボンズですが、今季はウォッシュバーンがインサイドの軸になったことで安定感が出てきたように感じます。
 アウトサイドのシュートも得意なマーフィー兄弟との相性も良く、今季の福島にはどのチームも悩まされることになりそうです。

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(写真提供:Yurikaさん(@PocketSuzuki))

次点:河野誠司(山形)
 11月は3Pが好調で、38本中23本成功の成功率60.5%でした。20得点超えも2度達成しています。仙台、越谷といった難敵に勝利できたのは、彼の活躍が大きかったと思います。

B2月間MVP(西地区)

 レイナルド・ガルシア(佐賀)

11月の1試合平均成績
 22.9得点 5.9リバウンド 5.9アシスト 3.1スティール

 10月に続いてのMVP選出となりました。11月はギャレット・スタツの復帰で得点とリバウンドこそ成績を落としたものの、その分アシストの数字を伸ばす素晴らしい活躍でした。スティールは相変わらず平均3本を超える高水準で、しかもスティール第2位は同じ佐賀のマイルズ・ヘソンと、佐賀のディフェンスのプレッシャーの強さを見せつける結果となっています。
 あとは、ここからチームを上位に導けるか、それとも中位~下位チームのエースで終わるのか。個人成績だけでなくチーム成績にも注目して見ていきたいと思います。

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(写真提供:マメちゃんさん(@natsuki30en))

次点:テレンス・ウッドベリー(香川)
 11月平均22.8得点、8.8リバウンド、6.2アシストは数字だけを見ればガルシアをも上回る好成績。ただし、ディフェンスでは標的にされるシーンも多くあり、個人としてもチームとしてもどう対応するのか今後注目です。

エヴァンス ルーク日本代表デビュー!

 FIBAワールドカップ2023のアジア地区予選の日本代表候補選手として招集されていたエヴァンス ルークですが、11/27(土),28(日)の中国戦で日本代表デビューを果たしました。
 日本は中国に力の差を見せつけられる形で2連敗となってしまいましたし、ルーク個人としても反省点はあるでしょうが、随所にいいプレーも見られたと思います。
 得点やリバウンドといった数字に表れる部分もそうですが、自分より身長の高い相手に簡単にファウルすることなくしっかり身体を寄せてディフェンスする姿や、1回のオフェンスで味方のために何度もスクリーンをセットする姿、ドライブする味方のために相手のビッグマンを抑えてスペースを作ってくれる姿など、どれもFE名古屋で見てきた彼の良いところそのままで嬉しかったです。

 今季のFE名古屋の話をすると、決してビッグマンが豊富な選手構成ではなく、ルークに大きな負担がかかっているのは間違いないと思います。もしかすると、これまでのキャリアの中でも最も大変な役割を与えられており、ルークにとっても新たなチャレンジとなるシーズンだと言えるかもしれません。
 ただ、少なくともここまでの試合では、ルークは見事にその期待に応えて、持ち前のハードワークでFE名古屋のインサイドを支えてくれています。そしてそれは日本代表においても同じでした。
 きっとルークは、もっといろんなプレーをやらせてもソツなくこなしてくれるでしょう。ですが、それは他の選手に任せると割り切って、彼の最大の強みであるハードワークにリソースを割いた方がチームは強くなるはずだ、というのがFE名古屋の判断であり日本代表の判断なのだろうと感じました。そして、自分のためよりもチームのために、決して華やかではないその役割を徹底できるメンタリティも、ルークの良さだと再認識できました。

 一方、FE名古屋と日本代表での違いといえば、日本代表ではより3Pが求められるということが挙げられます。
 ホーバスHCのコメントにもあったように、ルークは3Pも打てる選手ではありますが、かといっていつも高確率で3Pを決められるような選手ではありません。それでもこの2試合で、日本代表の中で2番目に多い計10本もの3Pを打ったのは、「入るから」というよりも「それを入れないとより高いレベルでは戦えないから」という理由が大きいのではないかと思いました。
 裏を返せば、FE名古屋では今はまだそれ(ルークの3P)が必要とされていないのだと思います。実際、ルークはFE名古屋ではほとんど3Pを打っていませんが、彼が出場した試合は9勝1敗という素晴らしい成績を残しているので、チームとしてあえて彼に3Pを打たせる理由はありません。より成功率の高い選手が打てるならその方がいいです。
 しかし、FE名古屋においても、B2プレーオフなど今後さらに厳しい戦いとなり、他の選手へのディフェンスが厳しくなれば、ルークの3Pが必要になる場面も出てくるかもしれません。

 勤勉なルークのことなので、日本代表の帰化選手枠を勝ち取るためにも、FE名古屋でB2優勝を果たすためにも、きっと今まで以上に3Pの練習にも励んでくれることでしょう。
 今後のルークのさらなるレベルアップに期待しています!

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