新入社員、大切に
よく「人材」という単語をあえて「人財」という表記にしている会社さんを見かけます。
そうでなくても、募集の際には「人こそが宝」のような表現もよく見かけます。
もうすぐ4月。希望に胸を膨らませつつも不安でいっぱいな新入社員たちが入社してくる時期です。
3年3割は依然として継続
厚生労働省の集計データによりますと、平成28年の新規学卒者(大卒)の3年経過後離職率は32%ということです。俗に「3年3割」という言葉が流行りだしたのがかれこれ15年前くらいでしょうが、実は現在も継続していることがわかります。
※ちなみに、短大卒で42%。高卒で39%。中卒では驚異の62%です。
なぜ「人財」と謳ってまで採用した新卒者たちが3年足らずで3割も離職してしまうのでしょうか?
もちろん、本人たちにも原因や問題がある場合もあるでしょう。それは否定しません。新卒者たちは「社会」経験がありません。仕事に対しての認識も甘く、また目移りもすぐにしてしまうものです。
しかし、企業の採用活動や教育・配属・評価などの人事プロセスに全く問題がないかというとそうではないでしょう。適時適切な対応ができていれば減らせる退職者も増えてくるものです。何より、企業にとっては新卒入社の人材をしっかり育てることができれば長期的にはプラスです。
という訳で、少しばかり持論を展開していきます。
採用で気をつけるポイントは?
これについては色々な記事でも言及していますが、「ウソをつかない」ことが大前提だと思っています。詳細はリンクからどうぞ。
採用とは、企業にとっても応募者にとっても『ギャップを埋める場』でなければいけません。その採用の場面でウソをついていれば、早期退職に繋がる可能性は高くなります。(応募者がウソをついていれば「不合格」のリスクが高まります)
誠実な応募者を求める企業が不誠実であるという状況が発生しているとすれば、それは悲劇を通り越した喜劇に過ぎません。
例えば、「残業は月20時間未満です!」と聞いて入社した会社が毎月80時間も残業させていたら当然退職します。
移ろいやすい気持ちを引き留めるために何があるのか
せっかく数ある企業の中からせっかく入社してもらった以上、その人材を育てて活躍してもらうのが一番いい。
しかし、採用の場だけですべてを伝えることは現実的には不可能です。
であれば、やはり入社後のフォローをどうするかという部分も非常に大きなウェートを占めることになります。
前述した通り、若者というのは気持ちが移ろいやすいものです。友人の話を聞いてしまえばすぐに目移りしてしまうもの。そういう純粋さがパワーになっている面もあるので一概に悪いとは言えません。
しかし、そういう若者たちに対して企業はどう対策を取るべきでしょうか?
「もっと現実を見ろよ。お前なんてうちを辞めたところでどこに行っても使えないぞ!」とでも言えばいいでしょうか?
そんな発言をしてしまえば、間違いなく退職に繋がるでしょう。
一概に言えるものではありませんが、個人的には「その会社に残る」という選択肢をどう与えるかが重要だと思います。移ろいやすい若者の気持ちを引き留めるための「何か」を「うまく」提示してあげることが必要になります。
そのためにも、常日頃からのコミュニケーションや抱えている課題や目標などをうまくヒアリングしてフィードバックしてあげる必要性があります。
さらに言えば、「〇年後の自分」をどこまでうまく見せてあげることができるか。
ここら辺についてはまた次回の記事で深掘りしてみようと思います!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?