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太陽熱調理器の自作2号機に悲劇が

先週、私は太陽熱調理器の自作機(2号機)の作り方を書いた。この自作2号機は、主要パーツはほぼ全て普通だったらゴミ箱に捨てられてしまうであろうゴミ同然のもので作ることが可能なため、製作費500円以下(ワンコインでおつりがくる)というコスパの良さを誇る。その上、サイズがインスタントの大盛りの焼きそばの容器とほぼ同じサイズのため、置き場所に困らないコンパクトさを実現している。取り扱いも至って簡単である。唯一の欠点は、真夏でもお湯を沸騰させるだけの出力が得られないという、まぁちょっと残念なところもあるけどカワイイ子である。それで私は親しみを込めて「ワンコ2号」なんて呼んでいたりするのだが、インスタントコーヒーを飲む分には、このワンコ2号で十分である。
そのワンコ2号の作り方を書いた時に予告していた、このワンコ2号に起きた悲劇について今回は書きたい。

私のワンコ2号に対する愛着

とにかくワンコ2号は私にとって愛着がある太陽熱調理器である。

私は「エコ作」という名前の太陽熱調理器を買って持っている。このエコ作は雑誌で取り上げられたこともあるそうで、それなりに有名な太陽熱調理器である。そのキャッチフレーズに「焼き鳥が焼ける太陽熱調理器」とある通り、エコ作で手羽元を煮込むと軟骨までホロリととろけて美味しく仕上がる。
ところで、このエコ作は真空管の中に入れたものを温める構造になっている。そのため、1度エコ作を使ったら、真空管の中が十分に冷えてからでないと次の料理を作ることができないという欠点があった。十分に冷えないうちに冷たいものを入れてしまうと、真空管にヒビが入ってしまって使い物にならなくなってしまうのだ。
その点、ワンコ2号は非力ではあるが、エコ作の良きサポーター役になってくれる。というのも、ワンコ2号が頑張って作ったお湯は(沸騰はしていないものの)料理をし終えたばかりのエコ作に入れることができるくらいには温まってくれているからだ。
忠犬ワンコ2号といったところだろうか。もしエコ作を持っている方は是非、ワンコ2号を作って併用してみて欲しいところである。

私の自作機は今のところ、このワンコ2号から進化させる形で開発している。例えば、焼きそばの容器の底にあたる部分をくりぬいただけの「ワンコ2号(改)」なるものを作ってみたことがある。これを大きいほうのニトリのスキレット(500スキではないほうのニトスキ)に乗せると、何気にシンデレラ・フィットしてくれる。
冒頭の写真は、そのニトスキにワンコ2号(改)をセットして、油揚げにチーズを乗せたものを焼いている様子である。写真でもわかると思うが、程よくチーズが溶けてくれている。ワンコは実にカワイイ子だ。
こんな写真を公開すると、恐らく世間の皆様の中には「太陽の熱でステーキを焼いて食べたいよなぁ」なんて思う人が出てくると思う。ただし、そこは所詮ワンコである。非力でカワイイ子に、ステーキなんてゴツいものは、キツいだろう。目玉焼きやスクランブルエッグだってワンコにはキツいだろう。

なお、現時点ではゴミ同然のものをメインで使っているが、正直ニトスキにワンコ2号(改)を乗せて…というのは、一頃かなり騒がれた環境ホルモンの問題などを懸念しないわけでもない。
ましてや私はバセドウ病を抱えている身の上である。ドナ・ジャクソン・ナカザワという日系アメリカ人の書いた『免疫の反逆』という本によると、カップ麺の容器や缶詰などは自己免疫疾患を引き起こす要因になりうるという(バセドウ病は自己免疫疾患の1つである)。脱線承知で書いておくが、もし何らかの自己免疫疾患をお持ちの方は、この『免疫の反逆』という本を一読されることをオススメしたい。
ともかく、とりあえずの実験としては、これで良いだろう。タダでさえ小さなワンコにそんな小さなことをビービー言うほうがストレス溜まってバセドウ病の症状に悪影響が出るかもしれない。

こんな具合に、それほど愛着あるワンコ2号である。かれこれ3年以上は使っているワンコ2号である。
そのワンコ2号に悲劇が起きたのだった。

ワンコ2号に起きた悲劇

百聞は一見に如かず。私がウダウダ書くよりも、これを見たほうが手っ取り早いだろう…

ワンコ2号の場合、集めた太陽の熱で缶の中を温める構造なのだが、集めた熱が逃げないようにラップで覆っている。
そのラップが風にあおられて、めくれ上がってしまったのだ。写真は、そのめくれ上がってしまった状態を写したものである。

次回予告

これでは集めた太陽の熱が逃げてしまう。あまり中のお湯は温まっていないかもしれない…。
そんな不安を抱きつつ、缶を取り出すと、思いのほか缶は熱くなっている。いつも通りインスタントコーヒーに最適な温度だ。その瞬間、私の頭の中に次なるワンコ3号の構想が閃いたのだった。ほんと「失敗は成功の母」とはよく言ったものだと思った。
この自作太陽熱調理器シリーズにおける次回は、そのワンコ3号の構想について書く。私としては毎週金曜日に自作太陽熱調理器の話を書いていこうと思う。それを読んで土日にでも実際に自分で太陽熱調理器を作ってあれこれ試してみてもらうことで、より良い太陽熱調理器を生み出していくことができればと思うからだ。私のアイディアをもとに「やってみた」「こんな具合に改良した」というnoteが増えることを密かに期待している。

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