今日も競馬はよそう?! 第13話:日本ダービー

都内はあいにくの雨模様であるが、リバウンド警戒期間が明けて初めての週末である。さまざまな制限がなくなり、
居酒屋も繁盛している様子で賑やかな声が聞こえる。
「久しぶりですね」
喜屋武さんも年度末からGWにかけ、忙しかったようで、久しぶりの飲み会である。
「いやー、やっぱり賑やかなのはいいですね〜」
少し痩せたかと思ったが、元気な様子
「競馬の調子はどうですか?」
「先週は、ちょっと欲を出してしまいましたかね(ゲフッ)」
苦笑いとゲップらしきものをしながら、また、レーンの馬を頭で買っていたそうで、
ハズレはしたが、ちょっと自慢げである。
「喜屋武さんがいうところの腕が達者ってやつですね」
「今年もそろそろ大きいところで勝ちますよ」
「ダービーも乗りますよね。青葉賞2着馬ですかね」
「軽視は禁物ですよぉ。是非〜押さえておいてください」
確かにダービー出走馬なので力はある。鞍上乗り替わりで魅力的にも映る。
「川田は〜今回ダノンベルーガに乗りますが、オークスみたいに、外人騎手に走られるかも知れませんね」
「流石に今回の選択は合ってるんじゃないですかね。皐月賞と今回は仕上がりが違うようですし」
「騎手は調教から乗ったりするので、調子の良し悪しもよく〜わかります」
否定するわけではないが、喜屋武さんも押しの弱いところがある。素直にダノンベルーガのことは認めているようである。
「で、結局喜屋武さんは何から買うの?」
「ダービーはあまり荒れないので、イクイノックスとドウデースですか。このあたりを1、2着で買いたいですね」
馬連で買えば一点である。素直にそれを買えばいいところであるが、喜屋武さんは三連単である。それにしても馬名については、発音が難しいのは自信なさそうに適当である。しかももうツッコミを入れる気もない。
「3着候補はどうなの?」
「まあ、皐月賞馬には敬意を表して〜まあ、押さえますが。面白いところは、毎日杯のピースオブエイトと青葉賞勝ちのプラタリアですかね。3枠の馬が面白いですね」
「3枠ね。なんかあんまり人気なさそうですね。毎日杯からの直行って去年のシャフリヤールもそうだとか」
「そうですね。まあ、1着になると困るんですけど(グフっ)しっかり仕上げてくると思いますよ」
どうもゲップではなく、苦笑いのようである。
「他はいますかね」
「後は1番の馬ですね。馬もいいタイムで京都新聞杯勝ってますからね。鞍上の岩田未来も、そろそろG1勝ってもいいんじゃないんですかね」
「いきなりダービーですか。不思議でないですが、リーディング上位なのに確かにG1未勝利なのは不思議ですね」
騎手によっては、勝利数に比べやたらとG1を勝ったりする騎手もいる。ダービーだけに角田晃一のジャングルポケットを思い出すが、その後もヒシミラクルなどクラッシックを賑わせた馬に騎乗していた。まあ、岩田未来は若いので、これからであろうが、ダービーでいきなりもドラマチックである。
「そんなところですかね」
「まあ、後は当日様子を見て、こぼさないように買いたいですね」
「じゃ、こっちからですが、ジャスティンロックってどう?」
あまり、気にしている馬ではないようで、馬柱表を見直している。
「2頭いますな。どっちですかね」
「ロックの方ね。ロック」
アスクにジャスティンそしてマテンロウと冠名をつけている馬主の2頭だしが多い。シルクの馬も2頭出し。馬主は名誉なことなのだろう。
「どちらも皐月賞惨敗で人気を落としていますけど、ロックの方は、東京で面白いかも知れませんね」
前向きな発言である
「そうなんですよね。松山なのもいいんですよ」
「私はデムーロの方がいいと思いますけどね。グフっ」
でかいとこほどデムーロのような気もするが、馬とセットで今回は松山という思い。
「こっちも決めましたよ。資金もないので、枠連勝負にします!」
「枠連、そのうちなくなるんじゃないですかね。グフっ」
「いや、サインじゃないですけど、結構ニーズはあると思ってますよ。からなず8枠までだし」
少し馬鹿にされたような気もするが、結局は馬券スタイルなのだとも思う。自分のように適当に買うのが一番ダメだとの思いですが、ここは、応援馬券にしたい。
「まあ、当たればいいですけど、配当も低いですからね。まあ、ダービーは硬いですよ」
確かにその通りである。いつもの通り色々考えてしまうのであるが、最後は、変な欲との戦い。馬券のリターン以上にこういう予想プロセスというか意地が出てしまう。ダービー素直に買いたいところであるが、人気を絡めて勝負したい。



ー今週の予想/日本ダービー(東京優駿)ー

◎ 12 ダノンベルーガ
○   5 ピースオブエイト
▲   6 プラダリア
△ 11 ジャスティンロック
穴 1 アスクワイルドモア 

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