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オケアナリオ・リスボン

春は水族館…というワケでもないんですが、昨年春はフランス国立海洋センターに行ったので、今回はリスボンのオケアナリオを堪能してきました。というか、私としてはリスボンに来たら絶対はずせない水族館です。
館内が暗い上、相手は動き回る魚なので、シャッタースピードを稼ぐためには目いっぱい感度を上げるしかありません。そんなワケで、写真はけっこうノイジーで画質は良くありませんが、そこはご容赦くださいませ。

入館して最初に入るのが、この『特別展』Forests Underwater。日本の水景クリエーターである故・天野尚氏による世界最大の淡水アクアリウムです。2015年から続いている「特別展示」ですが、天野氏の最後の作品になったこともあり、常設化するんじゃないかと思います。7年前に訪れた時に比べ、ちょっと水の透明度が落ちたような気が…。なかなか手入れが難しいのかも知れません。
とはいえ、水にたなびく多種多様の水草の森と、そこを泳ぐ小さな魚たちを眺めているとホント癒されます。もう、ここだけで丸一日すわっていられるぐらいですが、はるばるリスボンまで来たからにはメインの大水槽を見ないワケにはいきません。

というわけで大水槽の方にやってきました。
水槽の容積としてはフランスの方が大きいワケですが、やっぱりこちらの方が見ごたえがあるように思います。何が違うんだろう…と考えながら眺めていたところ、閃きました💡
どちらもメインの大水槽が真ん中にドーンとあって、それを四方八方から眺められる窓がたくさんある…という構造は同じなんですが、フランス国立海洋センターでは水槽越しに別の窓が見えてしまっていたんですよね。そこから覗いている人の姿だけでなく、その背後にある非常口の緑のランプまで見えちゃったりして。でも、このオケアナリオではそれがない。たぶん岩場の配置とか個々の窓の位置関係とかが熟慮されているんだと思います。そしてそのおかげで、同じ大水槽でも場所によって見える景色がぜんぜん違う。広々した場所もあれば、狭い岩の隙間を覗き込むような場所、ジャイアントケルプが林立する場所など色々で、それぞれの場所を好む魚の種類も違っています。ホントよく考えられている。つくづく、水族館は水槽が大きければいいってモンじゃないなと思いました。
ちなみに、ここは大阪の海遊館と同じ人の設計だそうです。私は海遊館にはまだ行ったことないので、いつか見に行きたいですね。

大きなピクチャーウィンドウの前に立つ子供とマンボウのツーショット。特に気に入った一枚です。縦位置が続いてゴメンナサイ。
さて、この大水槽の周囲にも小さな展示室がいくつもあって、一部は屋外になっている所も。

ここでも子供に人気のチンアナゴ
遠目にはワカメか何かの切れ端が漂ってるように見える、タツノオトシゴの一種
屋外になっている海鳥のコーナー
ラッコの泳ぐのが意外に速くて、巧くピンを合わせられない😅

あと、ここの水族館の給餌タイムは、人が大水槽に潜って個別にエサをやるようです。岩場などが多く作られていて水槽の中が複雑なので、フランスみたいに大きな箱でいっぺんにエサを撒くと、食いっぱぐれる魚も出てしまうのかな。

この日は午前10時の開館と同時に入館して、午後3時ごろまで館内で過ごしたのですが、春休みという時節柄か午前中は子供の団体が多く、人混みと子供の嬌声でちょっと疲れてしまいました😅 お昼時を過ぎるとずいぶん人の数が減ったので、もしかすると午後から入館する方がノンビリできるのかも知れません。また行く機会があったら、今度は午後やや遅めのチケットを取ろうと心に決めた次第でした。