시작(はじまり) 「ハングル書芸、はじめました」その1
はじまりは偶然だった。
1年前の1月末、ツイッターで韓国のハングル書芸家チェ・ルシア先生のオンライン講座の募集を見たのがきっかけだった。「ハングル書芸」って何だか面白そうだな、と何気に「いいね」を押し、あとで申し込もうと思いながらそのまま何日か過ぎていた。
主催者さんのアカウントで「定員まであと残り1名です」というツイートを見たのは、オンライン講座の前日の夜だった。あ、もう明日?え、残り1名…?もう定員埋まっているだろうな、早く申し込んでおけばよかったと後悔しながら問い合わせをしてみた。幸運なことに募集は締め切られていなかった。滑り込みセーフで私は20人目の参加者となった。
(参照記事)
「今話題の「ハングル書芸」の魅力とは? 日本12地域を旅するオンラインイベントを開催するルシアさんのワークショップイベント体験」
そもそも「ハングル書芸」の「書芸」とは一体何なのだろう。
筆で字を書く、いわゆる「書道」のことだ。先生の説明によると日本では「書道」、中国では「書法」、韓国では「書芸」と呼ぶという。アジアの三カ国で呼び方に違いがあること、韓国では書道を芸術とみなしていることが分かり、興味深かった。
コロナ禍の中、ZOOMで開催された同オンライン講座がきっかけとなり、私はルシア先生に「ハングル書芸」を習うことになった。
ハングル書芸の予備知識と言えば、オンライン講座で先生が説明してくれた、宮体と板本体という2つの書体がある、という程度のものだったし、まったくの素人である私が習いはじめるにはかなりのハードルの高さがあったはずなのだが、ルシア先生と話をしているうちに「とりあえずはじめてみれば、なんとかなるだろう」そんな気持ちが生まれたのだった。韓国語を勉強しはじめたときと同じように、地道に続けていけばなんとかなるだろう、と。
レッスンをはじめてすぐ気が付いたが、ハングル書芸は非常に奥が深い世界で、一筋縄でいくようなものではなかった。でもときには、なにかをはじめるのに勢いというものの力を借りてもいいのかもしれない。
昨年2月中旬からスタートした、ハングル書芸ZOOM個人レッスンも次回で24回目を迎える。韓国在住の先生にZOOMでハングル書芸を習うことになるなんて、1年前の私は想像もしていなかった。出会いときっかけ、好奇心。そしてほんの少しの勇気があれば、何歳になっても何かをはじめることはできる。
ハングル書芸をはじめてから起こった出来事や感じたことを少しずつ、このnoteに綴っていきたい。
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