読書レビュー 勝間和代著 【「有名人になる」ということ】
あなたは有名になりたいですか?と聞かれて一体どれほどの人が「はい」と答えるでしょうか?
だいたい半分くらい?それとも「オレは将来有名人になって金持ちになるんだ〜!」って人の方が多いのでしょうか?
ちなみに僕は常々男版レディーガガのようになりたいと思ってきました(笑)
ですが今現在なれていませんし、当面なれるような兆しも見えていません。
それもそのはずです。自分は有名人になったら何がしたいのかが決まっていないのだから。
だから「レディーガガのようなお金持ちになったら何がしたいのか?」もわかりません。
せいぜい「欲しいモノを全部買う」「世界中を旅したい」それくらいしか思いつきません。
もっと言うと、僕は旅行に全く興味がないので実質「モノを買いたい」くらいの欲しかないのかもしれませんね。
料理に例えれば何を作りたいのか決まってないのに台所に立っているのと同じことです。
それなのになぜか料理を作りたいという欲求だけは人一倍強いみたいな(笑)
でもこれではいつまで経っても料理は出来上がらないし、無理くり作り上げたとしてもそれが自分の食べたいものになるのかも微妙なところです。
だから最低限自分は何を食べたいのか?何を作りたいのかくらいはイメージできないといけません。
この本をオススメする人
・ズバリ!一発当ててインフルエンサーになりたい人
とても珍しいタイプの成功本
さてさて、また話が脱線しかけてますのでここら辺で話を戻したいと思います。
今回この本をご紹介しようと思った一番の理由は成功した後に待っているデメリットや苦悩について赤裸々に書いてあるということです。
数ある成功本の中でもこちらにフォーカスして書いてあるのもはなかなかありません。
多くの本が「成功するためにやるべきこと」をメインに書いている中で、こちらはまず「成功したらこんなデメリットや面倒な人生が待っていたよ」「それでもあなたは有名になりたいですか?」といったことが書かれているんです。
これって珍しいですよね?
著者の勝間さん自身も実は自ら有名になるために戦略的にアプローチしていったにもかかわらず、自分が有名になってからの人生は有名になるまでわからなかったそうです。
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有名になるということは常に不特定多数の目から監視され、失言ひとつするたびに揚げ足を取られ、見ず知らずの人達からの誹謗中傷を受ける。
これを有名税などと言ったりもしますが、場合によってはメリット以上にデメリットの方が多く待っているということを覚悟しておかなくてはいけないということがよくわかります。
作中にいくつか紹介されているエピソードの中にはなかなかエグいものもありました。
だからなによりも大事なのは有名になって何がしたいのか?という問いに自分なりの明確な答えを持つことだと思いました。
本書ではそれについて一番最初にこう書かれてあります。
「最初に申し上げておきますと、「有名人」というのは、いったんその冠がついたら、後戻りできない不加逆な道です。多少なりとも有名人になってしまった人は「元有名人」になることはあっても、「有名でない人」に戻ることはできないからです。わたしはそのことに、いまごろになって気づきました。」
今世間では「フォロワー数をつかむことが成功への王道」的なことが叫ばれていますが、確かにそれは間違いではありません。
勝間さんご自身も有名人になることによって人脈が広がり、影響力を手にすることができたとおっしゃっていますし。
ただ、僕はこの本を読んでからは必ずしもその数が自分の幸せや目指している世界へと繋がっているとは思わなくなりました。
有名になれば可能性が広がることは間違いありませんが、有名になることよりもやりたかったことが自由にできるかどうかが大事なんです。
うちにいらっしゃるお客さんにもお金にはまったく困っていないのにいつもひとりで寂しそうにお酒を飲む人がいらっしゃいます。
それを見ていていつも思うのは「人間はどんなに物やお金で満たされていても寂しさだけは自分ひとりでは埋められない」ということです。
有名人なれても孤独な未来が待っているのはごめんですよね…
心に残った箇所
「失敗はするかもしれないけれども後悔をしない」選択をすることはできる」
「勝率五%の勝負を五〇回行って、全部の勝負に負ける確率はたったの七・七%です。一〇〇回行うと、全部の勝負に負けるのはわずか〇・六%。すなわち、ほんのわずかでも可能性があることがあれば、負ける確率が高いのは百も承知でそれでも勝負を続けていくと、いつかは回数の勝負で勝てるのです。」
「結果を重視してはいけない。 確率的に高い割合で勝算があるものにチャレンジし続けているかどうかを重視せよ。 正しい意志決定をしている場合には、 短期的に結果がともなわなくとも、中長期的には必ず勝つのだから」
まとめ
・有名人になるということは多大な影響力や新たな人脈を手にする反面、その見返りはというと金銭的な面でも生活の面でも同等かそれ以上の面倒や負担がつきまとう。
・有名人ビジネスはファンの人との信頼関係の上に成り立つ信用経済である。
・必ずおとずれる「有名人オワコン問題」に耐えうるメンタルづくりがとても大切。花の命は思いの外短い。
・有名人はなってからでは二度と後戻りできない不可逆な道である。
インフルエンサーになって影響力やお金を手にしたいと望む人は大勢いらっしゃると思います。
そういった方はまずこちらを読んだ上で自分の目的にはっきりと答えられるかどうかをぜひ自問自答してみてください。
インフルエンサーを目指すのはそれからでも十分間に合うはずですから…
「ここまで書いてきて、最後に思うのは、もし、読者のみなさんのなかに、それでもわたしも有名人になりたい、と思う人がいるなら、そして、そのチャンスがあるとしたら、一度だけしかない人生、ぜひ、挑戦してみていただきたいということです。」
今回僕はあえてデメリットにフォーカスしてお伝えしましたが、それは本書の特徴的な部分だったからであって、この本にはちゃんと有名人になるためのノウハウも書いてありますのでご安心ください(笑)
※とりあえず僕は男版レディーガガという目標は一旦リセットしたいと思います(笑)
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