光の舞台の裏に影の日常
昨夜の試合の帰り。
電車の中で足元のカバンを眺めているうち、試合後の移動中にはしょっちゅうなのだが
「プロレスラーは旅芸人」
という感傷にやけに強く襲われた。
光の舞台の裏に影の日常。
その落差にこそ魅力がある。
かつて在籍したWWEでは
「スーパースターたるもの、常日頃からスーパースターたれ」
という方針だったが、オレはそうは思わない。
そんなものは真のスーパースターだけでよろしい。
そして、そんなレスラーはどの時代にも数えるほどしか存在しない。
ザ・ロック、ストーンコールド、HHH、アンダーテイカー、HBK
それくらい。
亡くなったベノワさんも、エディも、リングを降りれば普通の人だった。
醸し出すオーラの凄さは別として、ごく普通の者として生きていた。
そして、プロレスの世界で生きる者のほとんどが後者である。
そんな彼らの生き様にこそ、普通の者として生まれた我々はより強く共感できるのではないだろうか。
オレがプロレスについて何か書くとき、書きたいことは常にそのあたりなのだ。
そんなエピソードの数々は、普通の者として生まれついた者の魂に必ず響く。
読むだけで、必ず魂がかっこよくなる。
オレは増やしたいのだ。
そんな魂を。
この世に。
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