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さるぶつ道場 円運動4解答

回転板上で物体がすべることなく倒れる条件

 問題はこちらです.

 物体は摩擦力向心力として,角速度 $${\omega}$$ の等速円運動をする.物体の加速度の大きさは $${r\omega^2}$$ ,向きは円の中心方向なので,回転板上で物体とともに運動する観測者から見ると,図のように,物体には $${ F=mr\omega^2}$$  の大きさの遠心力がはたらくように見える.

(1) 物体とともに運動する観測者から見ると,物体にはたらく静止摩擦力 と遠心力 がつりあっているので,

$$
\begin{array}{}
R-F&=&0\\
R&=&F\\
&=&mr\omega _0^2
\end{array}
$$

(2) 遠心力を $${F}$$ ,最大摩擦力を $${R_0}$$ とすると,物体がすべり出す直前は, $${F=R_0}$$ なので,

$$
\begin{array}{}
F&=&R_0\\
mr\omega_1^2&=&\mu mg\\
\omega _1&=&\sqrt{\frac{\mu g}{r}}
\end{array}
$$

(3) 物体が倒れ始めるとき,垂直抗力 $${N}$$ の作用点は図の点Pに達する.点Pのまわりの重力と遠心力の力のモーメントを考えると,

$$
\begin{array}{}
W\cdot \frac{b}{2}-f\cdot \frac{a}{2}&=& 0\\
mgb-mr\omega_2^2a&=& 0\\
\omega _2&=&\sqrt{\frac{b g}{ar}}
\end{array}
$$

(4) すべることなく倒れるためには,$${ \omega_1>\omega_2}$$ であればよい.

$$
\begin{array}{}
\omega_2&<&\omega_1\\
\sqrt{\frac{bg}{ar}}&<& \sqrt {\frac{\mu g}{r}}\\
\mu&>& \frac{b}{a}
\end{array}
$$

 剛体がすべり出すことなく倒れる条件は,下の動画を参考にしてください.


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