「私らしいビジネスをつくりたい、女性たちへ」
「あなたが売っているモノは何ですか?」
Cheerful Pro マーケティング・ラボ所長の伊藤のりこです。
随分間が空いてしまいましたが、「私らしいビジネスをつくりたい、じょせいたちへ」の第2回です。
今回は「あなたが売っているモノは何ですか?」が、テーマです。
このテーマを上げると、多くのビジネスパーソンは、実際に自分が販売している商品やサービスの名前を上げられます。
確かに「商品やサービス」を販売しているのですから、間違いではありません。
ただ、今回の「売っているモノ」とは、1回目の「事業の目的=企業理念」に関わる「モノ」を指しています。
かつて米国のある化粧品会社のCEOが「自分たちが販売しているモノは何だろうか?」と考えたことがありました。
その化粧品会社は、ハリウッドにある為「舞台用化粧品」が主力商品。
「舞台用化粧品」の技術を使って一般向けの化粧品としても販売していました。
もちろん、極普通のメイク用化粧品も製造・販売をしていました。
その中で「舞台用化粧品」という特殊な特性を持った化粧品は、一般向けとしてはあまり売れることなく、一般向けの販売を止めることを決め、販売中止の広告を出したのです。
収益が出ないのですから、企業としては当然の判断です。
ところが、この「販売中止」の広告を見た女性から、
「私には、顔にアザがあります。そのアザがあることで、人と会うことは当然、顔を上げることもできませんでした。ところが御社の商品を使うようになって、顔のアザを消すことができ、顔を上げることはもちろん、人と会うこと、出かけることができるようになりました。だから、販売を中止するのをやめてください。」
という手紙が届きました。
この手紙を読んだCEOは「当社は、女性に『希望』を販売している」と
いうことに気づくのです。
そしてこのCEOは「当社が販売するのは、女性の希望である」と、定めるのです。
販売中止を検討していた化粧品(ファンデーション)は、収益を求めるのではなく「必要としている人がいて、その人の生きる希望となるのなら、販売を継続する」と、改めて広告を出し、多くの女性の共感と支持を得ることができるようになったのです。
それがその会社の「経営理念」となり、今でも「女性の希望をつくる
企業」として、私たちが良く知っている企業となっています。
「あなたが販売しているモノ、何ですか?」
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