幻と夢とチケットと
2020.02.24横浜アリーナにて私の好きなバンドである”フレデリック”のライブが行われた。
いろいろな状況下の中ギリギリで行われたライブだが、私はまた別の理由で幻となったライブだったのだ。
この公演の2年程前にもアリーナ公演があったがそれにも私は行けなかった。大好きなバンドの大舞台に2度も立ち会えなかった悔しさや自分に対する嫌悪感はどれほどだったかと話したいところだが、その時の自分の精神状態の悪さも相まって無だった。
それからだろうか、自然とフレデリックだけではなくロックの類を数か月耳にしなくなっていた。それでもまぁ、約5年という年月をかけて私の体に染みついた音楽はそう拭えやしなかったのだ。
数日前に遡る。ふと思い立って先日公開されたオドループの横浜アリーナ公演の映像を見た。(リンク貼りますので是非ご覧ください)
彼らの名刺的存在な曲であり、彼らが「新しい俺らを見せたい」と言い一時期封印した曲でもある。相当な覚悟でセットリストから外したとライブ中に話していたこと思い出す。そんな時期を経験し、進化した彼らが横浜アリーナという大舞台で鳴らす姿を見てとてつもない感動を感じた。
今回話したいのはそれだけではない。私がこの動画を見て一番印象に残ったのがオーディエンスの姿だ。
皆が自由に踊り狂う姿、日常からの逃避行、目に入る舞台照明で輝く瞳
これほど幸せな空間はない。
一つのグループに、一つの音楽に、一つのリズムに目を向け耳を傾け、心を震わせ、笑顔になり時には感動して涙を流したりする姿見て、こんなに大きく直接的な共有空間はここにしかないとそう感じた。
直接集まって何かを共有するのがまだ厳しい世の中で、インターネットが普及してSNS等でいつでもどこでも繋がっていられる世の中で、このライブやコンサートといったものはとても素晴らしい文化なのではないだろうか。
踊ってない夜が気に入らないから私は治して2021.02.23に武道館で踊り狂う。そして4年後にあの空間を作り出す。行けなかった横浜アリーナのチケットは私の人生のチケットとなる。
やっぱり私は踊ってない夜を知らなかった。
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