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元気に学校に行く、それだけでマル

今朝は娘がランドセルを忘れて登校してしまった。上履きや体育着などが入った手提げバッグはばっちり持っていたのだが、本人も送り出した私も気づかず。見送った後、リビングで掃除機をかけていたところ、ランドセルが置いてあることに気づき、思わず笑ってしまった。「えーー?!ランドセルわすれる〜(笑)?」すぐ娘に電話をかけるも、もう学校に到着したのかつながらず。急いで自転車を漕いで学校へ向かうと、校門の手前50メートルあたりで息子の姿が。恥ずかしながら彼はちょっと遅刻が多く、遅刻確定の時間帯、もう誰もいない道をマイペースに歩いていた。ちょうどよかったので、妹のランドセルを彼に託した。ランドセルを忘れようと、遅刻しようと、母は二人が学校に行ってくれるだけでマルです。

最初の緊急事態宣言により、4〜5月の間、春休みから続き学校は長いお休みとなった。6月あたりから1日置きの登校が再開し、7月からようやく毎日登校になった。この頃、娘は前と同じようには学校に行けなくなってしまった。朝、登校する時間になるとお腹が痛くなったり気持ち悪くなったりしてしまうのだ。自律神経の問題だろうとすぐに思った。長い休みの後に1日おきの登校、今度は毎日登校でさらに6時間授業の日が続く。この変化に本人の心と体がついていけないのだ。ランドセルを背負って玄関まで行くも、不安と不調で泣き出して足が止まるということが続いた。最初のうち、私はなるべく丁寧に寄り添った。

「体調が悪いのはおかしいことじゃないよ。体が自分のことを守ろうとしてるんだよ。大丈夫だよ。」と言って、ゆっくりおしゃべりしたり、気分転換に付き合った。だいたい不調は通常家を出る時間をピークに、そんなに長くは続かない。2時間目のあとに20分の休み時間があるので、3時間目の授業が始まるまでになんとか登校できるよう、一緒に心の準備と体調を整えた。そして、途中何度も立ち止まりながらも、しりとりなどをして気を紛らわせながら学校まで歩き、教室まで一緒に行った。会社は遅刻や中抜けを都度させてもらった。在宅勤務なので、こんな対応ができありがたかった。

正直、いい日もあれば悪い日もあった。そして、私もいつも同じように丁寧に優しく寄り添ってあげられる余裕はなかった。遅刻しても学校に行けばちゃんと楽しんできており、元気に「ただいま」と帰ってくる。だから、1日休ませてしまうということはしたくなかった。すると、3時間目までになんとか行かせたいという焦りが出てくるのだ。とにかく学校に行かせてしまえばなんとかなると、嫌がる娘を半ば無理やり連れて出た日もあった。娘の体調うんぬんよりも自分の希望と都合で送り出しているなと思った。理解のあるいい母ぶってがんばれたのは最初だけだった。仕事もあるし、この重苦しい朝を毎日じっくり付き合って乗り越えていく自信もなかった。

それでも娘は徐々に調子を取り戻してくれ、3時間目からの登校が続いた後は、遅刻はすれど1時間目に間に合うように行けるようになった。その後夏休みが終わり、2学期に入ってもちゃんと調子を取り戻し、休むことなく通常通り登校できるようになった。それまでの間、担任の先生やスクールカウンセラーの方には大変お世話になった。

この経験があるので、娘も息子もただ元気に学校に行き帰ってきてくれればそれだけでマルだと思うようにしている。遅刻はしてほしくないし、毎日口うるさく世話を焼いているのだが、あと5〜10分早く出るということができない毎日だ。子どもがこうなってくれたらいいなあと思ってることなんて、言いだしたらきりがない。今日も元気に学校に行ってくれてありがとう。「ただいま」を楽しみに待っているよ。

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