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「旅行って激ヤバコンテンツ」

京都合宿よりも前の話になりますが、5月の半ば、土井くんの所属するトラベルwithじぇぷとの岡山旅行に参加してきました!

トラベルwithじぇぷと
医療介護専門職の国家資格を取得したスタッフが運営する旅行会社。シニアや障害をもつ方のための旅行サービスを提供する。個人旅行、グループ旅行、団体旅行など様々な形態で実施。
添乗員はじぇぷとスタッフ(トラベラーズマネージャー)が行うほか、旅行ごとにサポートスタッフ(トラベラーズパートナー:事前に研修を受ける。専門職ではなくてもOK)を募集している。

今回の旅行は、グループで一泊二日。一日目の後楽園、二日目の倉敷美観地区がメインです。もちろん宿での食事や温泉も楽しみの一つ!

参加者は、男性1名・女性3名。添乗員がトラベラーズマネージャーの土井くん、そして私はトラベラーズパートナーとして、現地から合流です。


【1日目】

集合場所は岡山駅。
参加者は土井くんの勤務するデイサービスに通う方々なので、私だけが初対面です。
仲良くなれるかな、とちょっとドキドキしていたのですが、みなさんとても気さくにお話ししてくださり、一瞬で緊張が吹き飛びました。

岡山駅でお昼ごはんを食べたら、バスで後楽園へ。

金沢・兼六園、水戸・偕楽園とならぶ、
日本三大庭園のひとつ
岡山城もちらり。わかるでしょうか。


少し歩いては座って休憩、それからこまめに水分補給とトイレも。
同年代の友だちとのお出かけと違い、動いているよりも休憩時間のほうが長いような、とてもゆったりとした観光です。


木陰があるたびにちょっと休憩。お話も弾みます。


古くて立派な木に感嘆ししばし見上げてみたり、草花の名前を教えてもらったり、澄んだ川を覗き込んでみたり。
のんびりペースだからこそ、美しい庭園をいろんな角度から堪能できたように思います。


新緑がきれいでした



そのあとはジャンボタクシーで宿へ。

部屋に荷物を置き、さっそく夕ごはんです。
ホテルでの食事はビュッフェ形式。お盆を持って移動しながら料理をとっていくの、けっこう難しいよなあ…と思っていたら、お盆を載せて押せるカートを貸し出してくださいました!これ、初めて見たけど、いいなあ。
もちろん、それでも難しい部分はお手伝いします。


お盆カート。高齢者や手足の不自由な方だけでなく、小さい子供連れの方も助かりそう。


そして、お楽しみの温泉です。
露天風呂でくつろぎながらお喋りしました。
「女学生の頃はね…」
「女学生ってもう古いのかしら?」
「じゃあ今は何て言うの?」
「ギャルじゃない?」
うーん、ちょっと違う気がするけど、おもしろいから訂正しませんでした(笑)。


夜風が心地よいテラスで翌日の予定の確認とお喋り。瀬戸大橋が見えます。



【2日目】

朝が弱い私、ちゃんと起きれるかが最大の不安と言っても過言ではなかったのですが、しっかり5時半に目覚めました。奇跡。
朝風呂も満喫しました。最高。

この日のメインは倉敷美観地区!
バスを乗り継いで向かいました。


涼しげな川舟流し


白壁の蔵屋敷、なまこ壁、柳並木など、趣ある景観を眺めながら、前日同様にのんびりと散策。

倉敷では、土井くんが事前に調べてくれていた車椅子の貸し出しを利用しました。
大きな荷物を載せて、シルバーカー代わりに押して歩いたり、休憩の時に座ったり。一台あるとなかなか便利でした。


車椅子に座ってひと休み。


商店街を通って倉敷駅まで歩き、私はここでみなさんとお別れです。
「愛知にも遊びにおいで」「そしたら一緒にビールを飲もう」など色々と声をかけていただき、とっても嬉しかったです。そして寂しい~。
ぜひまたみなさんにお会いしたい、広島にも旅行に来てほしい!と思い、帰りの新幹線では「広島を案内するならどこがいいかな…」と考えるなどしました。
みなさん、本当にありがとうございました!


・・・


私は仕事で日常的に高齢者の方と関わっていますが、病院でも訪問でも、リハビリで一緒に過ごす時間は長くてもせいぜい一時間前後。
何時間も続けて(ましてや泊まりで)、しかも外出先で関わった経験はほとんどありません。

休憩やトイレの頻度、服薬のタイミング、身体の痛みなど、色々と確認や配慮が必要な部分がありますが、私はといえば「あっそういえば」とうっかりしてしまったこともしばしば。
もちろん土井くんがしっかり目を光らせてくれていましたが。

そして、個人的に想像より大変と感じたのが、路線バスの利用です。
今回の参加者さんは、2名がシルバーカーを使用し、1名がキャリーバッグを引いての歩行。それに加え、みなさんのリュックや手荷物をまとめたカートを私が引いていました。
なので、計4つの大きな荷物を、スタッフ2人で乗せたり降ろしたりしつつ、利用者さんの乗降を見守りつつ、土井くんは全員分の料金をまとめて支払います。
背中には自分のリュックもあるし、バス内の通路は狭いし、他のお客さんでまあまあ車内が埋まっていたしで、バス内の移動がちょっと大変でした。



よかったなあ、と思ったことは、何より参加者のみなさんが本当に楽しそうにされていたこと。
「これ(旅行)があるから、リハビリも頑張れるの」、「思ったよりも歩けて自信がついた」など、とても良い表情でお話ししてくださり、私まで嬉しくなりました。

そしてもう一つ。
スマホを使いこなし、ご家族5人でのグループラインに、逐一報告を送っている方がおられました。
どこに行ったよ、ごはんはこんなだったんよ、こうやって車椅子を押して歩いたよ、等々。そのために「ちょっとここで写真撮って」とポーズをとられたり。
ご家族からリアクションがくるのを楽しそうに見ておられました。
実際に一緒に参加した人だけでなく、家族や友人など周囲の人との楽しい話題にもなるというのは、すごくいいな。今まで思いつかなかった視点でした。
そしてきっと、高齢になり思い通りにできないことも増えてくるなかで、いきいきと楽しそうに過ごされている様子を知ることができるのは、ご家族にとっても嬉しいことではないかな、と思います。


・・・


タイトルの「旅行って激ヤバコンテンツ」とは、土井くんの言葉です。
今回の旅行に参加してみて、本当にそうだな、と実感しました。

旅行を楽しむために、リハビリを頑張れる。
旅行先の情報に触れたり、準備をしたりして、何日も前からわくわくする。
当日は最高の非日常体験。
たくさんの思い出と写真が残る(高齢者の方、写真って普段あまり撮らないと思うんです)。
一緒に参加した相手と親近感や連帯感が生まれる。仲が深まる。
周囲の人との楽しい話題ができる。
「旅行できるじゃん」って、自信になる。
「あそこにも行きたい」と次に繋がる。

きっとまだまだ、プラスの効果がたくさんあると思います。



私たちのつくるデイサービスでは、旅行はたくさんのコンテンツの中のひとつ。私のやりたい本屋さんもそうです。どれも並列のイメージなんです。
「旅行ができるデイサービス」、「本屋があるデイサービス」ではなくて、あくまでもデイサービスで「何でもやる」うちのひとつ。
初めから枠や制限をつくらず、関わる人たちの本当にやりたいことから、いろんなコンテンツを生み出していきたいと思っています。

ただ、第三者に対して、これをちゃんと成り立つ事業として納得してもらうのって、難しい。
事業計画書をつくりながら、そんな壁に直面しています。
難しいけど、3人で話して話して、時には違う項目から考えてみたりして、少しずつしっくりくる部分もできてきて、やりがいのある作業だなと思います。

今晩も仕事後にリモートミーティングです。
また少し進化できるかな。楽しみだ〜



あとがきのあとがき vol.2 | 小武くん
京都合宿の記事、写真もりだくさんなのに、小武くんの姿が全然登場してないなあ。今回の記事も小武くん出てこないし。
ということで、載せちゃいます。

昼の鴨川で。大福を食べ話す私たちをぱしゃぱしゃ撮ってくれました。
夜の鴨川で。みんなで花火。なんかいい感じに撮れた気がする。エモい(?)





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