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幸福の黄色いバナナ

はびーび

先日、私が関わっているプロジェクトの関係で、書類へのサインを求めて、あるヨルダン政府省庁の次官の部屋を訪ねました。

部屋に近づくにつれ、何やらその次官の部屋からたくさんの人の笑い声が聞こえてくるのです。

一体なにごとかと部屋を覗くと、

「よぉ、はびーび、おはよう、
 まあ入って入って」

と促され部屋に入ると、6-7人のヨルダン人職員が黄色い物体を手に談笑しています。

バナナ。

ふと部屋の中央のテーブルに目をやると、一体誰が買ってきたのか、何房あるのかわからないほどのバナナが置かれています。バナナ好きの「ミニオンズ」でもこんなに食べられんぞ、というぐらいの量がありました。

ちょうど、下のような感じのやつです。

Photography by PP1, Shutterstock.

バナナ・パーティー?
こんな週明けの朝から、一体何をしてるの?

私の問いに、次官が一本のバナナを差し出しながら言うのです。

いわく、

「はびーび、サル痘って知ってるか?
 最近流行ってるらしいぞ。
 まだよくわからんが、ヤバいらしい。

 それでな、サルといえばバナナだろ?
 アイツらが食べてるモノを食べておけば、
 きっとサル痘も防げると思わないか?

 だから、バナナはいわば
 サル痘の予防接種みたいなもんだ
 
 はびーびも一本、いっときな!」

なに、その理屈!?

みんな笑っているところを見るとシャレでやっているのがわかったので、

「あ、そう思って朝食でバナナ食べてきたところ。これで2本目だから、もう安心だね」

と返すと、

「おいおい、はびーび、
 2本目は一カ月後でないと効かないんだゾ」

だの、

「1日で2本?どうやって手に入れた!?」

だの、

「イギリス産かアメリカ産しかダメらしいぞ」
「これ、ヨルダン産だからダメだわ~」

「常温ではダメなんじゃなかったっけ?」

「子供にも食わせたのか!?」

最後に次官から、悲痛の叫びが。

「余って棄てるのもったいないし、
 タダであげるから持って帰って〜!」

とっくに仕事が始まっている時間なのに、省庁のトップと職員がバナナ片手にやけに盛り上がっています。

聞けばこのバナナ、次官がウケを狙ってわざわざ早朝にマーケットで買ってきたのだそうです。私の持ってきた書類には見向きもせず、この量のバナナをいくらで買ったのか、バナナを車に載せたり車から降ろしたりするのがいかに大変だったかを次官が懇切丁寧に教えてくれました。

この人たち、長生きするだろうなあ。。

もともとそれほど緊張感のない政府省庁での仕事ですので、このような雰囲気が許されるのでしょう。

それでもこの感じ、この雰囲気、私は好きです。

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Noteに久しぶりに帰ってきました。1カ月ほど離れるつもりが、あっという間に2カ月も留守にしてしまいました。

また皆さんのお話にも寄せて頂きます!

はびーび
大学を出てから駐在員として主に海外で仕事をするようになりました。現地の人たちと日本の「常識」の違いに振り回される日々ですが、ここでは異文化理解や異文化コミュニケーションの観点から日々思うことを書いていきます。