IT業界の人材不足は本当?なぜ不足している?
IT分野に絞ってお話しますが、この業界も例外なく人材不足って言われ続けています。
プログラマー・エンジニアの採用に力を入れている会社も散見しますが、採用に困っているわりにはハードルを高く設定しているケースも多いと感じているのは私だけでしょうか?
似たような業界構造の他の技術系業界だとポテンシャルや意欲で判断され入社に至ることも多々あります。
他の業界だと普通エースになりうる40代後半もIT分野だとお荷物的な雰囲気が漂ってきます。
同業界内であれば職人として引き抜きなどもあり転職も十分にできます。
対して、IT業界でいうと、まずは経験者といキーワードが出ます。
予算のあるなしに限らず、経験者採用が基本として設定されます。
ちなみに、40代以上のSEの方の転職活動は苦戦必至といわれているぐらいで35歳から高年齢扱いを受けることも。。。。
なのに人材不足と言われているので、IT業界の風潮には疑問を持ちざる得ませんね。。。
しかし、地方と東京とではこのIT業界の採用基準も違ってきます。
地方は案件そのものの数が少ないので、ロースキル案件ばかりになる傾向があります。そうなると技術力を必要としないテスターなど仕事は誰でも出来るので単価が低い若い人が優先的に扱われ、年齢が上がるにつれ不利な状況になっていきます。
また、そのような状況はエンジニアとしての経験も積めずにスキルが身につかないということにもなります。
東京の場合には案件が地方と比べて豊富な分、ロースキル案件しかないということは無いので状況が違ってきます。
年齢による制限は比較的緩やかです。
但し、大前提として景気が良い時と限られます。
30代半ばから高年齢扱いそのものが、良いか悪いかはさておき、市場価値は下がるのは事実です。
一番の要因は給与(報酬)の問題だと推測しています。
年齢が高いと経験値も高いということになるのでおのずと給与も高くなります。
そうなると、雇用する側としては単純なプログラマーとして給与の高い人材を割り当ててしまうとコスト高で受注金額次第なのですが、損益上は不利になります。。
また、経験値が高くても、プログラミングなどの仕事を捌くスピードには限界があります。
IT業界はウォータフォール型開発がスタンダードとなっており、その仕組みの利点を活かし工程の分業体制確立されており、リソースの柔軟性が必要な製作工程を外注することにより上層が儲けるシステムになっています。
従って上層以外の開発市場では製作工程の需要が強まることになります。
外注は発注側にとって安い方が良いに決まっています。
(品質も当然、求められますが。)
このような要因で高年齢で高いプログラマーよりも若くても安いプログラマーが好まれるのです。
また、高くないスキルでもそれなりの開発が出来てしまうというフレームワークやAPIなどの高機能化という点もあります。
そうなると、あらいゆるスキルの層と競合していくことになるので、プログラムスキルだけの戦いにしてしまうと勝ち抜くが難しくなってきます。
このようにプログラマーの需要と供給の仕組みは、シンプルすぎるほどシンプルにコストの問題と比例しているというのが分かります。
高年齢でも安ければ市場(現場)で仕事ある場合もあり、普通に60代でもバリバリ現役プログラマーは実在しますし、信用を得さえすれば年齢のよる採用ハードルが高いIT企業でもに入社することは可能です。
要するに人手不足と言わず人材不足と言っているのがポイントで無駄なく使い勝手の良いリソースを確保したいだけということになります。
これからITの世界に飛び込む人は、競争意識が無い状態で入ってしまうと、かなりしんどい思いをするのではないかと思います。
加齢による体力や学習(キャッチアップ)能力の低下とマネジメントの問題を感じている採用側の視点は引き続き変わらず、高年齢による制限問題はまだまだ改善されないのではないかと思います
と同時に構造的な人材不足も当分は改善されず、この層の供給過多は当分続くだろうとも思われます。
年齢制限の対処法としては、上流設計者にポジションチェンジか現場の最前線ではないエンドのSE担当として入ってしまうなどがありますが、純粋なエンジニアとしてのキャリアでは無くなります。
あとは、フリーランスや起業という手段もありますが、年齢制限の問題を根本的に解決できているわけではありません。
採用視点の場合には一時的なリソース確保という考えは避け、柔軟性を伴った戦略的な中長期なビジョンは必須です。
でないと、延々と人材不足と言い続けることになりかねません。
まだまだ現役で戦えるのに年齢制限でお困りの職人エンジニアさんへ。
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