見出し画像

個性を活かして自信をみつける!障がい者雇用を進める、特例子会社「BuySell Link」とは

「株式会社BuySell Link(以下、バイセルリンク)」は、障がいを持った方の雇用を推進しているバイセルのグループ会社で、バイセルの全商品が集まる船橋ロジスティクスセンター(以下、船橋ロジ)にあります。

船橋ロジには毎日6,000点を超える商品が届き、着物・切手・古銭・宝飾品など多種多様な商材の管理、販売を行なっています。

そんな船橋ロジで、障がいのある方がどのように活躍しているのか?今回、バイセルリンクの皆さんに直接お話を伺ってきました。
(※写真撮影時のみ、マスクを外しています。)

DSC08168のコピー

◆プロフィール
服部さん(写真左):2019年にBuySell Technologiesへ新卒入社。2020年下期からBuySell Linkの立ち上げに携わり、2021年1月の設立と同時に事業部長に就任
大栁さん(写真中央):高校卒業後、2021年5月に入社した最年少18歳
Mさん(写真右):2020年11月より約半年間勤務し、幅広い業務を担当

障がいがあってもより働きやすい環境を目指して、特例子会社設立!

―早速ですが、バイセルリンクはどんな会社なのでしょうか?

服部:バイセルリンクは、障がい者雇用を促進するために生まれた会社です。現在16名の障がいを持つスタッフ(以下、リンクスタッフ)と、サポートスタッフ5名で業務にあたっています。
主な業務としては、買取した切手の仕分けや台紙貼り、色石の仕分け、ブランド品のメンテナンス、他にも船橋ロジ内で対応できそうな仕事は随時相談を受けて、調整しています。

―なぜ、バイセルリンクが設立されたのですか?

服部:設立以前は、ここ船橋ロジ内で障がい者も一般社員と同じ職場内で業務を行っていました。しかしバイセルの規模が拡大していく中、障がい者の法定雇用率を達成できるスタッフ数の確保や、業務上のサポート対応が難しくなってきており、障がい者への配慮がなされた「特例子会社(参考:厚生労働省)」を設立しようと、2020年夏ごろに動きだしました。
2021年1月に設立、3月に特例子会社認定を受け、今ではバイセルグループの障がい者雇用率は約3.38%になっています。

DSC07625のコピー

―服部さんはバイセルグループ最年少役職者ですが、どのような経緯で就任されたのでしょうか?

服部:正直、『なんで私?!』と感じて不安もありましたが、こんなチャンス無いなと思って引き受けました。
声を掛けていただいた理由としては、バイセルリンク設立以前に障がい者社員のサポートを担当していたことと、個人的にも障がい者との接点があったことも関係しているかなと思っています。
学生の頃は体育の先生をめざしていて、実習の一環で就労継続支援B型の施設に1週間程行く機会があったり、私の弟が病気を患って後天的に身体障がいを持ったこともあって、障がいは結構身近というか、何の偏見もなく、苦手なことが少し多いだけだと思っています。

社員一人ひとりと対話して、個性と業務のマッチングを図る

―大栁さん、Mさんはどうしてこのバイセルリンクを選んだんですか?

大栁:2週間バイセルリンクで実習してみて、職場の雰囲気がとても良くて、仕事内容も自分に合ってて、ここで働きたいと思いました。仲間と協力してお仕事するのが、高校よりも楽しいです!!(熱)

M:実習を通して、職場の雰囲気が明るくて、困っても相談しやすい環境だと思ったからです。実際、入社してみて仕事内容も合うし、皆さん気にかけてくださって、沢山の人とお話できています。
以前勤めていた会社には、通勤することも難しかったのですが、今は毎日行きたいとすごく思える場所ですね。

DSC07920のコピー

―スタッフのお二人から、「職場の雰囲気が良い」とのことですが、なにか工夫されているのでしょうか?

服部:職場環境としては文字の大きさや座席の向きに配慮したり、リフレッシュする時間を設けたりはしていますが、一番はリンクスタッフ一人ひとりをよく観察して対応するようにしていることでしょうか。
朝挨拶の声が出ているかとか、目がきちんと合うかとか。気持ちのアップダウンが大きい方も居るので、朝の様子は大丈夫でもランチ後には『あら?』と感じることもあります。声掛けして調子がよくないようであれば、事務所内の面談室でより詳しくお話を聞いたり、作業のサポートをしっかり行なったりしています。
また月に1度は全員15分程度の個人面談を行なって、体調や家庭環境までお尋ねしてます。ほぼ先生です(笑)

DSC08241のコピー

商材ごとの複雑な業務を解体、連携!

―大栁さん・Mさんの担当されてるお仕事について教えてください。

大栁:切手の台紙貼り、色石仕分け、ダンボール解体、着物の仕分けなどを勉強しています。
好きな仕事は切手の台紙貼りと、宝石を色や種類によって選り分ける作業です。まだ1人で作業するのは自信が無いですが、知らなかったことを日々知れるのがとても楽しいです。

DSC08220のコピー

M:切手の台紙貼り、仕分け、ダンボール解体、色石仕分け、テレカ仕分け、着物のたとうし抜きなどを行なっています。
私は1点に集中する仕事は、過集中になりすぎてしまって得意ではないので、切手やテレカの仕分け作業が好きですね。額面より高く販売されるプレミア切手を見分けられるようになると成長を感じられますし、作業したものがそのまま社外へ販売するものになるので、責任を持って取り組めます。

―かなり幅広い業務があるんですね。

服部:そうですね。全てを任せるのが難しい業務でも、流れを1工程ずつに細分化していくことで、リンクスタッフが作業しやすいように調整できます。
例えばお買い取りした切手がダンボールで届いた場合、①ダンボールを開けてコンテナに移す、②切手を額面ごとに仕分ける、③切手を台紙に貼る、といった作業に分解できます。
船橋ロジには人手が必要な作業がまだまだ沢山あるので、各部署と連携してリンクスタッフが携われる業務をもっと広げていきたいと思っています。

画像8

―服部さんからみて、リンクスタッフの方ってどんな印象ですか?

服部:スタッフの方はこのお二人のように、すごく真面目だし、心優しい方ばかりです。修正のお願いをした時も、気を悪くせずに素直に受け止めてくださる方ばかりで、『これからも一緒に頑張っていこう〜!』って思いますね。
リンクスタッフは皆さん障がいの程度も得意分野も違うので、体を使う作業が良いのか、1点に集中する作業が良いのかなど、仕事の振り分けを調整しています。基本的には午前と午後で仕事内容を変えて飽きないようにしていますが、中には6時間ずっと切手を貼り続けても、全然苦にならない方もいます。船橋ロジの大切な戦力として活躍していただいてます。

DSC08241のコピー2

―休憩時間はどう過ごされてるんですか?

服部:最近、ランチを皆で一緒に食べるようになりました。前日までに頼んでおくと職場に届けてくれるんですよ。作業中はスタッフ同士であまり会話しないので、良いコミュニケーションの場になっています。

DSC08393のコピー


自信を見つけて、自立をサポートできる場所へ

ー今後はどんなバイセルリンクにしていきたいか、皆さんの目標を教えて下さい。

大栁:色々な種類の仕事があるので、「ミスなく・丁寧に・効率よく」できるようにがんばります。

M:バイセルリンクに入社して、自分から他の方へ積極的にコミュニケーションが取れるようになりました。
今後は自分の仕事をこなすだけでなく、リンクスタッフに信頼してもらって、みんなをサポートでしたり、仕事を教えたりできるようになりたいと思っています。

服部:リンクスタッフの中には、現状自信を持ってない人が多いんです。だから、バイセルリンクを「自信を見つけられる場所」として使ってもらいたいですね。船橋ロジでは商材ごとに多彩な業務があり、どんな個性の人にも合う仕事が見つかると思います。自信をつけて、社会的にも自立できるようになってほしいです。
会社としては、リンクスタッフが従事できる業務を船橋ロジ中に拡大することと合わせて、大栁くんと同じ高校卒の方を中心に、採用も活発に進めていきたいと考えています。より多くの部署から『リンクがいないと困る!』と言われる存在になれるよう頑張ります!

DSC07930のコピー


バイセルリンクの皆さんの楽しそうなオーラに大変癒やされる取材でした。今後も引続き、バイセルの裏側をお届けいたします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?